尼崎事故弾劾4・23闘争へ 反合・運転保安闘争路線で闘いJR第2の分割・民営化粉砕を

週刊『前進』04頁(2835号02面01)(2017/04/10)


尼崎事故弾劾4・23闘争へ
 反合・運転保安闘争路線で闘いJR第2の分割・民営化粉砕を

(写真 2月28日、奈良県桜井線の京終駅にある大阪事業所で春闘第1波ストに立った動労西日本)


 1987年4月1日の国鉄分割・民営化から30年、そして2005年4月25日のJR西日本の尼崎事故から12年を迎え、国鉄分割・民営化の大破産が明らかになりました。そもそも12年前の尼崎事故は、「民営化は労働者を殺す」ことを衝撃的に突き出した大惨事でした。しかしJR資本は、尼崎事故などなかったかのように、鉄道の安全をさらに破壊する第2の分割・民営化攻撃にのめりこんでいます。これと対決する今年の尼崎闘争は、国鉄分割・民営化に断を下し、崩壊する新自由主義を打ち倒して、労働者階級の全面的勝利を切り開く闘いです。

「水平分業」を唱え分社化と転籍強要

 JR東日本を先頭に全JR資本が強行しつつある第2の分割・民営化攻撃は、一つに「水平分業」と称する全面分社化・総非正規職化であり、二つに「選択と集中」の名のもとでのローカル線の切り捨て=地方破壊の国家的大リストラです。
 JR東日本は、今年のダイヤ改定を突破口に、業務を100以上の子会社にばらばらに分割委託する分社化攻撃に踏み込もうとしています。2000年以降、強行されてきた外注化のレベルにとどまらず、それをさらに「深度化」し、労働者を子会社に転籍させることがJRの狙いです。それは、安倍政権が強行する「働き方改革」と戦後労働法制の全面解体の攻撃を、最先頭で担うものにほかなりません。
 しかし、この攻撃は打ち破ることができます。動労千葉は外注化阻止・非正規職撤廃と反合理化・運転保安確立の路線のもと、資本と徹底的に闘って団結を拡大しています。
 2000年以降、17年にわたり外注化反対闘争を貫いてきた動労千葉--動労総連合の闘いは、民営化そのものを打ち砕く決戦に入りました。
 これは、世界の労働者階級の勝利を切り開く闘いです。動労千葉は、新自由主義を打ち破る路線を闘いの中で打ち立ててきました。この路線が、すべてのJR労働者・JR関連会社の労働者を獲得する時代が来たのです。労働者階級の勝利の展望は、国鉄決戦の中にあります。そして、それはプロレタリア世界革命の勝利をこじ開けようとしています。
 JR西日本も、来島達夫社長体制のもと、JR東日本に負けるなとばかりに外注化に突き進もうとしています。

業務の全面外注化に踏み込むJR西

 JR西日本は三江線を廃止する攻撃をかけています。100㌔を超える線区が廃止されるのは、国鉄分割・民営化以降初めての事態です。まさに「選択と集中」の先陣を切る攻撃です。来島は「利益を生まないローカル線をバス転換するのは当然だ」と言い放ちました。JRは地方切り捨ての先頭に立っています。
 そして、尼崎事故を完全に開き直り、事故をなかったことにしようとしています。来島は尼崎事故対策本部長として、一貫して尼崎事故を清算しようとしてきた人物です。その来島が社長になって、JR西日本は全面外注化に踏み出し始めたのです。攻撃の核心は「水平分業」、つまり労働者に対する出向・転籍の強要です。昨年7月に強行された広島印刷事業所の廃止と、現在、大阪事業所の動労西日本組合員にかけられている強制配転策動は、その先端に位置します。
 さらに来島は、尼崎事故を引き起こした悪名高い「日勤教育」に体現される強権的労務支配の復活を狙い、薬物検査を全社員に強要しようとしています。JR西日本は2018年に中期経営計画を策定するとしていますが、その中身が前倒しで実行に移されようとしているのです。
 今年の尼崎闘争は、外注化・非正規職化に突き進むJR西日本に立ち向かい、JR西日本の全職場に動労総連合を打ち立てる闘いの始まりです。

全国に動労総連合の旗うち立てよう

 第2の分割・民営化攻撃を打ち砕く大決戦は開始されました。
 この決戦は第一に、分割・民営化から30年を経て、民営化が何をもたらすのかが全面的に明らかになる中で、国鉄分割・民営化と真っ向から闘ってきた階級的労働運動を労働者階級の結集軸に打ち立てる闘いです。労働組合が軸になって地域ソビエトを創り出す情勢が切り開かれています。
 第二に、分社化・転籍・総非正規職化との闘いの中でこそ、労働者が階級的労働運動に結集する情勢が爆発的につくり出されるということです。17春闘は、その展望を示しました。業務の全面分社化がもたらす安全崩壊に対し、反合・運転保安闘争路線を貫いて闘えば、労働者は階級的団結を獲得することができるのです。
 第三に、2018年を前にした大量解雇との攻防をはじめ、分社化・総非正規職化攻撃との闘いは、〝生きさせろ〟の総決起となって爆発するということです。こうした攻撃によって奈落の底に突き落とされようとしている労働者が、総反乱に立とうとしています。「水平分業」の攻撃は、労働者の総決起を引き出しているのです。
 第四に、この決戦の中で動労総連合の圧倒的な組織拡大を実現するのです。一切の鍵は組織拡大です。全国に動労総連合を建設し、JR労働運動の主流派に躍り出て、JR体制を打倒しよう。とりわけ動労総連合青年部の建設は、日本革命―世界革命の勝利をたぐり寄せる闘いです。
 第五に、この決戦はJR総連カクマルを打倒し、分割・民営化に最後的な決着をつける闘いです。今や資本と東労組の結託体制は大崩壊を遂げています。国鉄分割・民営化以来の30年の闘いが、この事態をつくり出したのです。反革命労組を欠いたままで、資本は労働者支配を貫徹することはできません。
 第六に、この闘いは階級的労働運動の力で、日米帝国主義がたくらむ朝鮮侵略戦争を、始まる前に阻止し、帝国主義打倒のプロレタリア世界革命を切り開く闘いです。
 この展望をかけて、今年の尼崎闘争に大結集しましょう。

------------------------------------------------------------
尼崎事故12周年弾劾!
全国総決起集会
 4月23日(日)午後1時
 JR尼崎駅北口広場
 よびかけ/動労千葉 国鉄闘争全国運動・関西

このエントリーをはてなブックマークに追加