斎藤全学連委員長のまとめ 全階級・全人民の怒りと力結集し京大第2波ストを

週刊『前進』02頁(2778号02面02)(2016/09/08)


斎藤全学連委員長のまとめ
 全階級・全人民の怒りと力結集し京大第2波ストを

10・3と11月へ

 執行部が一番焦点にしたことは、京都大学でこの秋、10・3時計台前開講日大集会を皮切りに、4学生への無期停学処分粉砕の第2波ストを打ち抜くことです。そして11月の日韓国際共同行動。この2大闘争を一体で爆発させよう。私たちが日本で闘いと展望を切り開くことが国際連帯の第1の中身です。だからこそ、京大第2波ストへの具体的討論を激しく行ったことは重要でした。
 「京大の闘いは京大だけの問題ではない」——私たちはそうした立場で昨年の第1波ストを決断しました。全学連は「日本の全大学が一つのキャンパスだ」と考えます。そして、大学は社会とは切り離されない。大学への予算配分や軍事研究の問題にしても、すべて現実社会の力関係で決まっています。大学問題は「階級闘争の反映」としてある。労働者がどう働き、資本家にどう搾取され、その中で私たちの研究や技術がどう使われるのか、思想がどう形成されるのか。これを常に問わなければなりません。
 戦後革命期のただ中の1948年、全学連結成時のスローガンは「大学の民主化」と「学生生活の防衛」です。「大学の民主化」と「戦犯教授の追放」がセットだったことに全学連の原点的立場があります。大学・研究が戦争に使われた。資本家の命令で、日本の労働者が朝鮮・中国・アジア侵略を担わされた。2度とそんなことは許さない! 「大学の民主化」と言う時、戦犯教授は「民衆」ではなく支配する人間だ。彼らに対抗するために、学生自身が大学を変え、学生自身で大学を治める。その立場で自らの団結体を「学生自治会」と名づけました。私たちは「自治」という言葉をあいまいにしません。
 年収1億円の人間が学生自治寮を必要としますか? 必要としません。多くの人たちが学び、自らの人生を切り開いて幸せを見つけるために、「自治」や「民主主義」という言葉を使いました。その本質は「労働者民衆のために」ということにありました。だから全学連は全国大学で、60〜70年代の反戦政治闘争の大爆発と一体で、自治寮やサークル自治の闘いをつくり上げてきました。資本主義が崩壊する現在、その原点を呼び起こすことが重要です。  最も訴えたいのは、京大第2波ストを全階級・全人民の怒りと力を総結集させる大闘争として爆発させることです。それこそ全学連の改憲阻止決戦です。

処分ぶっ飛ばす

 第2波ストは、すべての人が参加するストであるからこそ、戦争絶対反対・改憲阻止の内容を鋭く問わなければなりません。京大生の意識と団結にこだわって組織化する面と、京大以外の学生、全国の労働者人民にどう訴えるのかを一体で考えなければなりません。そのスローガンの練り上げへ、重要な討論が行われました。
 京大ストを全国に拡大したい。だからこそ、4人への無期停学処分を必ず粉砕したい。処分を労働者民衆の力でぶっ飛ばすことが改憲阻止決戦の最大焦点だ、と徹底的に訴えよう。
 そして京大生と固く団結したい。京大生は全国大学の中で最も自治を守り、闘い抜いてきました。その先頭に寮生が立ってきました。この営為と団結に学び、さらに発展させたい。大会におけるこの最大の一致点をやりきれば、必ず全国大学でストを闘える力になります。首都圏でも法大闘争勝利へ、京大と連帯して9・16法大開講日デモに立とう。学生運動の爆発に向かう拠点を数多くつくり出そう。

「自治」の原点に

 京大での攻防は、法大闘争10年の地平を超えて未来社会を切り開く闘いです。すでに、学内で激しい党派的激突・分岐が起きています。闘う同学会を「自治」の名で排除する連中。私の経験でも、2007〜08年の学友会廃止過程での法大当局の激しい切り崩し攻撃の中、「自治をやめるのも『自治』だ」と学生団体が自主解散していきました。この歴史をのりこえたい。「自治」とはブルジョアジーの支配への対抗概念であり、労働者・学生の思いが裏切られることに対して自分たちの思いを貫くために、自治会や自治団体をつくってきました。その原点に返ろう。
 京大第2波ストは世界的意義を持っています。2度と大学を資本家に人殺しの道具として使わせない! そうした精神や魂を切り開く闘いを9〜11月に実践しよう。
 最後に、全学連大会が開かれていること自体、国家権力には「想定外」です。30年を超える新自由主義攻撃の中で、こういう運動体は消えるはずでした。しかし僕らは生き残り、時代に通用する「本物」をつくり上げました。だからこそ、会場前で警視庁公安部は焦りにかられて参加者に絶望的襲撃をかけ、破産しています。
 この「本物」が300万学生を丸ごと獲得する主流派=多数派に飛躍するため、団結して秋の闘いをともに切り開こう!
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