郵政スキル評価中止を 愛媛で地労委に申し立て

週刊『前進』04頁(2921号02面02)(2018/03/05)


郵政スキル評価中止を
 愛媛で地労委に申し立て

正規・非正規と再雇用の6人が提出

 2月14日、愛媛で日本郵便の正規、非正規(アソシエイト社員)、再雇用の6人が、愛媛県労働委員会に対し、「日本郵政と日本郵便の『2014年4月1日開始の新人事・給与制度』と『2016年10月1日開始の無期転換制度』と『スキル評価制度』を、団結破壊の不当労働行為」として、即時中止を求める申し立てを行いました。
 当日9時に6人そろって申立書を提出し、その後、愛媛県庁内の記者クラブで会見し、夕方のニュースと翌日の地方紙で紹介されました。18年3月末雇い止め問題との関係で注目度は高く、私たちは郵政の「雇い止め解雇自由」制度を、怒りをこめて弾劾しました。

雇い止め解雇自由の制度を許さない

 郵便職場はすでに6割が非正規雇用です。16年10月に導入されたアソシエイト社員制度について、日本郵便・JP労組は、労働契約法第18条を「1年半前倒しにして導入した」と言っています。しかし実際は、①非正規で4年半働いた時点でのスキル評価を使って雇い止めにする、②事務所閉鎖など勤務場所がなくなれば解雇、③賃金など基本的な労働条件は有期の時のものを引き継ぐ、というもので、解雇自由と非正規雇用の固定化です。
 14年4月1日に導入された新人事・給与制度は「一般職の導入」とセットで行われました。時給制、月給制、短時間、一般職、地域基幹職、総合職、と細分化し、さらにアソシエイト社員制度を設けて、お互いを競争させ団結させないために評価制度を強化したのです。それまでのA〜Dの4段階を、A〜Eの5段階に細分化し分断を拡大、賃金総額を変えないために恣意(しい)的にD、E評価の人が「いけにえ」とされます。同じことをやっていても評価が下がり、会社の思い通りにならない労働者に対して恣意的な評価で賃下げし、異議を申し立てれば自宅から離れた局へ強制配転されるなど、多くの仲間が泣き寝入りしています。

職場の怒りと結び闘う団結つくろう

 私たちの怒りは「同じ職場でひとつの仕事をしているのに、正規・非正規の分断や評価、競争を強いられている」ということです。
 郵政は「日本最大のブラック企業」です。賃金、手当に限らず地域基幹職、一般職の内部登用の現状、営業のあり方、交通事故、誤配、様々なミスに対する処罰、退職強要などなど、会社の問題を白日の下にさらし、労働者の団結で打ち破っていきましょう。
 私たち6人はJP労組執行部に代わって職場のことのすべてに責任を取る指導部として名乗りを上げました。「ニュース見たよ」「これからどうするの」という仲間の声がどんどん集まってきています。
 関西、東京に続き、地労委闘争で職場に闘う団結をよみがえらせましょう。共に闘いましょう。
(松山中央郵便局・日野亮)
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