闘いは進む 青年の職場から 職場から「人事評価制度」撤廃へ闘いを開始 徳島医療福祉労働組合書記長 原 祥吾

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週刊『前進』04頁(2843号03面04)(2017/05/15)


闘いは進む 青年の職場から
 職場から「人事評価制度」撤廃へ闘いを開始
 徳島医療福祉労働組合書記長 原 祥吾


●「評価」自体を問う闘い
 私たちの労働組合は、郵政・教育・自治体などの職場で課題となっている「人事評価制度」の撤廃を掲げ、労働委員会闘争を開始しました。
 闘争の発端は私へのボーナス50%カットでした。ボーナスを取り返すことはもちろんですが、最も重要なのは「人間や労働を評価すること」の是非を職場と全国の労働者に問いかけ、団結に転化していくことだと考えています。
 会社は組合の申し立てに対し、ボーナスの50%カットは就業規則に書いてあるから正当だと主張しています。しかし、処分の法的根拠や評価基準の開示を、「会社の経営に関わることは組合に話す必要なし」と拒否。団体交渉も拒否しています。絶対に許せません。
 組合は「人事評価制度撤廃」を掲げて、国鉄闘争の支援陣形など、県内の労組を訪問し支援を訴えています。その際、ある現場で「頑張ってください」と声をかけてもらいました。そのことが私を変えてくれました。この一声に団結を感じ、また頑張ろうと思えました。
 医療福祉職場で、食べたり排泄(はいせつ)したりする生老病死を点数化し、評価すること自体、人間を冒涜(ぼうとく)することです。
 資本による競争や評価は事故を起こさせ、絶望しか生みません。しかし、労働者の団結や共同性はどんな弾圧にも屈しない力強い希望を生みます。資本が日常的に仕掛けてくる分断は、労働者の団結に勝つことはできない。ここに確信をもちました。
●国鉄・星野闘争と連帯し
 今年で国鉄闘争30年、無実の星野文昭さんは1987年の無期懲役確定から30年を迎えます。この二つの闘いに共通する地平は、「労働者の団結は資本や権力のどんな弾圧もはね返す」ということを実証した点にあると思っています。
 職場で闘っていると、労働者から批判的な意見を言われることもあります。その時に、選別解雇との闘いである国鉄闘争や、仲間を裏切ることを絶対に許さない星野さんの闘いが力になります。なぜならこの二つは、私たちと同じように闘って困難をのりこえてきたという労働者の勝利の歴史と存在を証明するものだからです。
 資本は団結することはできないが、労働者は団結して闘うことができる。ここに、マルクス『共産党宣言』の「資本家階級の没落と労働者階級の勝利は不可避である」の根拠があります。6・11国鉄集会に向け、組織拡大、団結拡大でともに闘います。

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