11市場の民営化が狙い 「会計破綻」叫ぶ小池都知事

週刊『前進』04頁(2835号03面04)(2017/04/10)


11市場の民営化が狙い
 「会計破綻」叫ぶ小池都知事

移転が前提の「市場のあり方戦略本部」発足

 小池百合子都知事は3日、「市場のあり方戦略本部」を立ち上げた。これまでの専門家会議と市場問題プロジェクトチームの議論を踏まえ築地と豊洲の安全性や経営面からの「事業の継続性」、都内に11ある中央卸売市場(表)全体の将来のあり方を検討するという。
 しかし「移転の是非を7月都議選の争点にしない」「判断時期は夏」と先延ばしする小池知事にとって、豊洲移転はあくまで前提だ。戦略本部は4386億円を見込む築地市場跡地の売却金を加えても豊洲で生じる膨大な赤字を示して、無責任にも「どうこれを削減するのか」と迫り、民間企業への運営権売却(コンセッション)や不採算市場の切り捨て・閉鎖に道を開こうとしている。市場で働く都庁職労働者、民間企業労働者にとっては、全員解雇・労組破壊の大攻撃である。日本共産党などが流す小池知事への「幻想」と翼賛化を許さず、絶対反対の闘いに立とう。

「すべては金」JRの地方切り捨てと同じ

 すでに2016年9月以降、7回もたれた東京都の市場問題プロジェクトチーム(小島敏郎座長、青山学院大学教授)の会議は、豊洲移転と民営化のための許しがたい議論を行ってきた。どんなに毒物が検出されようと「豊洲は安全」と強弁する「専門家会議」(平田健正座長、放送大学和歌山学習センター所長)と同じである。
 小島座長は3月29日の第7回会議で、「とりまとめに向けた課題」として市場経営の持続性を問題とした。総収益180億円の市場が豊洲に5884億円を投資したことで毎年150億円の損失が累積し、15年ごとに大規模修繕費200億円が必要となり、築地の売却益が3千億円台だったら20年を経ずして市場会計は破綻するという試算を示した。小島座長はそうした「市場会計破綻を回避する方策」として、①業者の使用料引き上げ②豊洲以外の順次閉鎖、土地の売却③赤字に税金を投入することを挙げた。
 会議では、04年以降PFI(民間資金活用)による民間委託が検討されたが土壌汚染対策などでコストに見合う資本のもうけが得られないことから断念し、直営で豊洲を建設した経緯が都当局から明らかにされた。しかし今度は「市場会計の破綻」で脅して売却し、資本が規制に縛られず長期にわたり使用料や商業施設などを自由に運営できるコンセッション方式でボロもうけすることを狙っている。
 小池知事は「19世紀(江戸の魚河岸制度)や20世紀(公設市場)とは違う市場と流通のあり方」とうそぶいている。卸売市場が歴史的に培ってきた生鮮食品供給の社会的共同性や安全を破壊し、「カネがすべて」の資本の餌食とする新自由主義攻撃だ。安倍政権とJRが国鉄分割・民営化の大破産を開き直り、もうけのために「選択と集中」と称して、「水平分業」の完全外注化(フルアウトソーシング)・総非正規職化と、「赤字路線」を口実に地方切り捨て・ローカル線廃止の国家的大リストラに突き進む第2の分割・民営化とまったく同じ構図である。絶対に許されない。

解雇・労組破壊に「絶対反対」で闘いぬこう

 小池知事は本性むき出しの攻撃に出てきている。都営交通民営化とともに、築地廃止・市場民営化=解雇・労組破壊は東京都丸ごと民営化の柱となる攻撃である。
 しかし職場を動かしているのは労働者だ。動労総連合の青年労働者を旗頭に、全国で民営化・労組破壊粉砕の闘いが火を噴き、ボロボロになって戦争・民営化に突進する安倍政権を追いつめている。築地デモと都庁包囲デモが小池知事を直撃している。動労東京と都労連、市場労働者を先頭に絶対反対で闘い小池打倒の都議選決戦に立とう。

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東京都の中央卸売市場
場名 部類
築地 水産 青果
食肉(芝浦)食肉
大田 青果 水産 花き
豊島 青果
淀橋 青果
足立 水産
板橋 青果 花き
世田谷 青果 花き
北足立 青果 花き
多摩NT 青果
葛西 青果 花き

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