「大学改革」粉砕―改憲絶対阻止へ 立て看板攻防に勝ち抜き、京大学生運動の大発展を

週刊『前進』04頁(2945号03面01)(2018/06/04)


「大学改革」粉砕―改憲絶対阻止へ
 立て看板攻防に勝ち抜き、京大学生運動の大発展を

(写真 京大当局による立て看板規制に抗議【5月1日 京大】)

強制撤去に実力での反撃強まる

 5月1日以降、京都大学の立て看板をめぐる攻防が大きな社会的注目を浴びています。京大当局によって何度強制撤去されても、よみがえる立て看板。不屈に立て看板を出し続ける学生の闘いに、多くの激励・カンパが集まっています。
 当局の規制と弾圧は、京大生の行動力・創造力を開花させています。1回生を中心に活動経験のない学生が積極的に立ち上がり、京大学生運動は広範な大衆的裾野をもって絶対反対の実力闘争を貫く新たな段階に入っています。
 これからが本番です。京大・山極壽一総長体制は立て看板禁圧に続き、学生自治寮である吉田寮つぶし(今年9月末が退去期限)にのめり込んでいます。現在の高揚を一層発展させ、キャンパスから「大学改革」粉砕―改憲絶対阻止闘争を爆発させよう。

自治守り抜いてきた京大の闘い

 1970年安保・沖縄闘争と大学闘争の革命的高揚後に、国家権力と反革命は総力をあげた学生運動破壊攻撃、とりわけ90年代以降の「大学改革」攻撃と2004年の国立大学法人化に出てきました。そこにおいて、京大を先頭に全国学生をめぐる不屈の闘いが継続され、学生自治をめぐる激烈な攻防が繰り広げられてきました。
 その中で、山形大学学寮(01年2月)、東京大学駒場寮(同年8月)、東北大学有朋寮(06年12月)と自治寮廃寮が強行されました。さらに、法政大学における学生会館解体(04年11月)と「06年3・14大弾圧」後の逮捕・処分をはね返す10年余の闘いがあります。この中で、全国大学で立て看板やビラまきは許可制や全面禁止になり、学生管理が徹底的に強化されてきました。
 しかし京大学生運動は、自治寮運動と同学会運動を中軸に自治の拠点を守り抜いてきました。「大学改革」攻撃の核心は改憲と戦争に向けて学生の団結を破壊し、自由を奪い、国家・資本のもとに組み伏せていくことであり、京大生の自治とは非和解です。だからこそいま京大で、全国大学のあり方をかけた巨大な激突が起こっているのです。

大学を戦争に使わせてたまるか

 安倍が「大学は、知の基盤であり、イノベーションを創出し、国の競争力を高める原動力」(「人生100年時代構想会議」)と述べているように、「大学改革」とは、「産」「官」に加えて「学」「軍」も一体となって日本がグローバル競争に勝ち抜くことを目指すものです。
 グローバル競争とは、国際市場のぶんどりあいと軍事力発動も含めた国家の総力戦です。日帝ブルジョアジーにとって、国際競争力強化と「9条改憲=戦争のできる国づくり」は表裏一体の関係です。もはや日本という国家は戦争で海外侵略をしない限り生き延びられず、そのために大学を動員しようとしています。
 それに全力で応えているのが山極総長です。山極は「教育」をダシに金もうけ大学化を推し進める一方、米軍マネーを受け取り軍事研究に加担しています。あたかも政府に批判的であるかのように登場しながら、自らのキャンパスでは京都府警・機動隊と癒着しながら学生の闘いをつぶし、自由を奪うことに血道をあげる——こうした自称「リベラル」が、青年・学生を戦争と貧困に突き落とす最悪の役割を果たしています。
 京大攻防は全国に波及しています。日大アメフト部の学生の勇気ある決断は日大理事会の腐敗を暴き出し、社会全体を揺り動かしています。この力を改憲阻止決戦の爆発へ!
〔マル学同中核派京都大学支部〕
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