全世界と団結し核戦争阻止を 8・5―6ヒロシマ大行動へ 労働組合先頭に大結集しよう

週刊『前進』04頁(2959号03面01)(2018/07/23)


全世界と団結し核戦争阻止を
 8・5―6ヒロシマ大行動へ
 労働組合先頭に大結集しよう

(写真 原爆ドームを背にして進む昨年の8・6ヒロシマデモ)

 西日本豪雨災害は、「命よりカネ」の新自由主義と改憲・戦争攻撃の中で、住民の命を守ることが徹底的に後回しにされてきた結果です。今なお多くの労働者と住民が酷暑の中での避難生活を強いられ、復旧作業に追われています。毎年8・6ヒロシマ大行動を闘ってきた自治労倉敷の仲間も、真備町での洪水被害の中で闘っています。改憲・戦争・地方切り捨ての新自由主義に絶対反対で闘う、自治体労働者をはじめとした労働組合の闘いこそ求められています。団結した力で困難に立ち向かい、8・5―6ヒロシマ闘争に総決起することを宣言します。

核戦争の危機はますます深まる

 6・12米朝会談から1カ月、トランプ政権は、引き続き北朝鮮に対する軍事的圧力を加えながら「非核化」交渉を通して北朝鮮のさらなる屈服と侵略的な「取り込み」を狙っています。それはいつでも再度の対立と戦争へ転化する危機と矛盾をはらんでいます。
 アメリカをはじめとする世界の資本主義・帝国主義の危機の中で、米中の貿易戦争・関税戦争が一線を越えて激化しています。第2次世界大戦に至った過程と同じ構図が、米中の激突を軸にして歴史の前面に現れてきたのです。トランプは今年2月に発表した新たな核戦力見直し(NPR)をもって、実際に核を使用する戦略に転換しました。引き起こされる世界戦争は間違いなく核戦争となります。何としても阻止しなければなりません。

全世界の労働者の怒りの先頭で

 一方、全世界で労働者の巨大な決起が始まっています。アメリカでは公教育破壊に抗議して教育労働者が大ストライキに立ち、トランプの難民・移民への排外主義政策に対して700カ所での集会とデモが巻き起こりました。6月30日、韓国・ソウルでは8万人が労働者大会に集まり、ゼネスト闘争を宣言しました。
 日本では7月1日に国鉄闘争全国集会が開催され、動労千葉—動労総連合と共に、広島からは6・23広島教育労働者のつどいをかちとった広教組の仲間が根津公子さんらと共に登壇して8・6への結集を全国の仲間に呼びかけました。
 8・6ヒロシマ大行動は、8・5国際反戦反核集会と一体で、戦争と新自由主義に反対する全国・全世界の労働者民衆の力を一つにし、朝鮮戦争、世界戦争・核戦争を阻止して未来を切り開いていく真に歴史的な闘いになろうとしています。
 今年が初めての取り組みとなる8・5国際反戦反核集会には、アメリカの反戦闘争の先頭に立つシンディー・シーハンさんを始め、広島連帯ユニオンとの交流を続けてきた韓国・テグの城西(ソンソ)工団労組とソンジュのサード阻止闘争委員会の同志、中東からも反戦反核を訴える仲間が参加します。

改憲と核武装の安倍を許さない

 今夏8・6は、9月改憲発議策動を粉砕し、改憲阻止決戦の帰趨(きすう)を決する闘いです。米朝会談ではじき飛ばされ、米中が目の前で大激突を繰り広げる中、日帝支配階級の中から「核兵器を持ち、戦争のできる国家でなければ帝国主義として延命できない」と、激しい改憲と核武装の衝動が噴き出しています。
 安倍は帝国主義としての存亡をかけて改憲に突進しています。だからこそ、森友・加計疑獄でも暴力的に開き直り、働き方改革法も強行成立させました。過労死遺族の叫びを平然と踏みにじり、「(働き方改革は)労働者のニーズではなく、産業競争力会議の経済人の意向」と言い放ち法案を成立させた安倍。資本の利益のためなら労働者が死んでもいいという姿こそ、「国のために死ね」という改憲の本質です。
 さらに安倍政権は7月3日、第5次エネルギー基本計画を発表。原発再稼働を進め、山口県の上関原発計画を始め新規建設さえ行うことを打ち出しています。一方、米帝は、日米原子力協定の期限切れ(7月16日に自動延長)を前に、日帝が原爆6千発分に相当する大量のプルトニウムを保有していることを問題視し、その削減を要求しました。核をめぐる日米争闘戦が顕在化しています。
 日帝は戦後一貫して核武装の「偽装形態」として原発政策を進めてきました。核軍事力が国際争闘戦の決定的な力となる今日、9条改憲案の「必要な自衛の措置」は結局核武装に行き着きます。そのために原発政策にしがみつき、フクシマの現実を隠蔽(いんぺい)し、被曝を強制しているのです。9条改憲とは日帝の核武装そのものです。
 安倍と日本共産党スターリン主義によるヒロシマ・ナガサキと福島の分断は、核と人類は絶対に相いれないことを否定し、内部被曝問題を抹殺し、再稼働と核武装を認めさせ、核と戦争への絶対反対の闘いを解体しようとする攻撃です。
 今こそ「ヒロシマ・ナガサキ・ビキニ・チェルノブイリ・フクシマを繰り返すな」というスローガンを掲げ、被爆から73年、文字通り命をかけて闘ってきた被爆者・被爆二世と福島の団結を軸に、改憲と核武装を阻止しよう。

労組めぐる攻防が闘いを決する

 戦争と改憲を阻止する闘いを決するのが、労働組合をめぐる攻防です。
 連合内最大労組・UAゼンセンが9月の定期大会で改憲支持の方針を決定しようとしています。すべては日教組・自治労の解体に向けられています。労働組合を解体し、戦争推進の機関にまで変質させることなくして、国家の総力を挙げた戦争に突っ込むことはできません。労働者を奴隷のように働かせる攻撃と、国家のために戦争に行かせる攻撃は一体です。
 何より、戦争動員の最大の対象は青年労働者です。非正規職化、まともに生活できない賃金、過労死するような長時間労働——これら職場の現実と改憲・戦争が直結していることを暴き、青年労働者、学生を先頭に改憲・戦争絶対反対の闘いをつくり出そう。
 広島では、8・6ヒロシマ大行動と「改憲・戦争阻止!大行進」実行委員会の結成に向かって職場と地域で闘いや集会を積み重ねています。動労西日本、広島連帯ユニオン、教育労働者、自治体労働者、高陽第一診療所、婦人民主クラブ全国協議会、星野闘争、解放共闘など、すべての産別、職場、地域拠点で新たな決起が始まっています。
 この力で、原水禁・原水協を乗り越え、国際連帯と階級的団結で改憲と戦争を阻止する8・5―6闘争の成功をかちとります。全国からの大結集を訴えます!
〔革共同広島県委員会〕
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