新入生の皆さんへ/全学連からの熱烈なアピール この国には革命が必要だ 国際的団結で改憲・戦争阻む

週刊『前進』02頁(2928号01面01)(2018/03/29)


新入生の皆さんへ/全学連からの熱烈なアピール
 この国には革命が必要だ
 国際的団結で改憲・戦争阻む

闘う力を取り戻そう
 全学連委員長 斎藤郁真(法政大学)

 新入生のみなさん、入学おめでとうございます! いよいよ始まりますね、大学生活が! みなさんは「大学」に何を求めますか? 私自身の話をすれば、私はそもそも何も求めていませんでした。「大卒資格は就職に有利らしいから取っとくかー。だけど行くなら何か一つくらい真面目に勉強するかー」。これが私が入学時に考えていたことだったと思います。
 そして私は、商業化した法政大学、学生を自身のブランド商品になるよう管理しようとする大学当局、協力を呼びかけたら「『民主主義』の講義は自分の商品だ」とほざく教授のふざけた姿に出会い、それと闘おうとする全学連の仲間たちに出会いました。こうして私が選んだ道は、社会全体から見ればとても特殊な人生ではあるでしょう。
 だけど、この時に私が感じた矛盾は決して特殊なものではないと思っています。とりあえず自分を楽しませてくれるコンテンツは、人生をかけても消費しきれないほどある。それを消費しているだけでも悪くはないけど、何か大きな「力」に縛られている感覚はなくならない。おかしいことはたくさんあるのに、「何に」「誰に」対して怒ればいいのか分からない。私は大学で、その正体を見つけたのです。
 ただ権力者が悪いだけじゃなくて、反対しているように見える連中も、民衆と権力の間でシーソーのバランスをとるように振る舞っているだけ。結局、本気でぶつかっていった時にだけ私たちはこの構造に気づくことができる。

私たちに力がある

 「この国」自体に守る価値があると本当に思っている人は実際どれだけいるのか? 革命を起こす時です。実現する力は、結局のところ私たち自身にあるはずです。なぜなら、どんなに国家や政治が大きなものに見えても、それを形にしているのは人間だからです。人間の労働が、そして次にそれを担っていく学生・若者の存在が社会をつくっている。「どこかの誰かの労働」が支え合い、私たちは本当は一国・一地域ではつくれないはずの物を手に入れられる。そうして日本もアメリカも、中国や北朝鮮も成り立っています。
 なのに今、世界中がキナ臭くなっています。みんなの労働の成果を誰が取るかをめぐってお互いに「自衛」しあい、いつの間にか世界の防衛予算総額は約200兆円。時給1000円換算で2千億時間・約6800万年分の労働の消費。世界人口の半分が一日2㌦以下で暮らしているのに、これが「現実的選択」の積み重ねの結果ならば、どう考えてもおかしい。残念なことに、私たちが生きる日本こそ、このおかしな流れの中心にいます。
 圧倒的軍事力・核戦力を保持し続けた日米安保同盟は北朝鮮を核武装に走らせ、「自衛」のスパイラルはさらなる核戦争の危機を世界中につくり出しています。

議論し行動しよう

 安倍首相は「2020年の新憲法施行」を目指し、改憲・戦争へ向かう政治が進んでいます。国家の総力をあげた戦争体制構築へ向け、すべての労働・教育・生活をカネとコネまみれで動員する政策が進んでいます。
 森友学園の「不正」は結果であり、原因は、園児に「安保法制国会通過よかったです」と言わせ教育勅語を唱和させるような、公教育ではできない「教育」をオトモダチの「民間人」にやらせたことにあります。
 大学では防衛省のカネほしさに軍事研究が公然と行われ、それを通じた大学―国家のコネクションは日々大きくなっています。
 今こそ学生運動をよみがえらせよう。私たち自身の団結した組織・実力を、理不尽に立ち向かう私たちの「力」を一緒につくろう。一緒に議論し行動しよう!

不当処分撤回を貫く
 全学連書記長 安田淳敏(京都大学)

 新入生のみなさん、ご入学おめでとうございます。
 僕は今春、京都大学の大学院に進むはずでしたが、京大職員から暴行を受けた私の方がなぜか「無期停学」処分になり(笑)、今は処分撤回署名運動を通じて大学のあり方に反対する輪を広げています。

商業化された大学

 みなさんが大学で学ぶ動機は何でしょうか? 「学問がしたい」という以外のものを不純な動機と見る風潮がある一方、就職や資格取得を見据えて勉強している人はむしろ多いように思います。ともあれ、学問を修める人にとって最も大事なことは、【真実は自分の目で確かめるものだ】ということです。
 ところが、2004年の国立大学法人化以降、「大学の商業化」が進められてきました。その結果、今あらゆる大学が学生に求めているのは自主的な探求ではなく、「国際競争のための使い捨て商品になること」です。京大のある教授が、「東京大は政府に隷従、大阪大は企業に隷従、京大は霊獣」と語りました。正しくは「どの大学も政府・企業に隷従」です。
 他者を蹴落として貧困に追いやるための「教育・研究」を学生に強制することでしか存在を認められず、みなさんの夢----学問であれ職業であれ----を利権のために搾取する、それが今の「大学」なのです。

規制を打ち破ろう

 そんな大学のあり方に反対する学生が現れると、大学側は彼らと話し合うどころか、暴力で排除しようとします。僕は、京大の言論弾圧に抗議したことが「学生の本分に反する」として「無期停学」処分を受けましたが、学生のあらゆる言論活動に対して行われている当局の規制こそ、学府の「本分」に反しているではありませんか!
 力ずくで物事が決まる社会を好む人はほとんどいないでしょう。しかし残念ながら、今のこの社会がまさしくそれです。「言論の府」であるべき大学の中ですら、そうです。そして、それを変えるためにも、結局「力」が必要なのです。そのために、一人ひとりの小さな力を束ねるのが学生自治会です。
 僕は、学部が要求する「反省と謝罪」を拒否し、処分絶対反対を貫きました。目先の進学ではなく、【折れない自治会】を信じて後に続く新たな学生の決起をかちとりたいからです。
 すべての権力を学生自治会へ! 団結した力で大学に【真実】を取り戻しましょう!

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