団結ひろば 投稿コーナー

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週刊『前進』04頁(2931号04面03)(2018/04/09)


団結ひろば 投稿コーナー

星野さん解放へ「歌とお話」
 群馬 新井利江

 3月28日(水)の午後、高崎市中央公民館で「レ・ミゼラブル19年/星野文昭43年 歌とお話し会」が、高崎経済大学ゆかりの社団法人・高階(たかはし)文庫の主催で開催されました。
 開会のあいさつでは高階ミチ理事長が、「高経大の不正入学を正してくれた星野文昭さんが43年も獄中にいるのを知らないのは高崎市民の恥です。星野氏解放のために協力をお願いします」と訴えました。
 満開の桜の日にうっとりするような「さくら横ちょう」「民衆の歌」のピアノ演奏と歌唱に続いて、みんなで「ソリダリティ」を合唱。初参加者が大半の会場が和やかになりました。
 当時の挿絵などの資料を使った田島俊昭さんのお話は、私にとって「パンを盗んだジャン・バルジャンが苦労した」くらいだった『レ・ミゼラブル』が実は、マルクスの『共産党宣言』と重なっていく物語だと発見しました。
 そして何よりも、作者ビクトル・ユーゴーの訴える主題----「不寛容が人工の地獄をつくる」「政治的意見は違っても政府の弾圧には反対」は、星野さんにこそ当てはまると思いました。
 星野さんについてのお話も、不正入学事件の国会資料、星野さんの71年間の年表、刑務所での仕事や、どうやって絵を描いているか、一日の生活の話と、まるでこの場に星野さんが一緒にいるような錯覚をもちました。
 お話の後、もう一度、全員で立ち上がって合唱。こういう場をもっともっとつくれば、年内に星野さんを取り戻せると実感しました。

一緒に劇観た3人で高松へ
 神奈川 すいか

 前売り券は売れているかしら? 席がガラガラだったらタイヘン!と思い、年休を取り仲良し3人で平日のマチネ(昼興行)、「ブラインド・タッチ」観に行きました。
 ほぼ満席状態のザ・スズナリに、ほっとひと安心したのも束の間、会場が暗転しいよいよ開演です。舞台には最初から最後まで二人きり、「男」は元ミュージシャン、「女」の方が年上、いろいろ設定は違っても、そこにいる「男」と「女」はまちがいなく星野文昭さんと暁子さんでした。男は暗闇では眠れません。長年閉じ込められ、暗闇までも奪われた人間が普通の暮らしを取り返すのは容易なことではなく、解放されてなお本当の自由を取戻す「闘い」は続くのです。
 『前進』2927号の紹介文にあった「汗だくになって走る高橋さん」というくだりに、あんな狭い劇場でどういうこと?......不思議に思っていた謎が解けました。46年前の激しいデモに私も参加をしているような錯覚を抱かせる高橋さんの熱演に脱帽です。役者ってすごい!
 (たぶん)お金にならないこういう芝居を書く脚本家、演じる役者、そしてそれをかける劇場主に感謝です。芝居や芸能は、そもそも庶民のもので強者を笑い飛ばす反権力の文化だったはず。私たちはそうしたものも復権させなければならないとつくづく思いました。
 星野さんを取り戻す最大のチャンスがやってきています。6月3日の高松に仲良し3人で参加することにしました。
 「あー星野さんと一緒にデモがしたい!」

布施院長講演に質問相次ぐ
 徳島 仙田哲也

(写真 3月25日付徳島新聞)

 3月24日、ふくしま共同診療所の布施幸彦院長のお話を、さよなら原発徳島県実行委員会が開いた記念講演で聴く機会を得ました。
 講演は、甲状腺検査の数値を示し、チェルノブイリと比較し、医療の最前線で子どもさんや親御さんに向き合う立場からでした。福島県立医大や山下俊一氏の「甲状腺がんと原発事故は関係ない」という主張がどれほどデタラメか手に取るようにわかりました。山火事で放射線量が高くて消防団が現場に近づけなかったことも衝撃的でした。
 「自主避難者」への住宅の無償提供の打ち切り、帰還の強制、常磐線開通にも話が及びました。廃炉作業で再臨界が起き原発が爆発するかもしれない危険な地域に、みなさん安全だから帰還しなさいという安倍政権の復興キャンペーンに怒りがわきました。
 130人で会場は満杯になり、もっと知りたいという来場者からの質問が相次ぎました。NAZEN徳島が販売した書籍もどんどん手に取られ、布施さんへのインタビューを載せた『序局』や『国際労働運動』、動労水戸発行『無の槍―福島第一原発事故に立ち向かった労働者の手記』は残りがなくなるほどでした。
 東北と四国は800㌔離れている。だからこそ福島の今を知りたい、連帯したい。政府の安全・復興キャンペーンで隠されていることが森友疑獄と同様、暴かれ始めています。労働者の団結の息吹がよみがえるのを感じました。
 6月3日の髙松での星野集会はこの中で取り組まれます。ぜひ、ご参加をお願いします。

国の福島圧殺「戦略」に怒り
 東京 大岡 努

 3・11反原発福島行動に参加した際に、三春町にある「福島コミュタン」(福島県環境創造センター)を視察した。国・復興庁は「風評払拭(ふっしょく)・リスクコミュニケーション強化戦略」を昨年末発表。このためのターミナル施設として、このコミュタンとJビレッジの二つを位置づけている。
 福島コミュタンは一昨年、福島県がつくった「放射能安全」を宣伝する施設。原発事故や放射線についての知識を視覚的体感的にプレゼンしている。入館料はタダ。福島の子どもたちはもちろん、学校関係者やPTAを全国から呼んで「放射能は安全」と教育するのが目的だ。この日も東京や関西から学術団体などが研修に来ていた。
 最も驚いたのは、日本に二つしかないと言われる360度全球型スクリーンの「環境創造シアター」。まるでドローンに乗ったような感覚になり、宇宙にいるかのような体験ができる。
 施設に子どもたちの感想が並べられている。「事故を乗り越えた福島は世界一」「県外の人には福島の良さが理解されていない」というような感想が並ぶ。被曝を隠ぺいし、復興を美化するための施設なのだ。
 今後さらに、復興庁は全国から学生・PTA・教育関係者、海外からの旅行者を中心に「放射線教育」「復興支援」という名目でツアーを組ませ、研修させようとしている。2018年はこれとの対決だ。福島圧殺、東海第二原発をはじめとする原発再稼働を許してはならない。

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