核と原発直ちにやめろ 改憲・戦争と被曝強制許すな 3・11福島(郡山)に集まろう 斎藤郁真・全学連委員長 福島現地での訴え

週刊『前進』02頁(2916号01面01)(2018/02/15)


核と原発直ちにやめろ
 改憲・戦争と被曝強制許すな
 3・11福島(郡山)に集まろう
 斎藤郁真・全学連委員長 福島現地での訴え



(写真 福島駅前の金曜行動で訴える斎藤郁真全学連委員長【2月9日】)


 福島原発事故から7年目の3・11反原発福島行動(郡山市)に向け、斎藤郁真・全学連委員長の福島現地での訴えを紹介します。県内、全国から集まりましょう。(編集局)

増え続ける甲状腺がん

 私たちは今年も3月11 日、郡山市で反原発の集会とデモを行います。ぜひ、多くの方が参加してくださることを訴えます。
 東日本大震災―福島第一原発事故から「もう7年」と感じる人も、「まだ7年」と感じる人もいるでしょう。「3月11日」は、多くの人にとって親しい方の命日でもあるでしょう。「そんな日にデモなんて」と思う方もいるでしょう。
 でもみなさん、私は悔しいんです。原発事故直後、多くの人たちが怒って反原発デモに参加しました。私自身、原発に疑問を持ってはいましたが、事故を受けて「やっぱりなくすべきだ」と立場を固めた人間です。その頃、原発反対を訴えるとまわりから「落ち着け。感情的になるな」と説教された方は多いのではないでしょうか?
 事故から7年経った今、どうなっていますか? 福島で小児甲状腺がんまたはその疑いとなった人が194人。「100万人に一人の発症割合」と言われ、原発事故前は年に1〜2人だった病気が、わずか数年で福島だけで200人近くに膨れあがっている!

労働者の命を奪う原発

 「今まで見つけていなかったものが精密で広範な検査によって見つかっただけ」だとするならば、最初の2〜3年で増えるのはまだ分かります。だけど、この7年間ずっとがんが増え続けているんですよ。にもかかわらず、「放射線より、過剰な検査に伴う不安・ストレスの方が深刻」だとして甲状腺検査そのものをやめようという議論がなされています。個別症状を「放射能の影響だ」と確定できないのはその通りです。ではなぜ、ストレスの影響は確定されるんですか? 放射線は感じることができなくても、ストレスは感じることができるからですか? それは「科学」ではないですよね。
 これまでずっと「原発は安全だから心配するな」と言われてきて、いざ原発が爆発したら「実は安全じゃなかった。でも放射能は安全なんだ」と話を突然切り替えただけです。「放射線被害がどうなるか分からないから落ち着こう」なんて時期は、もう終わったんです。
 私は悔しいです。私たちは24時間365日怒っているわけにはいきません。生活もあるし、考えなくてはならないことはほかにもたくさんあります。私たちのそういう大変さにつけ込んで、政府や学者など偉い連中が好き勝手なことを言っているのが本当に悔しい。「原発賛成だから政府任せにして自分は責任とらなくていい」と思っている人たちにも怒りを感じます。
 福島第一原発の事故収束作業のために、毎日3千人といわれる労働者が被曝しながら今も働いています。労働条件も悪く、人が足りなくて外国人労働者も働かせているという話もあります。放射能で騒ぐ必要がないと言うなら、「お前が原発行ってずっと収束作業やれよ」と思います。
 原発の電気が安いのは、労働者の命がないがしろにされているからです。事故が起きてもまともに補償しないことを前提にしているからです。原発賛成なら、自分が原発に行って作業して命を使いつぶすべきです。責任を取るべきです。
 原発をなくすための最後の被曝労働、それが収束作業であるならば、みんなでやるべきだと思います。だけどそうなっていない。原発建設と再稼働政策を進める安倍首相は、この国を「誇りある強い国」にしたいそうですが、どこに「誇り」があるんですか? どこに「守る価値」があるんですか?! 私たちは、今こそ怒るべきです。

理不尽許さない行動を

 アメリカのトランプ大統領は、新軍事戦略で核戦力を強化し、核先制攻撃も辞さないことを宣言しました。これに安倍政権は賛辞を送っています。世界最大最強の核兵器保有国にそんなことを言われて、「敵国」とされた北朝鮮は核で対抗するに至っています。本当に〝やばい〟国は客観的にいってアメリカだし、軍事同盟を結んでいる日本です。
 核廃棄物の処理費用も、原発事故が起きた時の補償費用もあらかじめ計算していない。これは普通のビジネスで考えたらありえないことです。
 だけどなぜ国を挙げて原発を守っているのかといえば、それは核戦争が迫っている状況と関係があるからです。私たちは、核に頼り、原発を維持し、結局お互いに壊しあう結論にしかならないこの「国際秩序」というシステムにケンカを売るべきです。
 福島第一原発事故以降、原発建設を阻止する運動は世界に広まり、実際に成果をあげています。すべての核と原発をなくすには実はあと少しなんじゃないか、と私は思います。
 もうこれ以上、原発を維持する論理がないからこそ、彼らは「史上最悪の事故が起きた日本で原発反対運動を抑えつけていれば何とかなる」という程度で原発政策を進めているにすぎません。あと少しで原発を維持することさえできなくなる段階に来ています。
 これ以上、こんな理不尽を許さないために行動しましょう。
 「3月11日」に悲しむだけでなく、「やっぱり許せないんだ」と声にしていきましょう。ぜひ3・11反原発福島行動に集まってください!

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福島から改憲・戦争をとめよう
原発・オリンピックを打ち砕こう
3・11反原発福島行動'18
 3月11日(日)午後1時 開会
 郡山市民文化センター 大ホール
 ※3時から郡山駅前までデモ
 主催/3・11反原発福島行動実行委員会

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