17年京大反戦ストに挑戦を 弾圧粉砕! 青野君を奪還しよう

週刊『前進』02頁(2818号02面01)(2017/02/09)


17年京大反戦ストに挑戦を
 弾圧粉砕! 青野君を奪還しよう

「戦争か革命か」の歴史選択の時

 米トランプ政権誕生で激化する保護主義・排外主義、そして世界戦争の現実性。帝国主義の総本山=アメリカで始まった「2大政党制崩壊」は労働者を抑え込んできた既成労組の枠組みを打破するものであり、「労働者の政府」「新しい労働者の党」を求める新たな潮流が生まれている。「戦争か革命か」の歴史選択が世界的規模で問われている。1930年代をこえる激動期の到来だ。韓国で始まった革命を圧殺しようと、米日韓は朝鮮戦争への動きを強めている。日本労働者民衆の決起に歴史の帰趨(きすう)がかかっている。
 1月29日の東北大医学部・青野弘明君への「公務執行妨害」デッチあげ弾圧は、この世界史的激動の渦中で起きたものであり、青野君奪還をめぐる攻防の中に時代の核心点が凝縮している。
 第一に、改憲・戦争を狙う安倍政権による治安弾圧=政治弾圧だ。安倍は1月20日の施政方針演説で、これまでになく具体的に改憲への道筋を語った。3月自民党大会での総裁任期延長―7月都議選をへて情勢は加速していく。今国会には、治安弾圧のための「新共謀罪」、国家主義の全面化のための「天皇に関する特別立法」を上程しようとしている。改憲・戦争に先立ち、安倍は国家暴力の強化・発動を推し進めようとしている。1・18埼玉デッチあげ弾圧と同じく、ここに本弾圧の本質がある。
 第二に、本弾圧は直接は「法廷警備員への公務執行妨害」を罪状としており、弾圧の加担者=推進者として裁判所(司法権力)が登場してきた。「現代の赤紙」=裁判員制度など「戦時司法体制」確立の動きと一体であり、見せかけの「三権分立」の幻想ははがれ落ちる。国家がむき出しのブルジョア独裁へと転換し、国家権力打倒の革命の時代が接近している。
 第三に、安倍政権の「もう一つの改憲」としての労働法制改悪はCTS(千葉鉄道サービス)や奈良市従(奈良市従業員労働組合)の闘いにみられるように、労働者の総反乱を生み出そうとしている。この奔流(ほんりゅう)が革共同、全学連と結びついたとき、それは革命へとつながる。「事件」から1年近くへての「公妨」デッチあげ逮捕——この権力の追いつめられた姿の中に、労働者階級の決起を前に階級的労働運動と戦闘的学生運動を解体するという執念が込められている。

資本の大学支配を打ち破ろう!

 京都大生のみなさん。弾圧を打ち破り、2017年京大ストライキに挑戦しよう。
 「戦争と大学」をめぐる歴史的分岐点だ。「軍産学共同」が一挙に加速している。「科学者の国会」とよばれる日本学術会議は、今年4月にも1950年と67年に発表した「戦争(軍事)を目的とした研究は行わない」という声明を見直そうとしている。学術会議内の「安全保障と学術に関する検討委員会」内には京大の山極壽一総長が名を連ね、「軍事研究反対派」のように振舞っているが、「反対派の意見も聴取した」というかたちで逆に軍事研究容認への道が開かれようとしている。
 2004年の国立大学法人化が「産官学共同」を必然化した。「軍事研究か貧困か」の二者択一に、全大学を追いやった。科学者の「良心」や軍事研究拒否の「潔癖さ」だけでは打開できない。「軍産学共同」を必然化する基盤、大学が独占資本・国家権力に支配される構造そのものを根本的に打ち破ろう。
 生まれ出たばかりのブルジョアジーが封建勢力を打倒し、教会権力の下僕だった大学を奪還したように、プロレタリア革命と一体で「大学・学問の奪還」と創造的発展の道を切り開くときが来ている。
 15年10月京大反戦ストはその「最初の小さな一歩」だ。大学ストの意義と現実性が高まる今日、2017年京大ストの実現へ、京大支部は日々変革しあらゆる困難を組織的団結へ転じつつある。京大を先頭に全国学生ストで日本ゼネスト〜革命への道を切り開こう!
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