戦争・改憲と労働大改悪に反撃 労働運動がよみがえれば歴史は動く

週刊『前進』02頁(2892号02面01)(2017/11/09)


戦争・改憲と労働大改悪に反撃
 労働運動がよみがえれば歴史は動く

(写真 「国境を越えた団結で戦争とめよう!」----結集した4800人が決意のこぶしを突き上げた【11月5日 東京】)

(写真 海外から韓国の民主労総代表団25人、アメリカのILWU【国際港湾倉庫労組】ローカル21と同ローカル52、運輸労働者連帯委員会の各1人、GDL【ドイツ機関士労組】の6人が参加し、壇上に勢ぞろいした)

呼びかけ団体からの訴え

社会変える力は労働者に
 国鉄千葉動力車労働組合委員長 田中康宏さん

 私たちは今日、韓国での歴史的闘い----「ロウソク革命」に応え、日本の労働運動を変革したいという思いでここに集まりました。
 戦争を止める力、安倍政権による労働大改悪を止める力は、何よりも労働者自身の力です。労働運動が問われているんです。労働者一人ひとりにこの社会を変える力、歴史を動かす力があるということをもっともっと伝えて、怒りの声を集めなければなりません。
 日本の労働組合は、30年前の国鉄分割・民営化を乗り越えて闘う力を取り戻していません。ここが力を取り戻し、闘う労働運動がよみがえった時、すべては動き出します。
 連合が揺らいでいます。歴史を振り返れば、戦争と労働運動の再編は一体でした。1940年、日本の労働組合は全部解散して産業報国会になり、戦争に向かっていった。その次は50年朝鮮戦争の時、3番目は国鉄分割・民営化でした。そして今、4度目の大きな歴史の分岐点に来ています。今度こそ僕らの手で闘う労働運動をよみがえらせ、戦争を止める。このことを固く決意したいと思います。
 第4次安倍政権が成立して、改憲、労働法制改悪、社会丸ごとの民営化、すべてが2020年を焦点にして、発展の余地を失った資本主義の攻撃が集中しようとしています。今日からは1日1日が決戦です。2020年には10万、100万の戦争を止める力として、いやそれだけではなく、私たちが社会の主人公になって自分たち自身で社会をつくりあげる、そういう力として登場したい。日本の労働者の怒りを先頭で体現する部隊になっていきたいと思います。動労千葉もその最先頭で闘うことを固く決意しました。
 トランプと安倍の戦争会談を止めるデモ行進を断固として貫徹しましょう。
 最後に訴えたいことは、今日ここに集まった一人ひとりが歴史をつくるんだということです。そういう存在なんだということを誇り高く確認しましょう。

開会あいさつ

行動し結果を出す責任を
 全日建運輸連帯労組関西地区生コン支部執行委員 大原 明さん

 全国労働者総決起集会は今年で20回という節目を迎えました。継続して20回の開催を実践している歴史を振り返り、この間の闘いを総括して、新たな方針を提起することが本集会の目的です。
 特に、総括して方針を提起するだけでなく「その新たな方針をどう実践して、いつまでに結果を出すのか?」ということに、仲間のみなさん自らが責任を負うことが重要なのです。
 労働組合が労働現場で闘わない現状の中、労働組合に対する労働者の求心力が大きく低下しています。労働組合の影響力が及ばないことから、資本家や権力がやりたい放題となっているのはご存じの通りです。
 しかし、闘わない労働組合を非難するのではなく、本日、結集している私たち闘う労働組合が、労働現場でストライキを打ち抜くなど具体的な行動を展開し、結果を出すことによって、「労働組合が闘えば要求が実現する」「資本と権力には妥協しない姿勢を見せる」ことで、私たち闘う労働組合に結集させることができるのです。
 今、和歌山地域では一部の経営者が生コンの安値乱売を行っています。関生支部は連日、和歌山に50名、100名の動員をかけて、これと闘っています。
 労働現場でリスクを恐れず、犠牲をいとわずに行動している仲間の闘いを学び、それをすぐに実践することを提起します。

「働き方改革」粉砕・民営化阻止

大阪市民営化に絶対反対
 全国金属機械労組港合同委員長 中村吉政さん

 11月労働者集会は、「蟷螂の斧(とうろうのおの)と言われようとも」の思いで始まりました。「蟷螂の斧」とは「自分の弱さを顧みず強敵に挑むこと」です。しかし20年過ぎた今、巨大資本を相手に、裁判闘争を始め現場での実力闘争を背景にして闘い抜き、JRの思惑は大きく外れています。被解雇者を始め当該組合が闘う拠点を築き、全国津々浦々や世界の労働者に大きな共感を得ているからです。今や「蟷螂の斧」ではありません。自信と確信をもって闘いましょう。
 私たち港合同は、総評全国金属の時代から「官民連帯・地域共闘」を運動の柱に闘いを築いてきました。大きな柱は、①大阪港の軍港化に反対する闘い、②争議組合の支援を軸にした闘いです。この40年余り、鉄鋼独占による組合つぶしの倒産や破産宣告を受け、10年の争議は当たり前、22年間を闘い今なお組織を残している組合もあります。
 この過程で公務員の仲間から多く支援を受けてきました。大阪ではこの10年、公務員労働組合をつぶすために登場した橋下徹が血眼になりましたが、結局、組合の壊滅は達成できませんでした。反撃に立ち上った職員がいたからです。
 港合同は、「受けた支援は運動で返す」との教訓のもと、引続き安倍の改憲策動と対決し、官民連帯の名に恥じることなく、自治体労働者との連帯を強めて、「大阪市の分割・民営化と総非正規化反対」「大阪都構想許さない!」との方針を掲げて闘う決意です。

このエントリーをはてなブックマークに追加