衆院解散・総選挙に絶望的に突進し 延命を策す安倍政権を打倒しよう 改憲・戦争阻止、「働き方改革」粉砕を

週刊『前進』04頁(2875号01面01)(2017/09/11)


衆院解散・総選挙に絶望的に突進し 延命を策す安倍政権を打倒しよう
 改憲・戦争阻止、「働き方改革」粉砕を


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(写真 〝非正規職労働者は社会を変える〟柿沼さん先頭に都庁レストラン解雇撤回の都労委闘争突入集会に145人が大結集【9月4日 東京・杉並区】)


 安倍政権は、絶望的危機の中で改憲・戦争に向かって衆院解散・総選挙の賭けに出ようとしている。9月3日、北朝鮮スターリン主義は6回目の核実験を行った。米トランプ政権は「北朝鮮を全滅させる」と宣言した。米日帝の戦争策動はかつてなく深まっている。「朝鮮侵略戦争阻止! 改憲阻止!」を掲げ、労働者階級の総決起で安倍を倒し、始まる前に戦争をとめよう。10・1ロシア革命100年記念集会に総結集し、11・5労働者集会・改憲阻止1万人大行進を日韓国際共同行動としよう。ゼネスト―革命の扉を開こう。

本質は米日帝の侵略戦争

 今起こっている事態の本質は、米日帝国主義による朝鮮・中国への侵略戦争である。アメリカ帝国主義は第2次世界大戦後、朝鮮戦争(1950〜53年)を頂点に朝鮮半島の南北分断支配と北朝鮮・中国の体制転覆を国家戦略として今も堅持している。94年には実際に北朝鮮への核使用をもくろみ、核攻撃の発動寸前まで朝鮮侵略戦争の危機を切迫させた。日本帝国主義は朝鮮半島を足がかりとして中国に侵略し、アジア太平洋戦争(第2次大戦)を強行した。敗戦後も朝鮮戦争で米軍の出撃・兵站(へいたん)基地になり、朝鮮特需で帝国主義としての再建に踏み出した。今や打倒寸前の危機に立つ安倍政権は延命をかけて改憲と朝鮮侵略戦争に突進している。
 世界の労働者階級は、1917年ロシア革命を突破口に世界革命をめざし決起してきた。日本・朝鮮・中国―東アジアにおいても、労働者・農民は民族・国境を越えて世界革命の勝利に向かって闘ってきた。30年代階級闘争と戦後革命は帝国主義を世界的に打倒する直前まで突き進んだ。
 この世界革命に対する恐怖が帝国主義の行動を規定している。第2次大戦も朝鮮戦争も、そして現在の北朝鮮や中国への対応もしかりだ。労働者同士を殺し合わせ、二度と団結して帝国主義に歯向かわせないようにすることこそ、現代における戦争の本質だ。
 労働者階級の歴史的使命は国際的団結で帝国主義を打倒し、世界革命をやり遂げることだ。北朝鮮キムジョンウンは「国家防衛のための核戦争」で米帝に対抗しようとしている。核による労働者人民の大量虐殺など絶対に許されない。
 韓国・民主労総は9月4日、北朝鮮核実験を受けて声明を発表した(3面に掲載)。戦争危機の根源を「米国による核攻撃の威嚇を含めた敵対的な対北朝鮮政策」にあると弾劾し、同時にアメリカ帝国主義による北朝鮮への制裁強化に同調するムンジェイン大統領の姿勢をも批判している。そして「朝鮮半島での核対決は南北(朝鮮)のすべての民衆にとっての災厄であるばかりでなく、世界中のあらゆる国に広がりうる人類的な大災厄であり、絶対に許すことはできない」との立場を表明している。
 パククネを打倒し「積弊清算」を掲げて闘い続ける民主労総は全世界の労働者階級の団結の導きとなっている。労働者階級が自らの団結を確信して闘えば、帝国主義とスターリン主義のいかなる脅し、分断、破壊にもうちかつことができることを鮮明に示している。
 安倍政権は改憲・戦争のための衆院解散・10月総選挙の絶望的策動を始めた。1千万人の怒りで迎え撃ち、安倍打倒を国際連帯の最大の闘いとしてやりぬこう。民主労総と団結し、始まる前に戦争をとめよう。

改憲阻止決戦は始まった

 全学連大会の大成功をはじめ8〜9月の闘いは、日帝・安倍の戦争・改憲、労組破壊・総非正規職化攻撃と真っ向から闘い、改憲阻止決戦への総決起を切り開いている。
 何よりも動労東京八潮支部の闘い、動労神奈川・時廣慎一書記長の解雇撤回闘争、9月末に60歳定年を迎える動労水戸・辻川慎一副委員長のエルダー雇用をめぐる隔離・団結破壊との闘いを先頭にした動労総連合の闘いは、労働者階級の最先端の攻防だ。JR東日本の「6・9提案」は6千万労働者への総非正規職化攻撃の切っ先であり、労組破壊―戦争・改憲攻撃そのものだ。国鉄闘争30年の勝利の地平に立ち、「第3の国鉄分割・民営化」攻撃を木っ端微塵(こっぱみじん)に粉砕しよう。
 資本・国家権力は戦争・改憲のために労働組合破壊を狙い、丸ごと民営化・外注化、解雇・総非正規職化の大攻撃に打って出てきている。
 東京大学では、2013年施行の労働契約法が「有期雇用契約で5年を超える労働者が無期雇用への転換を求めたら応じなければならない」と定めた来年4月を前に、「東大ルール」と称して8千人の非正規職員のうち4800人の5年上限雇い止めを打ち出した。
 来年の「無期転換」対象者は全国で450万人という。膨大な数の労働者が全員解雇・選別再雇用で団結を破壊され、評価制度のもとでいっそう低賃金の不安定雇用へたたき込まれようとしている。公務職場でも、現業を中心に外注化で職場を奪い、解雇と出向・転籍―非正規職化の嵐が吹き荒れている。「働き方改革」の正体は労働者を地獄に追いやる攻撃だ。このことに怒らない労働者はいない。ついに労働者階級の怒りの総決起が始まった。動労総連合を先頭に全力で闘い、階級的労働運動の拠点を全職場・産別に建設しよう。9・15動労総連合1047協議会結成報告集会、9・23常磐線開通阻止いわき集会に結集しよう。

『前進』で革命の組織化を

 階級的労働運動の延長線上に党は建設されない。しかし労働運動を飛び越えて本格的な党は建設できない。党と労働組合の一体的建設にプロレタリア革命勝利の環がある。その核心は党建設の意識性であり地区党としての組織化にある。
 第一に、機関紙『前進』を1千万人と結びつく意識性であらゆる職場・地域・学園に持ち込むことだ。改憲阻止決戦の最も基礎的な闘いは『前進』の拡大である。とりわけ青年・学生自身の新聞へ高めていこう。
 第二に、地区党を路線討論ができる党へと変革することである。8〜9月闘争の教訓は、路線討論をとおして組織がつくられてきたことである。さまざまな意見を路線でまとめあげ、実践をとおして深めていくこと、党建設で総括することである。それは階級の指導部建設そのものである。
 第三に、地区党をゼネスト―ソビエトの要として建設していくことである。労働組合の拠点建設を推し進めることと同時に、地域の労働者・住民を革命に向かって組織することは喫緊(きっきん)の課題だ。差別を使った分断攻撃は現実の闘いの中でこそ団結に転化できる。地区党建設に責任をとることが階級の指導部形成の最良の道である。
 第四に、国際連帯の意識的拡大こそ、スターリン主義を粉砕し、分断を打ち破って世界革命勝利を実現する必須不可欠の闘いである。急激に加速する革命情勢に必死に食らいつき、全世界の労働者階級と結合しよう。国際連帯共同行動研究所の「月報」が発行された。全力で活用しよう。
 第五に、共謀罪攻撃と闘い、弾圧を団結の拡大で粉砕しよう。8月全学連大会は警視庁公安部の襲撃策動を完膚(かんぷ)なきまでに粉砕し、一指も触れさせない完全勝利をかちとった。71年11・14渋谷暴動闘争へのデッチあげ弾圧を粉砕し、星野文昭同志・大坂正明同志の即時解放をかちとろう。「犯人蔵匿(ぞうとく)」デッチあげ弾圧と闘う鈴木哲也同志と団結して第1回公判闘争を闘おう(9月15日、大阪地裁)。共謀罪の先取り弾圧である関西合同労組春闘弾圧をめぐる第1回公判(9月21日、神戸地裁)を闘おう。11・5全国労働者集会・改憲阻止1万人大行進に進撃しよう。

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