知る・考える 用語解説 唯物史観-労働者階級の歴史的使命を解明

週刊『前進』02頁(2898号02面05)(2017/11/30)


知る・考える 用語解説
 唯物史観-労働者階級の歴史的使命を解明


 マルクス主義の根幹をなすのは、人間社会の歴史を労働=生産という物質的な土台から科学的に捉え、生産力の発展と階級闘争を歴史の原動力と見る歴史観、すなわち唯物史観(史的唯物論)である。
 人間が歴史をつくるための第一の条件は、人間が生きること、そのために必要な生活手段を労働によって生産することである。労働の生産力が増大し、分業や交換が発達すると、社会は「もっぱら労働する階級」と「他人の労働の成果を取得する階級」に分裂する。この経済的基礎の上に国家や法律といった上部構造が形成され、人びとの意識諸形態(思想、宗教、学問、芸術など)も生まれる。人間の意識がその存在を規定するのではなく、人間の社会的存在が意識を規定する。
 社会の生産力が一定の発展段階に達すると、既存の社会制度と矛盾するようになる。そして社会変革を求める人びとの意識や行動が生まれ、革命の時代が始まる。こうして人類は原始共産制→奴隷制→封建制→資本制といった社会の発展段階を経過してきた。
 「生産力が上がれば自動的に社会が進歩する」というのはスターリン主義による唯物史観の歪曲だ。むしろマルクスは唯物史観を「導きの糸」として書いた『資本論』で、労働者階級こそ「資本主義的生産様式の変革と諸階級の最終的廃止とを自分の歴史的使命とする階級」(『資本論』第2版後記)であることを示し、労働者の団結した闘争が歴史を動かす力だと訴えた。

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