広島・安芸太田 大江厚子さん 町議に当選 地方切り捨てへの怒り束ね

週刊『前進』04頁(2833号03面01)(2017/04/03)


広島・安芸太田
 大江厚子さん 町議に当選
 地方切り捨てへの怒り束ね

(写真 町議選の告示当日、出陣式で決意を語る大江厚子さん【3月21日 安芸太田町】)

(写真 出陣式で必勝を誓い合い全力で闘った【21日】)


 3月26日に行われた広島県安芸太田(あきおおた)町議会議員選挙において、婦人民主クラブ全国協議会広島支部の副支部長で、8・6ヒロシマ大行動実行委員会共同代表の大江厚子さんが、見事当選をかちとりました。定数12に新人8人を含む16人が立候補するというかつてない「激戦」を、次点と実に「0・89票差」の244票で競り勝っての当選です! どの一人が欠けても勝てなかった、本当に244人全員でかちとったすばらしい勝利です。
 大江さんが掲げた政策スローガンは、「町政を働く者、住民の手に」「地方切り捨て政策に反対します」「被爆地ヒロシマから福島の子どもたちを被曝から守ります」「すべての戦争に反対します」の四つ。安芸太田町は2003年のJR可部線廃線以降、人口減が加速し、「896消滅自治体」の一つにされています。今年4月から、地元住民の意思を無視して学校統廃合が強行されました。
 安芸太田町の現実は、「第2の国鉄分割・民営化」で何が起きるのかを典型的に示しています。しかし、この極限的な新自由主義の地方切り捨て攻撃自身が、地域住民の反乱と支配の危機をつくり出しています。学校統廃合反対の先頭に立ってきた大江さんを押し上げたのは、まさに地方切り捨てへの住民の怒りであり、なんとかしなければという強い思いです。動労千葉を軸とした館山集会の成功と安芸太田町議会選挙での大江さんの勝利は一体です。安芸太田町には動労千葉の高石正博さんも物販でたびたび訪れ、館山集会には大江さんがメッセージを送っています。
 広島市中心部から直線約30㌔北西に位置する安芸太田町は、ヒロシマが被爆したときに「黒い雨」が降った地域でもあることから福島の人びとへの思いも強く、大江さんらを中心にいち早く保養運動に取り組んできました。
 さらに安芸太田町の上空では、朝鮮戦争の前線出撃基地として強化されている岩国基地所属の米軍機が低空飛行訓練を行っており、戦争反対も切実な課題です。「地方切り捨てと戦争に絶対反対」「福島とともに」という、まさに新自由主義に「絶対反対」のスローガンが、6千人あまりの町の244人を団結させたのです。
 新自由主義の崩壊情勢において、こういう情勢が全国各地に生まれています。安芸太田町では大江さんと婦民読者会のメンバーが中心となって絶対反対の旗を立て、団結の結集軸をつくって勝利を切り開きました。
 「選択と集中」ということでは東京の対極にある、「896自治体」の一つから反乱ののろしが上がりました。次は東京で勝利しなければなりません。安芸太田町の勝利をバネに、都議選に向かって婦民全国協広島支部も闘います。
(婦人民主クラブ全国協議会広島支部・伊豆ハルミ)

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