闘いは進む 青年の職場から 2018年問題を地域の労働学校で訴え 民間 東北 猪俣徳馬

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週刊『前進』04頁(2879号02面05)(2017/09/25)


闘いは進む 青年の職場から
 2018年問題を地域の労働学校で訴え
 民間 東北 猪俣徳馬


●雇い止め許さない闘いを
 先日、地域の労働学校の講師を担当することになった。テーマは労働法制の改悪による2018年問題だ。
 2018年問題は一つに、15年に改悪された派遣法による解雇攻撃だ。派遣労働者が3年間で職場を追い出されることになり、来年は多くの派遣労働者が仕事を奪われる。二つ目は、有期契約で更新を繰り返し、5年以上働くと労働者に無期転換権が発生する、「改正」労働契約法18条によるルールだ。権利が発生する来年4月を前に、雇い止め=解雇攻撃が全国の職場で発生している。東京大学では規則を当局が改悪し、「独自ルール」で4800人の非常勤教職員が雇い止めされようとしている。一方的な就業規則の改悪だとして、労働者側が東京労働局への指導の申し入れを検討している。
 いずれの問題も、すべての労働者に対する大攻撃だ。戦後築きあげられてきた集団的労資関係を解体し、労働組合を弱体化させ、労働者の抵抗力をそぎ落とした先に、改憲と戦争のできる国づくりを狙った攻撃である。
 労働学校で私は、18年に向け、全国で雇い止め解雇を許さない闘いを爆発させることが、すべての労働者の重要課題であることを訴えた。
 労働学校には地域のA労働組合の役員が参加し、100人近い雇い止め問題と闘っていることを報告してくれた。無期転換を前に雇い止めを画策する経営に対して、組合員でない百数十人の非正規労働者にアンケートを配布したら、6割の人から回答があったという。アンケートには「来年以降も安心して働きたい」「何年もまじめに働いてきたのにクビは許せない」といった声が連綿と書かれていた。参加者一同、18年は大きな勝負の年になると実感した労働学校であった。
●今こそ労働組合の出番
 A労組は、地域の仲間がまわって、何年も動労千葉物販に協力してくれている。
 後日、A労組から学習会の講師依頼が私にあり、9月末に行われることになった。2018年問題の攻防の先端で自分の話がどれだけ通用するのか、組合の運動の役に立つのか、身の引き締まる思いだ。今こそ労働組合の出番であり、地域で力を合わせて闘っていくことを訴えたい。闘えば勝利できる。動労千葉はCTS(千葉鉄道サービス)の職場で無期転換を阻止しようとするJR―CTSに対して勝利的に闘いぬいている。
 2018年問題は例外なく私やとなりの労働者の問題だ。これを機会に自分の職場を対象化し踏み込んでいきたい。2018年問題の根底にある派遣法撤廃、非正規雇用撤廃を訴え、11月5日の労働者集会と改憲阻止1万人大行進へ大結集をかちとりたい。

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