反革命カクマルが大崩壊 植田議長脱落し指導部分裂 エセ「全学連大会」も開けず

週刊『前進』04頁(2879号03面03)(2017/09/25)


反革命カクマルが大崩壊
 植田議長脱落し指導部分裂
 エセ「全学連大会」も開けず

今や体をなさないカクマル「全学連」

 新自由主義反革命カクマルが、いま最後的な崩壊を開始している。学生戦線、労働戦線、中央指導機関のすべてが分裂し、議長・植田琢磨が失脚・脱落した。国鉄決戦がカクマルに強制した歴史的事態だ。
 まず学生戦線である。2015年にも戦争国会の真っ最中の7月と9月に予定されていたカクマル全学連大会と中央委員会が開催できない事態に陥ったが、今年の共謀罪阻止闘争の直後、例年7月に開催していた全学連大会が再び開催できなくなった。今回はかろうじて「7月期の政治階級情勢の大激動のために9月に延期した」と弁解して開催したが、この弁解をしたのが中央学生組織委員会(SOB)にとってかわった「マル学同革マル派」であった。
 カクマル学生戦線は、長らくSOBが指導し、階級闘争とはまったく無縁のところで行われてきた労学反戦デモもまた、SOBが指導論文を提起してきた。ところが09年を境にSOBから指導権が奪われ、今年に入ってからは年頭論文以降一度もSOB論文が出ない事態となっていた。
 起きている事態はSOBの崩壊である。実際、大会開催後の初の決定的闘争であった「9・18さようなら原発全国集会」に学生部隊が登場できないという惨状にたたき込まれたのだ。

表面化した労働者組織委員会の分裂

 しかしこれは、ほんの一部にすぎない。労働戦線においては、労働戦線を指導する中央労働者組織委員会(WOB)の分裂が、この間表面化している。
 15年の戦争法制定後、日本共産党が自衛戦争推進、天皇制の率先擁護など全面的転向を開始した。「日共批判」を表看板とするカクマルはこれに完全に沈黙・容認し、全面賛同した。そして16年年頭のWOB論文をめぐり、WOBの分裂が表面化したのである。それでもこの時は「中央労働者組織委員会」名で「執筆過程での組織的論議が不十分なまま本論文を発表してしまったことを、すべての同志の前に自己批判する」ととりつくろった。ところが今年のWOB論文に対しては、「16年12月の政治集会の基調報告と時代認識が違う」として、労働者による組織的な批判運動が開始されたのである。これは、WOBと政治組織局が分裂していることを意味する。批判したカクマル労働者たちには、WOB論文はあたかも、①「革命情勢」、②「労働者は立ち上がる」こと、③「黒田思想ではなくマルクス・レーニン・トロツキーの思想」を強調している、というように見えたのだ。確かにカクマルからすれば、とんでもない「偏向」に見えて当然だ。
 さらにカクマルは5月以降、一転して祖国防衛主義に反対した「レーニン的精神」なるものを強調し始め、8月の反戦集会ではよりによって「『帝国主義戦争を内乱へ』と訴えたレーニンの革命家魂に学ぶべきである」とまで言い出した。カクマル全史においてレーニン主義を否定こそすれ、それを掲げたことなど一度としてない。カクマルは原点的に黒田寛一の「レーニン『国家と革命』への疑問」から出発した組織であり、「帝国主義戦争を内乱へ」の文言は中核派批判の時以外に口に出したためしがない。これは全面的な黒田の否定であり錯乱だ。

動労総連合建設へ今こそ総決起を!

 こうした過程の真っ最中の今年1月、議長・植田の自宅など2カ所を警察が捜索し植田を保護しようとする事態が起きた。権力はこの「弾圧」の後、「植田琢磨の本名が新田寛だと判明した」と大々的に発表した。これに対してカクマルは「笑止千万の妄言」という声明を超異例にも直後に発表し、2月の春闘集会では「植田=新田」を否定せずに「新田は住民登録もちゃんとしている労働者だ」と党内で必死に弁解した。しかし後に権力は、〝植田アジトに「俺はもう(カクマル議長を)やめたい」との言葉がつづられた植田の文章があった〟とマスコミに流した(「週刊ポスト」6月30日付号)。
 カクマルは14年6月から『革マル派 50年の軌跡/全5巻』なるものを刊行してきた。そのうち「50年史」にあたる1〜3巻の刊行後、16年11月になって第4巻をあらためて「第二の50年史」というべきものとして発刊した。そもそもこの「50年史」は12年のカクマル第28回大会の決定によって準備されていたものであり、「植田体制」の確認と一体であった。このことが物語るのは、学生戦線、労働戦線、中央指導部という全組織的分裂の中で、20年にわたって最高指導部であった議長・植田が失脚し、組織から脱落したということだ。
 カルト集団と化したカクマルにとっては、そもそも「時代認識と路線」など「どうでもいいこと」なのであるが、最低限の「左翼」としての体裁をとらないと組織としては成立しない。かつては、どのような路線的混乱もカルト教祖・黒田の「鶴の一声」で収拾され、黒田亡き後は自ら「扇の要」と称した植田によってかろうじてまとまってきていた。いまその一切のタガがはずれ、組織的総崩壊に突入したということである。
 改憲を明示な目的として強行された国鉄分割・民営化攻撃、新自由主義攻撃の先兵となったカクマル。その頭目・松崎明に切り捨てられた残りカスである中央派カクマルが、いま最後的な破産をとげている。これは、第3の分割・民営化の先兵となることを宣言し、常磐線全線開通という被曝労働強制=帰還強制の先兵となっているJR総連カクマルの破産とまったく一体の事態である。今こそ動労総連合建設を推進して11月労働者集会の成功をかちとり、韓国革命と一体となって、朝鮮侵略戦争を始まる前に止めよう!
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