強制執行許さない 3・26集会の発言から

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週刊『前進』04頁(2833号03面03)(2017/04/03)


強制執行許さない
 3・26集会の発言から

怒りの炎で空港包囲を
 敷地内東峰 萩原富夫さん

 本日の集会は、市東孝雄さんの農地を守り、第3滑走路をはじめとする空港機能強化策を粉砕する総決起集会です。
 10・25最高裁不当判決を受けて、市東さんと弁護団は直ちに執行停止の仮処分と請求異議申し立てを千葉地裁に提出し、農地取り上げ判決を覆す反撃に打って出ました。住民無視の空港機能強化粉砕闘争と結合し、新たな三里塚闘争の発展を切り開き、農地死守・安倍政権打倒へともに闘いましょう。
 一つに、市東さんの農地を守ろう!
 反対同盟は今年1月9日の旗開きをもって〈強制執行阻止決戦本部〉を立ち上げ、執行阻止に向けて闘いを開始しました。これまで延べ100人を超える来訪者があり、大変勇気づけられています。また、裁判に際して集会・デモを闘いました。
 2・14審尋においては、200万円という高額の保証金を要求されましたが、全国から寄せられたカンパは200万円を超え「請求異議裁判の判決までの執行停止」をかちとりました。カンパのご協力に感謝します。
 これからの裁判はまさに決戦です。一つひとつの裁判に全力で立ち向かい、勝利を重ねていくことが大切です。
 本日より、新たに「請求異議裁判署名」運動を開始します。強制執行は絶対に許されない暴挙です。あらためて全国に訴え、裁判闘争への注目と決起を呼びかけます。
 二つに、空港機能強化案を粉砕しよう!
 空港会社は昨年9月27日、四者協議会で三つの空港機能強化案(第3滑走路建設、B滑走路1千㍍延伸、深夜早朝発着制限緩和)を発表したのち、周辺地域・地区で100回を超える説明会を開催してきました。
 住民説明会では「理解できない」「絶対反対だ」という声がほとんどです。騒音下住民の怒りの声はますます高まり、署名運動や組織の立ち上げなど反対運動が始まろうとしています。
 最も住民の怒りを買っているのが夜間飛行時間の延長です。早朝5時から深夜1時まで飛行機を飛ばすということに対して「4時間しか寝るなということか」「我慢も限界だ」と住民の怒りが爆発しています。
 このような現地情勢の中で反対同盟は住民の怒りと結合し、空港機能強化粉砕へ全力で活動を展開しています。
 4年前から毎月「反対同盟ニュース」を発行し、周辺5千軒への戸別ビラ入れを続けてきました。ここで育んできた信頼関係が大きな力として現れつつあります。
 三つに、戦争体制づくりを許さず安倍打倒へ!
 朝鮮半島・東アジアで戦争の危機が切迫しています。パククネを政権から引きずり下ろした韓国の労働者民衆、民主労総とともに闘い、沖縄・福島と連帯し、農地死守・軍事空港粉砕を貫き、安倍政権を打倒しましょう。
 4・24耕作権裁判、5・25請求異議裁判とデモに結集しよう!
(基調報告)

陣形どんどん広げよう
 敷地内天神峰 市東孝雄さん

 執行停止の際にはみなさんにカンパをいただき、本当にありがとうございました。
 みなさんと弁護士の先生方のおかげで、新たな裁判が一つ始まりました。国と成田空港会社はあくまでも「最高裁判決が出たんだからそれで押し切ろう」としてきたわけですが、私が行った請求異議の訴えが認められました。期待はしていませんが、空港会社などのやり方があまりにもひどいということだと思います。
 もう一方は耕作権裁判です。これはみなさんもご存じのように、裁判の内容ではこちらが100パーセント勝ってますよね。三里塚では国策裁判が行われ、判決では負けるとよく言いますが、しかし、そんなことばかり言っていたら前に進みませんから、これからもみなさんに力をお借りして闘っていきたいと思います。国策と闘う沖縄・福島・三里塚をひとつの闘いとして、これからもがんばって天神峰で畑をやっていきます。
 来られる人はいつでもうちに来てもらって、草の一本でも抜いてもらって、それでともに交流をもち、幅広い陣形をこれからどんどん広げたい。悪いものは悪いと言える闘い方をしていきたいと思います。みなさん、よろしくお願いします。

労農同盟が戦争とめる
 動労千葉委員長 田中康宏さん

 反対同盟と弁護団が先頭に立って、市東さんの農地強奪の強制執行ができない状況を政府に強制していることは、画期的な地平だと思います。今、思い切って僕らが力を蓄え、絶対に強制執行などさせない闘いをつくり上げれば、三里塚闘争があらためて安倍政権打倒の闘いの最先頭に立つことができます。
 私たち動労千葉は、動労総連合の仲間とともに3月3、4、5日とストライキに立ち上がりました。それは今、30年前の国鉄分割・民営化に次ぐような重大な攻撃が始まっているという認識に立ったからです。安倍政権の戦争と労働者階級への全面的な階級戦争の先頭にJRの大再編が位置しているからです。JR北海道は線区の半分を放棄する計画を発表し、JRと安倍政権はこれを全国に適用しようとしています。新自由主義政策の最末期の、社会が総崩れしていく現実です。
 今回の私たちのストライキは、こうした現実に対して、今度こそ闘う労働運動が力を取り戻す、そういう決戦を構えるときが来たんだと全国に訴えるためのものでした。
 韓国の労働者が戦争の危機に対して立ち向かっている。日本の労働者は、戦争を止める力をもった労働運動を、今こそつくり上げなければいけません。
 改憲・戦争と労働者の総非正規職化、これで安倍政権が生き残ろうとしている。今必要なことは、階級的労働運動の再生の先頭に僕らが立って、すべての労働者に「労働者と農民が社会を動かしているんだ」ということを示す具体的な闘いを、全国の無数の職場・地域から始めることです。その先頭に立っているのが三里塚反対同盟です。
 だから僕らは、労農連帯の闘いをさらに強化します。全国の同志のみなさん、戦争を止めるため、この攻撃を止めるために闘いましょう。

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三里塚裁判日程
◎耕作権裁判
 4月24日(月)午前10時30分 千葉地裁
 (開廷前に千葉市内デモを予定)

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