知る・考える 用語解説 法大闘争―新自由主義大学との非和解的闘い

週刊『前進』02頁(2928号02面03)(2018/03/29)


知る・考える 用語解説
 法大闘争―新自由主義大学との非和解的闘い


 2006年3月14日、法政大学市ケ谷キャンパスで、学内での立て看板規制に反対してデモを行った学生29人が公安警察に不当逮捕され、5人の法大生が退学・停学処分を受けた。以後、法大当局は警視庁公安部と結託し、当局に抗議する学生への重処分と大量逮捕を繰り返した。08年には、文化系サークル連合体で学生自治の主軸を担っていた文化連盟を非公認化した。
 こうした暴挙に対し、全学連は処分撤回・法大解放を掲げて決起を呼びかけ、全国の学生が法大に駆けつけた。続いて文化連盟が「一人の仲間も見捨てない」を合言葉に決起し、全学連とともに1千人、2千人規模の学内集会やデモを何度も展開した。09年の暴力行為等処罰法による弾圧も粉砕し、裁判で完全無罪をかちとった。
 のべ126人の逮捕、34人の起訴、13人の重処分という大弾圧にもかかわらず、法大闘争が不屈に闘われてきたのはなぜか。それは「営業権」や「施設管理権」といった資本の論理を振りかざして学生を弾圧する構図の中から、この闘いが一大学の問題ではないこと、教育を金もうけの手段におとしめる新自由主義―国家権力との非和解的闘いであることをつかんだからだ。
 さらに法大闘争は、田中優子法大総長に代表される「リベラル」の欺瞞(ぎまん)も暴いてきた。その地平は全国に拡大し、学生自治会再建やスト復権を通して、大学を戦争に動員しようとする安倍政権との対決軸になっている。
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