分割・民営化による不当解雇から31年 2・11国鉄集会に集まろう 1047名解雇撤回・JR採用へ

週刊『前進』02頁(2908号01面02)(2018/01/18)


分割・民営化による不当解雇から31年
 2・11国鉄集会に集まろう
 1047名解雇撤回・JR採用へ

国鉄解雇撤回闘争の新たなスタート

 国鉄闘争全国運動は2月11日、「国鉄分割・民営化による不当解雇から31年!2・11国鉄集会」を千葉県・船橋市勤労市民センターで開催します。
 国鉄分割・民営化を前にした1987年2月16日は、国鉄労働者にJRへの採用・不採用の選別結果が通告された怒りの日です。7628人の労働者がJR不採用となって国鉄清算事業団に送られ、90年4月には1047人が清算事業団からも解雇されました。
 国鉄分割・民営化から31年、国鉄労働者1047名の解雇撤回闘争は不屈に闘われてきました。
 動労千葉組合員の解雇撤回を求める裁判では、2015年6月の最高裁決定で、動労千葉組合員をJRから排除するために策定された「不採用基準」は、不当労働行為であることが確定しました。この裁判では、不採用基準の策定を命じたのは、JR設立委員長の斎藤英四郎(当時、経団連会長)だったことも暴かれています。不当解雇は、JRそのものによる不当労働行為だったのです。
 この事実をもとに、動労千葉はJR東日本に対し、解雇撤回の団体交渉に応じるよう求めました。しかしJRは団交を開かず、労働委員会の斡旋(あっせん)も拒否しています。
 これに対し動労千葉は、団交開催と解雇撤回を求める新たな労働委員会闘争に立とうとしています。国鉄1047名解雇撤回闘争は新たな段階に入ります。2・11国鉄集会は、1047名解雇撤回闘争の再スタートを切るきわめて重要な集会です。

戦争と改憲を阻む大行動の出発点に

 国鉄分割・民営化を強行した当時の首相・中曽根康弘は、「(国鉄分割・民営化で)お座敷をきれいにして立派な憲法を安置する」と呼号しました。その後も「国労が崩壊すれば、総評も崩壊するということを明確に意識してやった」と分割・民営化の狙いをあけすけに語っています。当時、最強といわれた国鉄労働運動を解体し、改憲を強行することが、国鉄分割・民営化の目的だったのです。
 1047名の解雇撤回を軸に、国鉄分割・民営化以来、31年にわたり闘い継がれてきた国鉄闘争は、改憲を食い止める最大の力になってきました。
 しかし今、安倍首相が「2020年新憲法施行」を公言し、今年中にも改憲案を策定して国民投票にかけることを策動しています。安倍政権はまた、アメリカのトランプ政権と一体となって朝鮮半島での戦争に突き進んでいます。
 「二度と戦争を許さない」が戦後労働運動の原点です。戦後72年の歴史の中で、最大の分岐点が訪れました。国鉄闘争を軸に、職場・地域に根を張った大衆的で力ある改憲阻止闘争をつくり出さなければなりません。2・11は、その出発点を築く集会です。
 安倍政権は1月22日から始まる通常国会を「働き方改革」国会と位置づけ、労働法制の大改悪をてこに労働者の権利と生活を破壊する攻撃に乗り出そうとしています。
 この攻撃の最先頭に立っているのはJR資本です。国鉄分割・民営化によって闘う労働運動が後退を強いられる中で、JRは鉄道業務の外注化に手を着けてきました。外注化は、労働者を非正規職にするために総資本が企てた戦略的な攻撃でした。動労千葉・動労水戸―動労総連合は、この攻撃とも最先頭で対決してきました。

安倍「働き方改革」粉砕する18春闘へ

 今やJRは、これまでの外注化を超え、鉄道業務を数百の子会社に分割し、そこへの労働者の転籍を強いる第3の分割・民営化攻撃に踏み出しています。これと全面的に立ち向かう陣形をつくり出すことが、2・11国鉄集会の課題です。
 今、自動車大手を始めとする資本は、労働契約法の「5年で無期雇用転換」というルールを逆手にとり、18年3月だけでも450万人の労働者に雇い止め解雇の攻撃をかけています。
 動労千葉は、JR東日本の子会社で車両清掃などの業務を請け負うCTS(千葉鉄道サービス)がたくらんだ非正規職労働者の全員解雇―選別再雇用という攻撃と1年半の攻防を貫徹し、全員を無期転換させる大きな勝利を実現しました。この教訓を共有し、非正規職の大量雇い止めと対決する18春闘に立ちましょう。
 CTSの労働者は、無期雇用に転換されても法定最低賃金すれすれの劣悪な労働条件を強いられています。動労千葉は、この現実を打ち破る新たな闘いに入っています。

地域を切り捨てるダイヤ改定許すな

 国鉄分割・民営化は完全に破産しています。線区の大半が維持できなくなったJR北海道はその象徴です。16年10月に株式を上場したJR九州も、鉄道事業は赤字で、今年3月17日のダイヤ改定では、会社発足以来最多の本数削減に踏み込もうとしています。JR東日本も、今年のダイヤ改定で外房線の勝浦―茂原間の列車を削減しようとしています。「選択と集中」の名によるローカル線切り捨てに、地域住民と結び立ち向かうことも、2・11集会の課題です。
 新幹線のぞみの台車が破断寸前に至った12月11日の事故を始め、分割・民営化の破産は大事故の続発として露呈しています。反合理化・運転保安確立を掲げて闘ってきた動労千葉・動労水戸―動労総連合の闘いをさらに発展させ、安全無視のJR体制打倒へ闘う勝負のときが来ました。
 2・11国鉄集会への皆さんの大結集を訴えます。

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国鉄1047名解雇撤回・JR採用へ! 戦争と改憲、労働法の解体を許すな!
民営化・外注化・雇用破壊と闘おう!
国鉄分割・民営化による不当解雇から31年
2・11国鉄集会
 2月11日(日)午後3時30分/船橋市勤労市民センターホール
 主催/国鉄分割・民営化に反対し、1047名解雇撤回闘争を支援する全国運動

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