市東さんの農地奪うな 千葉地裁審尋 強制執行停止かちとる

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週刊『前進』04頁(2821号03面02)(2017/02/20)


市東さんの農地奪うな
 千葉地裁審尋 強制執行停止かちとる

(写真 審尋を前に、三里塚反対同盟と労農学市民は千葉地裁に迫るデモで「農地死守」の決意を表した【2月14日 千葉市】)


 2月14日、天神峰・市東孝雄さんの農地を守る闘いの中、千葉地裁で強制執行停止申立の審尋が開かれ、三里塚芝山連合空港反対同盟、顧問弁護団、支援者の一丸となった決起で当面の強制執行停止をかちとった。
 午前9時、反対同盟をはじめ労農学市民70人が結集し、千葉市繁華街の中心に位置する葭川(よしかわ)公園で決起集会が開かれた。
 司会の太郎良陽一さんが、この日は第3滑走路裁判弁論に続き、強制執行停止申立の審尋が開かれることを説明し、一同の奮起を促した。
 反対同盟事務局を代表して萩原富夫さんがマイクを握り、「成田空港を造るための強制的農地取り上げを許さない。安倍政権の戦争政策に反対して闘おう」と千葉市民に呼びかけた。
 続いて動労千葉の田中康宏委員長、全学連の斎藤郁真委員長、全国農民会議岡山支部の内藤大一さんなどが連帯発言に立ち、意気高くシュプレヒコールを上げて千葉市内デモに出発した。
 「千葉地裁は農地強奪の強制執行やめろ」のコールを響かせ、反対同盟旗を持つ市東さんを最先頭にデモ隊は千葉地裁に迫り、三里塚51年の正義を力強く体現してこの日の流れを決した。

第3誘導路裁判

 午前10時30分、千葉地裁民事第3部(坂本勝裁判長)で第3誘導路裁判が開廷した。
 弁護団は、被告である国と空港会社(NAA)のこの間の暴論・暴言を取り上げ、徹底的に追及した。「騒音の発生源である空港敷地に住む市東には、騒音から守られる法律はない」。この言い草は、祖父の代から100年この地で農業を続けてきた市東さんの人権を踏みにじる大暴言だ!
 また国・NAAは昨年、空港建設が遅れに遅れた結果、土地収用法に基づく事業認定が失効した事実について「不知」(=知らない)と答えていた。歴史的事実を認めないのか! 卑劣な沈黙を続ける被告を坂本裁判長は何度もかばい、傍聴席からの怒りの声で法廷は騒然となった。
 弁護団は今後も容赦なく追及する意志を突きつけ、次回期日を5月16日と確認して閉廷した。

保証金2百万円

 いよいよ審尋だ。一同は千葉地裁正門前に陣取り、シュプレヒコールで市東さんと弁護団を送り出した。11時50分、審尋の場に現れたのは、昨年まで東京高裁判事で、今年千葉地裁民事第5部に就いた高瀬順久裁判長。
 弁護団は、昨年10月の上告棄却によって確定された農地法裁判判決(市東さんに天神峰と南台の農地明け渡しを命じる)は、重大な違憲・違法を含んでおり、強制執行を停止すべきことを主張した。さらに、当事者である市東さんと参考人として臨んだ萩原富夫さんが、農民の命を奪う農地取り上げに絶対反対の意見を述べた。
 NAAの代理人弁護士は、「部分執行もありうる」などとうそぶいた。
 12時30分頃審尋は終了し、千葉県弁護士会館で報告集会が開かれた。
 高瀬裁判長が「保証金200万円を1週間以内に千葉地裁に納付することを条件に、執行停止を出す」旨を連絡してきたのは、報告集会の最中であった。直接電話でやりとりした葉山岳夫弁護士がその報を伝えると、拍手が起きた。
 だがまったく油断はできない。高瀬裁判長が安倍政権によって送り込まれてきたことは明白だ。
 市東さんが不屈に闘う決意を表明し、これに応えて弁護団一人ひとりが全力で闘い勝利する意気込みを述べた。
 当面する攻防の焦点は、強制執行の取り消しを求める3月2日の請求異議の裁判だ。同じ千葉地裁民事第5部・高瀬裁判長のもとで口頭弁論が開かれる。この裁判の判決が出るまで、執行停止が効力を持つ。
 集会の最後に司会の伊藤信晴さんが、直ちに200万円のカンパを募り、3・2弁論当日は千葉市中央公園に結集し再び地裁に迫るデモに打って出ることを提起し、全員が熱い拍手で応えた。

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三里塚裁判日程
◎団結街道裁判
 2月28日(火)午前10時30分開廷 千葉地裁
◎強制執行阻止・請求異議裁判
 3月2日(木)
 午前9時 千葉市中央公園集合
 千葉市内デモ
 10時30分開廷 千葉地裁

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