パククネ打倒・財閥解体へ 日韓軍事同盟粉砕し朝鮮戦争阻もう 動労総連合を建設しJR体制打倒を

週刊『前進』04頁(2803号01面01)(2016/12/05)


パククネ打倒・財閥解体へ
 日韓軍事同盟粉砕し朝鮮戦争阻もう
 動労総連合を建設しJR体制打倒を


クリックでふりがな付PDFをダウンロード

(写真 ハンサンギュン民主労総委員長(昨年11月14日 ソウル))


 11月30日、韓国の民衆ゼネストは世界史の新段階を開いて闘われた。この日、日本全国で韓国民衆ゼネスト連帯行動が取り組まれ、「日本でも韓国のようなデモをやりたい」の声と大合流した。アメリカのトランプ登場は、戦後世界の基軸であった米帝国主義の大崩壊とアメリカ革命の現実性を引き寄せている。ついに開いた世界革命への扉を日本の労働者人民がさらに大きく開こう。12・4三里塚に続いて、12・10常磐線開通阻止、12・12京大の12月総決起をやりぬき、動労総連合建設と都労連決戦を柱に安倍・小池打倒へ進撃しよう。そのすべてを冬期カンパ闘争に集約し、17年の決戦へ躍り込もう。

韓国で始まった革命の勝利へ共に突き進もう

 韓国の民衆ゼネストは、9・27以来3カ月目に入った鉄道労組の無期限ストを先頭に、民主労総の全産別・全職場での決起として爆発している。さらに「時局宣言」を発した110大学での同盟休校決起、農民や商店主などあらゆる階層の1500団体の大合流という「社会を止める」実力決起として、ブルジョア国家権力の打倒=労働者権力の樹立に向かう闘いとして、日々変革しながら闘いとられている。
 20世紀から今日まで世界で数多くの革命や政権打倒が闘われたが、労働者が労働組合に自己を組織して勝利した本格的なプロレタリア革命は1917年のロシア革命だけだ。これに続く闘いが今、韓国で始まった。
 今年8月に発せられた東京とソウルを結ぶ11月国際共同行動のアピールの内容が、このような巨大な姿で世界史に登場した。11・6労働者集会はそのかけがえのない一環としてかちとられた。世界革命への扉をさらに大きく開けて進もう。
 まず第一に、パククネ完全打倒へ突き進む韓国労働者人民との国際連帯を圧倒的に強化、拡大、発展させていくことだ。
 パククネと韓国支配階級は、今や「条件付き退陣」を表明せざるをえないところに追い詰められたが、その狙いは大統領権限を保持して民主労総の決起を押しつぶすための時間稼ぎにすぎない。
 ハンサンギュン民主労総委員長が獄中から訴えた「パククネを監獄に送れ!」こそ全民衆のスローガンだ。ゼネストと民衆総決起闘争を指導したために獄中に奪われているハンサンギュン委員長の即時釈放をかちとり、逆にパククネとそれに連なる連中を残らず監獄にぶち込むことだ。パククネ打倒を突破口に財閥とブルジョアジー、国家権力の全犯罪を白日のもとにさらし、ブルジョア権力を打倒しプロレタリア権力を確立する。このプロレタリア権力だけが、南北に分断された朝鮮半島の革命的統一を実現することができる。
 民主労総を先頭とする労働者階級が、野党などのあらゆる収拾策動を打ち破り、全世界の民衆とともに革命の完遂へ進むことができるか否か。ここに朝鮮と東アジア、そして全世界の労働者人民の命運がかかっている。
 この情勢への非常な危機感にかられ、パククネ救済に全力で動いているのが日帝・安倍政権だ。11月23日のGSOMIA(日韓軍事情報包括保護協定)締結は、日米韓軍事同盟による対北朝鮮の戦争発動への準備であると同時に、韓国民衆のゼネスト決起を鎮圧するのが最大の狙いだ。断じて許すことができない。
 米トランプの登場が新自由主義の全面崩壊、世界大恐慌の破局的激化と世界経済の分裂、世界戦争か世界革命かの決定的情勢を引き寄せる中、日帝・安倍は今やパククネ以上の絶体絶命の危機にある。そして軍事大国化と東アジアでの新たな戦争突入に延命の道を求めてあがいている。パククネ打倒に決起する韓国民衆と連帯する道は、日本で安倍を打倒することだ。朝鮮戦争阻止、韓国革命との連帯をかけて、今こそ日本労働者人民の総決起をかちとろう。

国鉄決戦の大前進こそゼネストの道切り開く

 ゼネストを切り開く最大の柱は国鉄決戦だ。
 訪韓した全学連が韓国の学生と交流する中で、「韓国の学生運動も数年前までは非常に困難だった。それを打ち破る突破口となったのは2013年12月の鉄道労組の23日間のストライキだ。初めは迷惑に感じたが、徐々に共感が生まれ、『皆さんお元気ですか?』という壁新聞が各大学に貼られたところから、新たな闘いが始まった」との話を聞いたという。国鉄闘争が全民衆を牽引(けんいん)してきたのは戦後日本も同じだ。
 重要なのは、鉄道ストですぐに成果が出たかどうかではなかった。壁新聞の「元気ですか?」の問いかけにも「元気ではありません」という答えがあふれた。しかし、鉄道労組が23日間ストを不屈に闘い力を示したことが信頼と勇気を広げた。
 それを今、実践しているのが動労総連合だ。
 来年4月1日で30年となる国鉄分割・民営化は、今や完全に破綻している。JR7社のうち4社が赤字経営だ。JR四国では無人駅が8割を超え、JR北海道も76%が無人駅の上、1200㌔の線路を廃線にしようとしている。株上場したJR九州は、来年3月のダイヤ改正で新幹線3駅のホームを無人化すると発表した(現状は1駅)。
 そしてJR資本とJR総連カクマルとの結託体制の破綻・崩壊だ。運転士に車掌業務を兼務させる重大攻撃の強行を容認したJR東労組のスト権投票に対し、「何をいまさら!」と現場労働者の怒りが噴き上がっている。その怒りを組織する動労総連合の反撃が開始された。
 JR東日本では、上野東京ラインをはじめ、今年の籠原駅炎上、北上尾駅信号ダウンと、もう2年近くダイヤ通りに運行した日はない。あいつぐ事故に追いつめられたJR東会社は、10月28日に発表した「経営構想Ⅴ『今後の重点取り組み事項』の更新」で「水平分業」を強調した。さらなる別会社化・子会社化によって本体だけ生き残ろうとする絶望的方針だ。
 JR東は、矛盾のすべてを外注化・非正規職化として労働者に押し付けているが、動労千葉の闘いが怒りの声に火をつけている。「トイレ問題」の焦点化はその表れだ。千葉―館山間の直通運転廃止への反撃も、JR北海道が3月ダイ改で宗谷・石北線系統の特急を旭川発着に分割するような全国での大攻撃に対する反撃ののろしに必ずなる。
 12・10常磐線開通阻止闘争を、仙台、福島、新宿のJR東本社を貫く一日行動として闘おう。それは6年目の「3・11」へ向け、反原発・福島の怒りを束ねる闘いだ。JR東の「水平分業」攻撃は17年10月の転籍問題として爆発する。それは1600万人の有期雇用労働者、260万人の派遣労働者の未来がかかった闘いだ。さらに12月16日、JR東会社をギリギリと追い詰めている出向無効確認訴訟の大法廷に結集して闘おう。青年労働者を先頭に組織拡大を実現しよう。
 この国鉄決戦と一体で都労連決戦を闘い、安倍・小池打倒へ攻め上ろう。12月総決起が2017年のロシア革命100年を切り開くことに、自信を持って闘おう。

全職場に『前進』拡大し新たな労働者党建設へ

 プロレタリア革命の本格的開始を前にして、最も重要な課題は労働者の党の建設である。
 韓国でのパククネ打倒の闘いがプロレタリア革命の勝利に結実していくためには、本物の労働者階級の党の登場が決定的であり、絶対不可欠だ。軍事独裁政権時代から続く極悪の治安法である国家保安法による弾圧を打ち破る鍵も、非合法・非公然の党の建設にある。
 パククネ完全打倒に加え財閥とその権力の全面解体をめざす民主労総の闘いは、その壮絶な闘いの中から必ず労働者階級の革命党を求め、生み出していく。その格闘はすでに開始されている。また韓国の労働者階級は、韓国革命に続く朝鮮半島の南北統一に向かって、スターリン主義をのりこえ、打倒する闘いへの挑戦をも開始した。このことはきわめて重大であり、感動的だ。
 この闘いは、革共同自身の一層の飛躍と変革、成長とも一体でかちとられる。革命的共産主義運動「50年」の勝利の蓄積の上に立ち、今秋11月労働者集会を闘いとる過程ですでに始めている職場実践を基礎に、われわれ自身の変革と党勢拡大に思い切って挑戦しよう。すべての仲間に党への結集を呼びかけよう。
 その闘いを12月、『前進』拡大と冬期カンパ闘争として闘いとろう。神奈川のある職場では『前進』が届くと、分会長が「皆さん、『前進』が届きましたよ!」と職場に配っているという。東京では労組の掲示板に『前進』を貼っているところも出ている。全国の街頭や職場・地域・大学で、大衆は『前進』が提起する思想と時代認識と闘いの路線を求め、『前進』を公然と掲げる主体の出現を求めているのだ。これに応え、一人ひとりの変革をかけて機関紙拡大と冬期カンパ決戦に決起していこう。

このエントリーをはてなブックマークに追加