韓国民主労総が戦争阻止を訴え チェジョンジン委員長代行の8・15大会あいさつ 朝鮮半島での大惨事くり返すな 〝世界のすべての核に反対する〟

週刊『前進』02頁(2872号02面02)(2017/08/31)


韓国民主労総が戦争阻止を訴え
 チェジョンジン委員長代行の8・15大会あいさつ
 朝鮮半島での大惨事くり返すな
 〝世界のすべての核に反対する〟

(写真 大会あいさつをするチェジョンジンさん )

(写真 「サード配備決死反対」のスローガンを掲げる8・15労働者大会の参加者【ソウル】)


 8月15日にソウルで行われた労働者大会での、民主労総委員長代行・チェジョンジンさんの大会あいさつを一部抜粋して紹介します。(編集局)
 今日われわれは、日本の植民地支配からは解放されたものの、新たな国を建設できず、外部勢力によって分断された祖国で72年目の8・15を迎えます。
 分断は労働者民衆の生活を抑圧する構造となり、異常な国家を形成しました。
 ムンジェイン政権は、広場のキャンドルの力で誕生しました。パククネのみならず、積弊を清算しなければならないという国民の要求は、ムンジェイン政権の国政課題とされました。最大の積弊こそ分断です。
 労働の権利が保障されていない国で、親日派(日帝の植民地支配への協力者)や不道徳な勢力が権力を握って労働者民衆を抑圧し、平和と統一を妨げたのです。今こそ分断ではなく、新たな社会に進んでいかなければなりません。平和と統一の時代を、われわれ労働者が開きましょう。
 朝鮮半島は現在、これまでになく危機にひんしています。
 朝鮮半島で再び戦争が起こるならば、大惨事になります。来週から韓米軍事訓練が始まれば、状況はさらに深刻になります。
 最近トランプと電話対談したムンジェイン大統領は、軍事訓練を一時中断し、対話を開始しようと提案すべきでした。北朝鮮は「韓米訓練を中止すれば核・ミサイル実験を停止し、対話することができる」と提案しました。米韓当局は今すぐ軍事訓練を中止し、北朝鮮と互いに措置を講じて、平和のための対話と交渉にのりだすべきです。
 われわれは、世界のすべての核に反対します。
 韓米合同軍事訓練の中断と北の核実験凍結によってお互いの危険を減らし、交渉が開始されれば朝鮮半島非核化も議論することができます。対話が開始されれば、朝鮮半島の平和のための平和協定締結について議論を開始することができます。
 われわれは戦争に反対します。平和を望みます。
 朝鮮半島の平和を脅かす、もう一つの重要な問題がサードです。北朝鮮の核の脅威と安全保障を押し出すことで配備を強行したサードでは北朝鮮の核ミサイルを避けることもできず、むしろ国益と朝鮮半島の平和を脅かすことが明らかになりました。
 ムンジェイン政権は国民の命令どおりサードの廃止を宣言しなければなりませんが、ムンジェイン政権はサードの追加配置を指示しました。
 アメリカと日本を防衛するための、百害あって一利なしのサード配備は直ちに撤回されるべきです。民主労総が先頭に立ち、サード撤回闘争にうって出ましょう。
 今日は、日本の植民地支配から解放された日です。国を奪われ、日帝により引き起こされた蛮行は想像もできないほど過酷なものでした。どれほど多くの先輩労働者が連行され、苦しみの中で命を落としたのか、われわれは知ることができません。
 昨年、当時の労働者たちが連行された日本の丹波地域のマンガン鉱山に強制徴用労働者像を建立しました。そして先週の土曜日、ソウル・ヨンサン(竜山)駅とインチョン(仁川)にも建立しました。
 強制徴用労働者像は、単なる象徴ではありません。親日を清算し、ゆがめられた歴史をわれわれ労働者が正しく打ち立てるという宣言です。
 2017年、われわれの前にある歴史的な課題に堂々と向き合いましょう。
 新自由主義に反対し、労働を尊重する社会をつくる日、親日を清算し、歴史を正しく打ち立てる日。分断と停戦体制をのりこえ、平和と統一の新たな時代を開いていきましょう。ありがとうございます。

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