獄中43年 星野さん解放を 9・10 徳島刑務所へ怒りのデモ

週刊『前進』04頁(2877号01面02)(2017/09/18)


獄中43年 星野さん解放を
 9・10 徳島刑務所へ怒りのデモ

(写真 「無実の星野文昭さんを返せ!」徳島刑務所正門前で「ソリダリティ」を歌い星野さんとの再会を誓った【9月10日午後】)


 炎天下の9月10日、「星野さん・大坂さん解放!9・10徳島刑務所包囲デモ」が星野さんをとり戻そう!全国再審連絡会議の主催で闘いぬかれた。全国33救援会を先頭に430人が、上流に徳島刑務所を望む鮎喰川(あくいがわ)の河川敷に集まった。2012年2月に始まった刑務所包囲デモは今回で5回目、改憲阻止決戦で安倍を倒すとともに獄中43年目に突入した無実の星野文昭さんをなんとしても取り戻そうという熱い闘いとなった。

獄壁を越え団結

 集会後、出発したデモは午後3時半、刑務所の正門に到着。星野さん、韓国のハンサンギュン民主労総委員長に加え、大坂正明さんの巨大写真パネルがデモ隊を迎えた。星野解放歌「ソリダリティ」を合唱し「星野さんを今すぐ返せ!」とこぶしを突き上げた。
 大坂さんは星野さんと同じく71年11月の沖縄返還協定批准阻止渋谷闘争へのデッチあげ弾圧で今年5月に逮捕・起訴され、東京拘置所に勾留されている。
 デモが途中、刑務所を見下ろすみかん畑に着くと、動労水戸の辻川慎一副委員長が「星野さん! 受刑者の皆さん! 私たちは本当の悪人を刑務所にぶち込んで星野さんを迎えに来ます! 近いうちに再会しましょう!」とマイクで呼びかけた(写真)。都庁レストラン解雇と闘う柿沼庸子さん、全国水平同盟西郡支部などが声を限りに星野さんに届けと呼びかけた。
 星野さんは翌11日の弁護士接見で「しっかりと聞こえた。中と外が一体となって闘っている実感が強く持てた」と喜びを語った。

河川敷で大集会

 デモに先立つ集会は、地元四国の青年労働者たちのプレ企画で盛り上がる中、狩野満男共同代表の司会で始まった。
 主催者あいさつに立った共同代表の戸村裕実さんは「文昭さんは71歳になり、確定判決・無期刑執行から30年、不当逮捕から43年目に入りました。7月、弁護団と全国再審連絡会議は高松にある四国地方更生保護委員会に『無実だから出せ』と申し入れました。明日も第二弾を闘います。戦争と改憲の安倍政権を倒し、あの門前で星野さんと再会することを誓いましょう!」と呼びかけた。
 再審弁護団の和久田修弁護士は、「再審は現在、民間人の目撃調書の開示を強く求めている。この検察官の最後のとりでを打ち崩すのは今日の刑務所デモであり、皆さんの日常的な闘いだ。星野さん、大坂さんを奪還するまでともに闘いましょう」と訴えた。
 全国の救援会を代表し、労働組合に星野闘争を持ち込んで闘いを拡大している新潟、香川、京滋の代表が闘争報告に立った。特に新潟では共謀罪と先頭で闘っている全港湾日本海地方本部が「星野闘争は労働組合の課題」と5401筆の署名を集めてくれたことを受け、「労働組合に大胆に星野闘争を持ち込もう」と動労総連合・新潟の協賛のもと10月から3カ所で絵画展を行うことが報告された。
 「労働者自己解放=人間解放の力を深め磨き勝利していこう」という星野さんからのアピール(4面に要旨)に応え、改憲阻止決戦と一体で星野奪還を実現する力勝負に入った。

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