闘いは進む 青年の職場から ストライキで闘い誇りを取り戻す JR 動労西日本書記長 山田和広

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週刊『前進』04頁(2825号03面04)(2017/03/06)


闘いは進む 青年の職場から
 ストライキで闘い誇りを取り戻す
 JR 動労西日本書記長 山田和広


●今年に入り事故激発
 JR西日本は3・4ダイヤ改定で、分社化と転籍を強要し、ローカル線切り捨ての地方破壊を進める「第2の分割・民営化」攻撃を本格的にかけてきた。
 今年に入りJR西日本で重大事故が激発している。1月24日に伯備(はくび)線豪渓(ごうけい)駅で列車の脱線事故、2月11日には山陽線糸崎駅で線路内工事見張り員の触車死亡事故、同月22日には山陽線瀬戸駅で幼児の触車死亡事故。外注化と安全無視がもたらした事故だ。
 JR西日本は2月23日の団体交渉の場で「外注化は安全を第一に考えている。外注化の歪みが労働者に集中しているとは考えていない」と開き直ったが、安全問題がJRの弱点だと自己暴露した。さらに「国鉄分割・民営化は国が決めたこと。それを守ることは当然」と分割・民営化を正当化した。
●2・28大阪事業所スト
 「不当配属職場である大阪事業所を廃止し、ただちに元職場に戻せ!」これが動労西日本の掲げるスローガンである。
 JR西日本は東元(あずまはじめ)組合員を人材活用センターの延長である喫茶店や駐車場の管理人などの隔離職場をたらいまわしにし、今の大阪事業所(花の栽培と販売)も併せて30年にわたって人生を踏みにじってきた。そして昨年末に東組合員に対する個人面談で、安藤所長が「近い将来、(関連会社の)あいウィルかメンテックに行ってもらう」と言い放った。このJR資本に対する東組合員の不当配属30年間の怒りが、2月28日のストライキで解き放たれた。この怒りが今回のストの要だ。
 スト当日、スト通告に所長は外に出てこず、金網越しで対応するという前代未聞の行動に出た。これを激しく弾劾し東組合員はスト宣言を行った。最寄り駅の桜井線京終(きょうばて)駅前でのスト突入集会に早朝から奈良市従はじめ40人が支援に駆けつけた。
●命より金もうけのJR
 東組合員は「JRは分割・民営化に反対する私から鉄道の仕事を取り上げてきた。30年にわたりJR西日本が私にしたことは、労働者を虫けら扱いすることだった。それが安全を優先しない、乗客や現場の労働者のことを一切考えない、命より金もうけのJRである。ローカル線の切り捨てや外注先労働者の事故死が激発している。『分割・民営化すればすべて良くなる』なんて全部うそだった! 韓国やアメリカの労働者の決起と一体で闘う!」と元気に決意表明した。
 夕方のJR西日本本社前行動では私たちの勢いと弾劾に、出てきた本社の管理職はうなだれて立ち尽くした。一日を通した行動はJR西日本を圧倒し、私たちの団結はさらに強くなった。
 東組合員への攻撃は、労働者から仕事を取り上げて、鉄道の仕事をしたければ出向・転籍に応じろという、JR西日本による外注化・分社化・総非正規職化の攻撃だ。これを許さず、さらに3・2五日市駅ストライキに総決起する。攻撃を打ち砕き、青年の未来を切り開こう。

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