改憲阻止の大運動を ストと国際連帯で闘おう 8・14 ニッショーホール熱気の集会

週刊『前進』02頁(2772号02面01)(2016/08/18)


改憲阻止の大運動を
 ストと国際連帯で闘おう
 8・14 ニッショーホール熱気の集会

(写真 鈴木達夫弁護士が記念講演。天皇のビデオメッセージについて象徴天皇制を鋭く批判した)

 8月14日、東京・虎ノ門のニッショーホールで「今こそストライキと国際連帯で改憲阻止の大運動を/8・14大集会」が開催され、650人が集まった。集会では、7月の参院選を候補者として闘った鈴木達夫弁護士が記念講演を行った。また韓国・民主労総ソウル地域本部から公共運輸労組ソウル本部のコドンファン本部長が参加し、特別報告を行った(要旨別掲)。戦争・改憲の安倍政権打倒へ、今秋を意気高く闘う決意が会場にみなぎった。

 集会のプレ企画として参院選と民主労総の闘いのDVDが上映され、7月参院選での鈴木たつお陣営の奮闘と、この間の民主労総の白熱的なゼネスト闘争の様子が伝えられた。
 午後1時、司会の学生が開会を宣言し、最初に葉山岳夫弁護士が主催者あいさつに立った。葉山弁護士は、「議会内3分の2の改憲勢力は全人民の中ではまったく少数派です。今日の集会を土台に、労働運動を中心とした人民の大衆的な大運動を巻き起こし、安倍の改憲攻撃を粉砕しましょう」と提起した。
 続いて「許すな改憲!大行動」代表呼びかけ人からの発言として、国分寺本町クリニックの杉井吉彦院長と平和遺族会全国連絡会の西川重則代表がそれぞれ登壇した。
 杉井さんは「やまゆり園事件の責任は安倍にある」と題して、7月26日の相模原殺傷事件について「民営化と障害者への差別・抹殺政策、そして戦後の医療・福祉制度の崩壊こそが相模原事件の根底にある」と喝破。そして「福島では県民健康調査検討委員会が、『全員に甲状腺検査するのは無駄だ、検査は希望制にするべきだ』と言い始めた。これに対して、今こそ医療を根本的に取り戻すための運動を本気で起こそう」と訴えた。
 「戦争は国会から始まる―国会傍聴17年」と題して発言に立った西川さんは、第2次大戦へと至った1930年代以降の「歴史の事実」を学ぶことの大切さを強調しつつ、「世界中の労働組合が国際連帯をもってともに闘えば、戦争は絶対に阻止できます」と力強く提起した。

鈴木弁護士が記念講演

 記念講演を鈴木達夫弁護士が行った。鈴木弁護士は7月参院選の激闘を勝利感をもって振り返りつつ、「私たちは今、世界史の転換点に立っている。人民の団結の力で人類史の新しい扉を開く時がきた。その決意を共通にするのが今日の集会です」と強調した。
 さらに鈴木弁護士は、8・8天皇メッセージについて、「その狙いは新たな天皇制の強化だ」と喝破し、「そもそも現憲法では天皇は『国事行為』のみを行うことになっている。ところが実際は、憲法で認められていないはずの『象徴としてのお務め』なるものを行い、特に今の天皇のもとで一挙に拡大した。これを固定化し、制度化し、強化することで、あらためて天皇制を今日の危機の時代における支配階級の結集軸にしようとしている」と鋭く批判した。そして「天皇のもとでのエセ〝共同性〟など私たちは断じて認めない。労働者人民が団結して新しい社会をつくっていく中にこそ、本当の共同性がある」と確信をもって訴えた。
 最後に鈴木弁護士は、「11月の東京・ソウル・全世界共同行動の呼びかけに対し、私たちも圧倒的に力をつけて応えようではありませんか」と訴え、圧巻の記念講演を締めくくった。
 休憩を挟んで、コメディアンの松元ヒロさんが「われら99%∨国会3分の2」と題するコントを披露。時代を風刺する痛快なパフォーマンスで笑いの渦を巻き起こした。
 さらに万雷の拍手を受けて登壇した韓国・公共運輸労組ソウル本部のコドンファン本部長が熱烈な国際連帯のアピールを発した。

11・6に全力で総結集を

 各界・団体からの発言として、動労千葉の田中康宏委員長、動労水戸の辻川慎一副委員長、憲法と人権の日弁連をめざす会の武内更一事務局長、沖縄大学学生自治会の赤嶺知晃委員長、福島診療所建設委員会の佐藤幸子さん、婦人民主クラブ全国協議会の川添望さん、動労水戸の照沼靖功さん、全学連の斎藤郁真委員長がアピールした。
 動労千葉の田中委員長は「安倍の戦争法強行と改憲が朝鮮半島に戦争の危機を生み出している。これを止める力は日本と韓国、そして世界の労働者の団結した闘いにある。激しい弾圧下で不屈に闘う民主労総に応え、11・6にすべての力を結集しよう」と訴えた。
 最後に司会の学生の団結ガンバローで、熱気あふれる集会を締めくくった。
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