焦点 パククネ打倒に恐怖する共産党 民主労総ゼネストを抹殺

週刊『前進』02頁(2804号02面04)(2016/12/08)


焦点
 パククネ打倒に恐怖する共産党
 民主労総ゼネストを抹殺


●ゼネスト報じない『赤旗』
 日本共産党は、韓国の歴史的な闘いの高揚、革命を切り開く闘いに追い詰められている。パククネ政権との「野党外交」を誇ってきた共産党は、パククネが労働者民衆の決起で打倒される情勢に恐怖しているのだ。
 昨年来の民主労総のゼネストをほとんど報じてこなかった機関紙『赤旗』は、10月以来のパククネ打倒の闘いが全人民的に高揚するに至っても、けっして1面で大きく報道することはせず、国際面の一記事としての扱いに押しとどめてきた。しかもその報道においても、「民主労総」と「ゼネスト」の無視・抹殺を貫いている。取り上げ方そのものが、ブルジョアマスコミと同じく体制内的な収拾の願望をむき出しにしたものだ。労働者人民の根底的な怒りの決起への共感などかけらもない。
 労働改悪に対する民主労総のゼネストが広範な人民の心をとらえ、支持を拡大し、今日のパククネ打倒情勢を切り開いている。この現実を否定するための報道である。
 つまり彼らは、韓国の労働者階級のゼネストに反対なのだ。それは必ず日本の労働者階級の心をつかみ、日本に波及すると恐怖しているのである。
 日本共産党は、「資本主義の枠内での民主的改革」を綱領に掲げている。つまり共産党は、資本主義体制の継続・延命が何より大事と考えている党派である。資本主義を打倒しなければ生きていけないと労働者階級が立ち上がることに真っ向から敵対し、闘いを破壊するために襲いかかってくる存在である。
●パク大統領就任祝った志位
 日本共産党は、2004年の綱領改定をもって「万国の労働者階級と被抑圧人民団結せよ」という一文を綱領から削除した。彼らは、『共産党宣言』以来の国際連帯のスローガン「万国の労働者団結せよ」を、名実ともに完全に排除した。
 代わって、「野党外交」と称して、各国政府要人(支配階級)との交流に力を入れてきた。2013年2月のパククネの大統領就任式には、志位和夫委員長が共産党を代表して出席し、祝意(!)を表明している。今年の11月4日、ソウルで開かれた日韓・韓日議員連盟の合同総会にも、共産党の2人の参院議員が自民党議員とともに参加して、日韓協力に唱和しているのだ。
 2014年1月に開かれた共産党第26回大会決議は、パククネが「米国議会での演説で、『北東アジアの平和協力構想』を提起し、北東アジア全体で多国間対話のプロセスをすすめ、平和と協力のメカニズムを構築することを訴えた」と称賛している。米日韓の軍事協力を進め北朝鮮政府転覆の戦争を準備している張本人であるパククネを、まるで北東アジアの平和の旗手であるかのように持ち上げている。
 そして、26回大会直近の大闘争だった13年末の韓国鉄道労組の23日間に及ぶ民営化反対のストライキにはまったく触れていない。それは鉄道労組のストがパククネの攻撃と真っ向から対決したものだからだ。
 そもそも日本の国鉄分割・民営化に全面屈服した共産党は、民営化に賛成なのであり、韓国の労働者階級が何に苦しみ、何に怒って闘いに決起しているかはまったく関心外なのである。
●朝鮮戦争反対の闘いに敵対
 そしてそれは、共産党が「朝鮮戦争のリアリティはない」と言って、米日韓の軍事協力、朝鮮侵略戦争の攻撃の切迫を否定し、戦争に協力していることと表裏一体である。11月30日に国連安保理が新たな北朝鮮制裁決議を採択したことに共産党は全面賛成し、「国際社会の協力」をうたっている(『赤旗』12月2日「主張」欄)が、そこには米韓軍事演習やサード配備についての言及すらもない。
 日帝や米帝は今、パククネ打倒の闘いが全世界の労働者階級の革命的決起に火をつけることに恐怖し、その圧殺のためにも朝鮮での戦争を必死に策動している。11月23日の日韓軍事情報包括保護協定(GSOMIA=ジーソミア)の大急ぎの締結はそのためだ。民主労総をはじめとする韓国の労働者人民はこれを「朝鮮半島への日本の軍事介入、日帝・自衛隊の朝鮮出兵に道を開くものだ」と弾劾し、激しい怒りを爆発させて立ち上がっている。
 だが日本共産党はこの声を完全に無視・抹殺し、日韓の労働者が今こそ戦争絶対反対を掲げて闘いに立ち上がるべき時に、逆にこの闘いに真っ向から敵対する側に回っている。
 日本共産党の敵対を粉砕し、国際連帯の力でプロレタリア革命を切り開こう。

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