大行進運動を全国に 3・25集会での発言

週刊『前進』04頁(2929号04面01)(2018/04/02)


大行進運動を全国に
 3・25集会での発言

(写真 3・25大行進inHIBIYAで全国の職場で闘う青年労働者が登壇し「改憲・戦争反対! 解雇撤回・非正規職撤廃! すべての青年はともに闘おう!」とシュプレヒコール【3月25日 日比谷野音】)

 「改憲・戦争阻止!大行進」が主催した3・25大行進inHIBIYAは、1200人の結集で日比谷野音での集会と銀座デモを打ち抜いた。呼びかけ人、労組の訴えを紹介します。(編集局)

私たちの闘いで安倍内閣倒そう
 とめよう戦争への道!百万人署名運動事務局長 西川重則さん

 安倍内閣は1日でも早く退陣すべきこと、私たちの闘いで倒さなければならないことを報告します。
 日本国憲法の前文に明記されているように、私たちは政府の行為によって再び戦争の惨禍が起こることのないようにすることを決意しております。今、主権在民の責任を具体的に果たす努力をしなければなりません。9条に自衛隊を明記することは戦争に直結しています。自衛隊は戦力です。9条に自衛隊を明記することは明白に憲法違反です。
 日本は侵略戦争を「自衛」を大義名分として行い、侵略と加害の歴史を繰り返してきました。私はアジアの視点に立ち平和国家日本の形成に励み、そのために日本国憲法に習熟し、改憲と戦争に絶対反対の大運動に結集し、世界の労働者と共なる闘いを闘う決意を表明します。
 労働組合がJアラート訓練などに反対して、戦争協力を拒否することは大きな責任課題です。朝鮮戦争にも絶対に反対しましょう。

学校で戦争協力させない教育を
 元教員・「日の丸・君が代」不起立被処分者 根津公子さん

 私は7年前まで教員でした。私の時代はまだまだ逃げ切られた時代だったと思います。しかし今、戦争準備の授業が毎日のように行われています。今こそ日教組は子どもたちを戦場に送らない教育をしようと組合員に呼びかけなければならない。組合がしっかり動くこと、そして一人ひとりの教員が全国の学校で戦争教育に抵抗したら、今の社会は変わると思います。
 東京では愛国心を刷り込むオリンピック・パラリンピック学習が年35時間も課され、マスコット投票がすべての小学校で行われたといいます。一つひとつに対し、教員が自分の考えを職員会議で出し、子どもたちや親たちに伝えていけば、戦争に協力しない教育ができます。
 昨日、「学び舎」の歴史教科書の学習会をしました。支配者が出てきて国ができ民衆を支配する、そうすると民衆は弾圧や食べることができなくなることに対して立ち上がり、団結していく......ということがよくわかります。戦争に反対する、おかしいと思ったら立ち上がるということを学べます。教員がそうした授業をやったら全国の子どもたちが変わる。一緒に声を上げ、行動していきたい。

腐敗した国家に団結と革命を!
 弁護士・憲法と人権の日弁連をめざす会 森川文人さん

 先日、警視庁に裁判官と共に立ち入りました。公安刑事らによる全学連大会襲撃に対する国賠訴訟での、証拠保全という手続きです。国家権力は不正を行い、隠ぺいし、改ざんする。今や世の中の常識になっています。共謀罪が昨年成立・施行されました。だったら安倍や麻生を逮捕しろ、ということです。
 戦中の治安維持法違反でのでっち上げである横浜事件でも、国、裁判所は拷問による自白で有罪判決を書き、その判決を燃やして証拠をなくしてしまいました。間違った政策を進め、その証拠は抹消していく。これが腐敗した戦争国家のあり方でしょう。
 安保法、盗聴拡大などの刑訴法改悪、共謀罪、すべては資本と権力のための政策です。天皇制もオリンピックもわれわれをだまし、ナショナリズムに改宗させるためのプロパガンダにすぎません。
 世界のトップ8人に36億人分の富が集中している。8人から36億人分の富を奪い取れば私たち99%が豊かになれます。
 資本・権力が改憲と戦争をぶつけてくるのであれば、改憲阻止、そして団結・革命をぶつけるしかありません。韓国、フランス、世界中で権力が追い詰められています。日本でも機は熟しています。戦争・改憲を打ち破り新しい時代を招き寄せましょう。

無数の運動体を全国につくろう
 動労千葉委員長 田中康宏さん

 憲法改悪絶対反対、絶対に9条改憲発議をさせない、このために今日を出発点にして立ち上がる運動、名称は「改憲・戦争阻止!大行進」運動といいます。
 安倍政権は憲法改悪と戦争の一点にかけて攻撃をかけています。すべての運動団体の土台に改憲・戦争を絶対に阻止することを据えていくことを訴えます。
 これから私たちは何をするのか。まず目標は、臨時国会が始まる9月までの半年間に、丁寧に徹底して議論を行い、全国各地に無数の運動体を立ち上げる。その際、身内だけで立ち上げることは絶対にしない。新しい仲間を加え、新しい運動の可能性を取り込んで、もっと広がった陣形をつくることに全力を挙げる。
 戦争をとめる闘いですから、この運動にあいまいなことは一つもありません。国家権力との衝突です。だからこそ一人ひとりの仲間の力を引き出さなければなりません。だから自由闊達(かったつ)に議論をして原則的で大衆的な運動を、この運動の命としてつくっていきたいと思います。
 そして第2段階の9月以降、11月集会に掛け値なしに1万人を結集させたい。
 かつて労働運動は産業報国会になり、戦争を担いました。日本の労働運動の原点は絶対に戦争をさせてはならないということです。しかし今また新しい労働運動の再編攻撃が始まっています。日本最大の労働組合・UAゼンセンは、この9月の大会で憲法9条2項削除、国防軍明記の方針を決定するそうです。絶対に労働運動が戦争を担うようなことをさせない、闘う労働運動をつくりあげることを固く決意したいと思います。JRでも東労組から2万人が脱退させられています。現代の産業報国会づくりが切迫しています。私たちはもう一度、国鉄闘争の旗を高く掲げて闘います。
 今日が労働者民衆の闘いの新しい出発点です。本当に社会を動かす運動にしましょう。

9条だけは絶対に変えさせない
 全国金属機械労働組合港合同委員長 中村吉政さん

 港合同の故・大和田幸治委員長は、働く者の権利、賃上げにかかわる問題もさることながら、真の運動の目的は、戦争をさせない、9条を変えさせないというところにありました。それはなぜかというと、大和田委員長のお父さんは戦争に駆り出され、インパール作戦だったと思いますが、そこで命を奪われます。戦後、委員長の所に帰ってきたものは木の箱に入れられた石ころ一つだったそうです。やはり戦争というものは肉親を切り裂く。委員長は父親の遺骨さえも見ないまま亡くなったわけです。
 言い換えれば、たとえば賃上げなどは時の状況によって浮き沈みがあります。けれども憲法という問題、法律を変えるということは一度変えられてしまうと動かすことができない。大阪の地で職場に根ざして憲法を変えさせないという運動をつくってきたのが大和田委員長でした。その遺志を受け継いで、港合同は働く者の権利や賃上げを始め、この9条だけは絶対に変えさせないという決意をあらためて表明したいと思います。
 安倍総理は、昭恵夫人の行動すらどうすることもできないのに、1億数千万人の人びとの憲法を根底から変えようとする。そういうことを絶対にさせてはならないと思います。
 安倍の任期も桜の散るまでのあとわずか10日間ほど。桜の散る頃に安倍も一緒に散らしませんか。

ストで闘い労組つぶし打ち破る
 全日本建設運輸連帯労組関西生コン支部書記次長  武谷新吾さん

 今の安倍のやり方は、まさに天に向かってつばをしているようなものだと思っています。こういう時期には、闘う私たちがしっかりすればチャンスだと考えております。連合を始めとするエセ労働組合はストライキのスという言葉すら忘れています。動労千葉、港合同、関生ときょう集まられたみなさんで行動し、安倍を倒していく時期に来ていると思います。
 2010年に4カ月半のストライキをして大幅な生コン価格の値上げをしたんですが、セメントメーカーが牛耳っている協同組合がそれをほごにした。その中でも粘り強く闘ってきました。去年の12月12日にバラセメント輸送、ミキサー輸送、ダンプの運賃を上げることを求めて5日間のストライキを打ち抜きました。それによって近畿2府4県でいうと、和歌山、奈良、京都、滋賀、大阪の労務の窓口である大阪兵庫生コン経営社会に加入している企業に、4月からバラ輸送運賃とミキサー輸送賃金を上げましょうと約束させたわけです。ところが大阪広域協同組合が、関生のストライキは威力業務妨害だ、犯罪者集団だと言い出し在特会と結託して関生つぶしに走ってきたんです。
 われわれは元気よく闘っています。特にこの春闘で賃上げをまずしっかりさせる。そして出入り業者の運賃を必ず上げさせるということです。職場でストライキを打ち抜き、安倍を打倒してわれわれの世の中にしていきましょう。

このエントリーをはてなブックマークに追加