〝必ず勝って現場に戻る〟 動労千葉訪韓団 籠城現場を訪問

週刊『前進』02頁(2896号02面01)(2017/11/23)


〝必ず勝って現場に戻る〟
 動労千葉訪韓団 籠城現場を訪問

(写真 ハイディス支会・公務員労組テント前【11月13日 ソウル】)

(写真 Tブロード支部の仲間とともに「トゥジェン!」)


 11月13日、動労千葉訪韓団はソウルの国会前を訪れ、Tブロード支部、ハイディス支会、解職公務員労働者の籠城(ろうじょう)闘争現場を訪問した。

下請け・非正規職のTブロード支部

 希望連帯労組Tブロード非正規職支部は下請けとしてケーブル放送の修理やアフターサービスを行う非正規職労働者の組合だ。下請け契約が打ち切られれば解雇という不安定な状況での労働を強制されている。
 昨年には52人の解雇を撤回させる勝利をかちとったが、2017年末をもって全員が解雇されようとしている。会社は組合との交渉でも「非正規職なのだから賃金差別は仕方ない」などと暴言を吐き、ことごとく要求を拒否している。これに対し、労働条件の改善をかちとるために国会前にテントを張り、61日にわたって籠城闘争を続けている。チェソンクン支部長は「国際連帯に勇気をもらった。訪問してくれた皆さんに応え、必ず勝利する」と笑顔で語った。
 訪韓団を代表して動労千葉の田中康宏委員長が連帯あいさつに立った。訪韓闘争をともに闘ったドイツの6人を代表し、GDL(ドイツ機関士労組)ベルリン都市鉄道支部長のクルト・シュナイダーさんが連帯発言。訪韓団から檄布(げきふ)とカンパを贈呈した。

整理解雇攻撃と闘うハイディス支会

 金属労組ハイディス支会のテントでは、被解雇者であるキムホンイル事務処長が迎えてくれた。ハイディスはディスプレイなどを製造する現代電子系列の会社だ。経営危機を理由に分社化や外国への資本売却を繰り返し、15年までに約1700人もの労働者の整理解雇を強行した。
 金属労組ハイディス支会の組合員約100人は、希望退職の受け入れを拒否して籠城を継続している。「自分たちが希望退職を拒否して闘わない限り、また新たな整理解雇者が生み出される。そのためにも必ず勝利する」と、労働者階級全体の立場に立って闘う誇り高い仲間たちだ。

原職復職求め闘う解職公務員労働者

 続いて、ハイディス支会の隣でテント籠城している公務員労組と交流した。
 公務員労組は、2004年に労働基本権の保障を求めて総力闘争を展開。当時のノムヒョン(盧武鉉)政権はその報復として1496人を懲戒処分にした。その後多くの組合員の職場復帰をかちとったが、なおも136人が原職復職を求めて闘いを続けている。その後のパククネ政権も、「組合員に解雇者がいるから労組として認められない」と、一貫して公務員労組を全教組と同様に法外労組の地位においてきた。
 解雇者復職闘争委員会のチョチャンヒョン委員長は、「法外労組撤回」を大統領選の際に公約しながら19年まで対応を先延ばしにしようとするムンジェイン大統領を弾劾し、国会前で2510日にわたる一人デモと71日間の籠城闘争を続けていることを報告。「解雇者を組合から排除しろという政府の要求を受け入れることはできない」「全国14万公務員労組の闘いは、世の中そのものを変える闘いだ」「必ず現場に戻る」と胸を張って語った。
 動労水戸の辻川慎一副委員長は、日本でも韓国の同志たちに思いをはせて闘うと連帯あいさつを行った。

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