訪韓闘争に参加して

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週刊『前進』02頁(2896号02面03)(2017/11/23)


訪韓闘争に参加して

革命継続の熱意が伝わる大会とデモ
 沖縄 高橋徳臣

 天をつんざく怒声。たなびく無数の旗は烈火の揺らぎを思わせるほどの迫力だ。----ここはソウル市庁前広場。民主労総の全国労働者大会の20分前だというのに労働者であふれかえっている。伝わってくるのは「ろうそく革命は終わっていない」という熱意だ。
 今回初めての訪韓闘争で感じたのは、若者の姿が多くみられたことです。会場でも10代~20代が大半を占めていて、チョンテイル烈士の炎が脈々と受け継がれていると感心しました。
 デモではソウル市内の大通りを我々5万人の団結が占拠。日本からは100人が参加しました。ここまで解放感を得られるデモは初めてで、驚嘆して言葉を失いました。この圧倒的なデモで日本を、世界中を席巻できたなら、余裕で世界は変えられると感じた一日となりました。闘争!

世界中の労働者の結合を肌で感じた
 東京西部ユニオン 柿沼庸子

 訪韓直前の11月9日、都労連の第5波闘争に連帯してビラまきと都庁前座り込みを行い、解雇撤回署名が良く集まりました。小池の化けの皮をはいできた半年間の闘いは着実に都庁と周辺に浸透しています。訪韓闘争には「都庁ふくしま署名解雇を許さない会」ののぼりを持っていきました!
 韓国でドイツ機関士労組のクルト・シュナイダーさん、韓国鉄道労組のパクソンスさんと再会。地下鉄労組乗務支部の方、大学生や高校生などたくさんの方と出会え、「共に闘います」「頑張りましょう」「私達がついています!」と力強い言葉をいただきました。
 動労千葉・動労水戸―動労総連合の歴史を通して、世界中の労働者が結合していくのを肌で感じられる貴重な経験ができました。この場を借りて、送り出してくれた仲間と連日ブログを更新してくれた事務局の仲間に御礼を申し上げます。
 この経験をもとにもっと大きく広く闘いを広げ、労働者が主人公である本来の社会をつくれるように国際連帯を強くしていきたいと思って帰路につきました。
 万国の労働者は団結せよ! ブログが日本という狭いくくりから飛び出しました! 世界の仲間と、一方で運動の中でも共有できる状況をつくりたいと思っています。力を貸してください。皆さんの得意分野を開花させていきましょう!

プロレタリア国際主義の重要性痛感
 東海 坂本晴幸

 私は今回、訪韓闘争に初参加し、全日程を楽しく闘い抜いた。
 12日、午後の「チョンテイル烈士精神継承全国労働者大会」に向けて、西大門刑務所歴史館を見学し、水攻め拷問や爪剝(は)ぎ拷問の展示などを見て、心底からの衝撃を受け、右翼反動どもの「そこまでひどいことはやってない」という言説が欺瞞(ぎまん)に満ちていることを、はっきりと確認した。キッチリと弾劾しなければなるまい。
 それらの歴史をも踏まえた上でなお、「日本の労働者と団結して闘いたい。我々の闘いの勝利のカギは、日本労働運動の革命的再生なんだ!!」と宣言している民主労総の人たち...。プロレタリア国際主義の重要性と緊急性を痛感した。
 その上でやはり、民主労総の闘いを無視・抹殺する日本共産党や、民主労総と断絶したあらゆる「左派」党派に対して、許せないという思いが改めて生まれた。「世界最強の労働組合」と呼ばれる民主労総が我々を選び、団結と連帯を宣言している。この感動。労働者大会に向けて、空気どころではなく、まさに〝油〟が入った。労働運動の、革命的再生!! 万国のプロレタリア、団結せよ!!

良心囚釈放求めて闘う拘労会と交流
 星野救援会 杉本牧子

 12日昼、拘束労働者後援会の事務所訪問に参加しました。韓国各地の刑務所に入れられている良心囚の訪問活動の話をしてもらいました。今年88歳になるヤン(梁)さんは、刑務所訪問行動の先頭で闘う、獄中30年の経験者。「人生の中で闘ってきたことは幸福です。米軍が72年もいるなんて恥ずかしい。自ら力をつけなければいけない」と話されました。獄中43年非転向の星野さんと通じるものを感じました。
 また、拘労会機関紙には、9・10徳島刑務所包囲デモの写真も掲載されています。その1面のイラストの説明で盛り上がりました。パククネが床暖房やテレビつきの3坪の独房で「狭すぎて、寒くて、きいー」と言っている一方で、6人の囚人が震えながら狭い部屋に詰め込まれている様子が描かれ「パククネの部屋と交換しろ」というものです。獄中の環境が悪く死亡者が出ることもあるそうです。韓国も日本も刑務所の実態は同じだと思い、労働者が団結しこんな状況は変えていきたいと改めて決意しました。

植民地支配と闘う人民の歴史に感動
 東北大学 青野弘明

 全国労働者大会とその前夜祭に参加して階級闘争の熱い息吹を全身に感じ、たとえ言葉は違っても労働者人民の闘いに国境などないことを強く実感しました。
 その後のデモ行進では全車線封鎖を貫徹し、日本ではなかなかできないデモに爽快感を感じつつ、少し悔しくもありました。日本においても階級闘争をさらに発展させなければ! と思いました。
 闘争の合間には西大門刑務所歴史館や安重根義士記念館を見学しました。日帝の植民地政策の悲惨さに怒りを新たにした一方、それに抗(あらが)う朝鮮人民の決起の歴史に胸を打たれました。日帝支配階級が歴史を改ざんし、戦争責任を居直り、再び侵略戦争にのめり込もうとしている現在だからこそ、戦争絶対反対! 憲法改悪阻止の重要性がますます強くなっています。ろうそく革命からプロレタリア世界革命へ! 韓国労働者と連帯して日本でも安倍打倒、朝鮮戦争阻止の実力闘争を!

街頭と一体化して自由実現したデモ
 首都圏大学 蓬莱ありす

 韓国のデモはヤバイ。まず広い。超広い。首都の目抜き通りを全車線使って進む。しかも権力が全然いない。沿道で横断幕をもった人たちがデモ隊に声援を送る。別の団体がビラをまきに近くまで来る。歩道を行くおしゃれなカップルが、シュプレヒコールを一緒に唱える。街中の街路樹に労働環境の改善を訴えるバナーが掛かっている。むっちゃ自由。労働者の力に裏打ちされた自由。
 ところで、デモに来ていた高校生が「このキャラクター知ってる?」と言いながら、日本のゲームのキャラクターの画像を見せてきました。「〇〇ちゃんだね、可愛いね」と言うと、彼は非常にうれしがって持ってきたお手製のプラカードをくれたのでした。言葉はあまり通じなかったけれど、闘争の行動と文化とでつながることができ、世界の労働者・青年は一つであることを実感した瞬間でした。

労働者も権力とれる!と示したデモ
 首都圏大学 松木進

 最も感動したのは民主労総のデモです。何しろ参加者は数万人! デモ隊は車道いっぱいに広がり、一切の車両通行ができなくなりました。警察官もうかつに規制することができず、デモ隊の側に警察官は誰もいませんでした。まさに、労働者が首都の交通を完全にまひさせたのです!
 私たちは、ややもすれば権力として国家権力だけを想起しがちです。しかし、労働者はちょっと本気を出せば車道を完全に封鎖できるし、また本当に実力を発揮すれば大統領を退陣させることすら可能なわけです。国家権力だけが権力ではない、労働者も権力を持てるのです! 労働者には力がある----斎藤郁真全学連委員長のこの言葉を本当に実感しました。
 また同時に感じたのは、「民主主義」の質です。「日本は民主主義国だから、政治変革に暴力は必要ない」とか「日本においては政治の権利が保障されている」とかいう言説をしばしば耳にします。しかし、日本ではデモ隊は徹底的に規制され、警察の弾圧を恐れるか、あるいはいっそ警察権力と癒着するしかありません。先のような言説を唱える人々には、ぜひ韓国のデモに参加し、いかに日本のデモがおかしいか実感してもらいたいものです。
 民主労総に続き日本の学生・労働者も決起しよう!

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