富山県議・市議の政務費不正受給弾劾する ブルジョア議会は機能喪失 労働者階級の力ある登場を

週刊『前進』04頁(2793号04面01)(2016/10/31)


富山県議・市議の政務費不正受給弾劾する
 ブルジョア議会は機能喪失
 労働者階級の力ある登場を


 9月、富山市議会と県議会で自民党、民生クラブ(民進党)の政務活動費の不正受給が次々と発覚した。ことの本質はブルジョア議会が新自由主義下で支配階級の金もうけと収奪の場になり果てたということだ。議会は、労働者人民を体制につなぎとめる機能を失った。
 求められているのはプロレタリア革命であり、その主体としての労働者階級の登場だ。11・6全国労働者集会、東京―ソウル11月国際共同行動の大結集を実現し、労働者階級の力を示そう。

辞職で責任逃れを許すな

 「悪いことをしていたという自覚が欠けていた」(自民党・岡本保市議)、「この世界はこういうものかなと思った。(やり方は)たぶん先輩に教えてもらった」(自民党・藤井清則市議)、「(受給の金は)生活費に……」(民進党・坂野裕一県議)と、彼らが吐く言葉一つひとつが本当に許しがたい。
 富山市議会の自民党会派のドンである中川勇前会長や坂野裕一・民進党県連会長を先頭に市議12人、県議3人の15人が不正受給で辞職した。2会派のいずれもが領収書を偽造して不正受給し、その総額は3300万円を超えている! 何が辞職だ! もし労働者が会社のお金を1円でも使ったら、「横領だ」として一発で解雇だ。今回の事態の責任を辞職などであいまいにすることなど断じて許されない!

新自由主義が腐敗を生んだ

 この問題は単なる金権腐敗問題ではなく、1%の支配階級、大資本家が世界の富の99%を所有する新自由主義社会が生み出したものだ。国鉄分割・民営化は、「命より金」の風潮、大量解雇と派遣労働者、非正規職をつくり出した。民営化・外注化は、30年間で2千万人の青年労働者を非正規職に突き落とし、生きていけない現実にたたき込んだ。
 富山においても、石井県政のもとでJRの第三セクター化を始め、外注化・民営化が強行されてきた。また富山市では市町村合併から10年を迎え、森市長のもとで「コンパクトシティ」が推し進められた一方で、旧町村部の切り捨てが進められてきた。中心地再開発の名で巨万の富をゼネコンがせしめている。この現実は築地市場の豊洲移転問題と同じだ。

ストライキで社会変えよう

 7月参議院選挙で、私たちは新自由主義、資本主義と闘う労働組合をよみがえらせ、「新しい労働者の政党をつくろう」「ストライキで安倍政権を倒そう」と訴えた。日々の労働により生産を担い社会を動かし、生産・管理を担っているのは労働者だ。マルクス主義とプロレタリア革命こそが労働者の展望であり、希望になる時代だ。
 日本共産党、体制内勢力は、今回の不正受給問題も単なる不正問題や議会内問題にしているが、噴き出しているのは「腐敗」「不正」「民主主義」の問題ではない。議会制民主主義の崩壊、資本主義社会の崩壊の現実だ。求められているのはその革命的変革の主体としての労働者、階級的労働運動の登場だ。これを抑え込もうとする共産党の反革命的な正体が昨年の安保国会闘争で明らかになったが、またしてもこの不正受給問題で示された。
 不正受給問題を受けた10・23県知事選の投票率は35・34%と過去最低だった(県議補欠選挙は31%︶。これほど労働者人民の怒りは激しい。社会を変えるのは議員でも議会でもない。「どうしたら戦争と止め、この社会を変えることができるのか?」——この労働者人民の疑問への回答は、韓国民主労総のゼネスト、動労千葉・動労水戸のストライキ、京大反戦ストライキが示している。
 大恐慌下で米日帝国主義による朝鮮侵略戦争が切迫している。追い詰められているのは安倍政権だ。11月国際共同行動を東京とソウルで大成功させ、全世界の労働者たちとともに始まる前に戦争を止めよう。そのために新自由主義と真っ向から闘う労働運動と新しい労働者の政党をつくることに挑戦しよう! 
 北陸地方委員会はあらゆる問題を時代認識と路線でとらえ、地区党の団結で労組拠点を建設し、プロレタリア革命に向けた闘いの先頭に立つ。
〔革共同北陸地方委員会〕
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