埼玉弾圧 〝3人を直ちに釈放しろ〟 勾留理由開示公判で裁判所を圧倒

週刊『前進』04頁(2815号01面02)(2017/01/30)


埼玉弾圧
 〝3人を直ちに釈放しろ〟
 勾留理由開示公判で裁判所を圧倒

(写真 「デッチあげを許さない!」公判後、地裁前でシュプレヒコール【1月25日 さいたま市】)

 1月25日、さいたま地裁で「白タク営業」容疑のデッチあげによって18日に不当逮捕された3人の勾留理由開示公判が開かれた。仲間が100人規模で傍聴に結集し、完全黙秘・非転向で意気軒高と闘う3人との大合流を果たした。
 3人は、福島県楢葉町の避難指示が解除された2015年9月5日、放射線量などの実態を視察するため仲間をつのり、レンタカーを借りて、往復のガソリン代などの実費を割り勘にした。これが逮捕や勾留の理由とならないことなど明白だ。
 被疑者および弁護人に請求された裁判官は、勾留決定を下した理由を公判で明らかにしなければならない。それが勾留理由開示公判だ。
 ところがこの日、さいたま地裁の來司直美(くるじなおみ)裁判官は3人の勾留を決定した理由について弁護人が求釈明しても「応じない。これが回答だ」と言い放ち、明らかにできなかった。「それでは何のための開示公判なのか」という弁護人の異議に対しても、検察の言うとおりに「却下する」の一言だ。
 そもそも勾留を決定したのは伊東大地裁判官であり、彼が責任を持って勾留決定の理由を明らかにするべきである。しかし伊東はそこから逃亡し、代わりに來司裁判官を立てて理由の開示を拒否したのだ。これはさいたま地裁自らが今回の弾圧がどんなに破綻しているのかを示したものだ。勾留の理由など何もないのだから、責任を取って3人を今すぐ釈放しろ!
 このむき出しの政治弾圧、治安弾圧を押し通すために、さいたま地裁は異常な厳戒態勢をとった。東京地裁で暴力的退廷を専門的に担っている廷吏がこの日、わざわざさいたま地裁に派遣されてきた。傍聴者は荷物を預けさせられ、金属探知機による身体検査が行われた。
 この厳戒態勢を打ち破ったのが首都圏からの大結集だ。群馬、東京、神奈川、婦人民主クラブ全国協議会、全学連など80人を超えた。
 そして埼玉県内からも今回の弾圧に怒る市民団体が結集した。独自の記者会見なども計画しているという。さらに越谷・加須の自治体労働者や市民が結集した。昼休みにまいていたビラを受け取って傍聴に来た人もいた。マスコミも多数、取材に駆けつけ、58席ある傍聴席は完全に埋まった。
 「共謀罪」制定攻撃の一環であるこの前代未聞の「白タク」弾圧に対し、怒りと注目は日ごとに高まっている。埼玉県警・日帝中枢は完全に墓穴を掘ったのだ。
 合流を果たした3人は敢然と完全黙秘で闘い、傍聴席と一体化した。傍聴席の怒りの声に追いつめられた來司裁判官は次々と退廷命令を発したが、法廷内外が一体となってさいたま地裁の暴挙を暴いた。公判終了後、正門前で即時奪還を誓うシュプレヒコールを上げた。
 18日の不当逮捕以来、職場・地域、全国から怒りと激励の声や救援カンパが次々と寄せられている。すべてを力に変えて闘い、必ず3人を奪還する。そして2・12国鉄集会、3・4JRダイヤ改定阻止決戦、3・11反原発福島行動(郡山)の先頭に立って闘う。
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