団結ひろば 投稿コーナー

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週刊『前進』04頁(2805号04面05)(2016/12/12)


団結ひろば 投稿コーナー

訪韓で政権と資本はどの国も同じと確信
 長野 富岡悠嗣

 長野からは3人が訪韓闘争に決起しました。
 11月12日、今世紀最大のデモに参加できたことは何よりも代え難い経験です。ソウル市庁舎前に昼過ぎには到着しましたが、すでに各労組の前段集会が始まっていて、ものすごい熱気が伝わってきました。時間が経つにつれ老若男女が町を埋め尽くしていく光景は感動的で、夜には市の中心部は解放区となりました。
 光化門前では、私たち一団を見て、日本語で話しかけてくる人もいました。「今の政権を打倒して国民一人ひとりが主体の社会をつくろう」という点でかなり共鳴するところがありました。「軍事政権を倒して国が良くなると思ったら、結局は今のひどいありさまだ。資本主義のシステムは本当に強い」と言う相手に、「資本主義をのりこえて新しい世の中をつくろう」と伝えることができました。
 13、14日は民主労総傘下の公共運輸労組をはじめ、セウォル号の遺族や少女像籠城闘争、東洋セメントと共同闘争団の現場闘争訪問に参加し、強い意志と勇気をもらいました。理念交流会では韓国、アメリカ、ドイツの労働運動の現状を知り、国際連帯の重要性と可能性を再確認しました。
 訪韓で、政権の崩壊や資本の堕落は韓国だけでなく日本でも世界でも同じだと確信しました。それが明るみに出ていることが民主労総率いる韓国の労働運動の勝利の地平だと感じました。日本でも韓国と同じくらい、できればもっと団結と運動を大きく強固なものにしていくことが、私たちの当面の課題だと思いました。

日鋼室蘭の労働者に被曝労働拒否を訴え
 北海道 TA

 廃炉になった東海原発の低レベル放射性金属を使い、室蘭の日本製鋼所(日鋼)で放射性廃棄物の容器を作る----昨秋こんな話が出た。日鋼は原発の原子炉圧力容器の生産を独占する死の商人である。
 私たちは街頭でのビラまきから始め、次に道南ユニオンで「被曝労働を拒否しよう」というビラ300枚を日鋼の社宅に入れた。
 7月、最初の60㌧が日鋼に持ち込まれた。日鋼によれば、その放射線は3500万ベクレル。9割がトリチウム。このトリチウムのせいで、泊原発のある泊村のがん発生率は全道一、平均の1・4倍!
 容器を作るために金属を溶かしたらトリチウムは全部外に出る。しかし「トリチウムの放射線はたいしたことはない」と取り除く気がない。福島原発がトリチウムのタンクで埋まっているのに。
 「これは試験事業だ」と言うが、ひとたび始まればすべて日鋼がやることになるに違いない。廃炉原発1基から出る低レベル放射性金属は3万㌧。今廃炉が決まっている原発は15基。それがすべて室蘭に集められることになる。しかも容器とそれに入る放射性廃棄物の行く先の当てはない。
 福島を見ればわかるように、帝国主義は廃棄の過程でも人びとに被曝を押しつける。この事業はそのことをあらためて明らかにした。だが生産点が被曝労働を拒否したら、この事業は成り立たない。だから、私たちは生産点の労働者への呼びかけを続けていく。

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