京大同学会、新執行部を確立 学生の政治的総決起の号砲

週刊『前進』04頁(2959号04面01)(2018/07/23)


京大同学会、新執行部を確立
 学生の政治的総決起の号砲

(写真 選挙戦を闘う額田君【左】と安田君)

(写真 選挙結果を示す安田君【左】と阿津君)


 7月2〜13日、2018年度京都大学同学会中央執行委員会予備選挙が行われ、安田候補者団(安田淳敏委員長、額田大晃副委員長、阿津良典書記長)が信任された。総投票数484(信任254、不信任120、無効票110)は、学生の政治的総決起の号砲である。改憲・戦争に突き進むべく、大学からすべての「自治的なもの」(=団結・共同性・義理人情。抵抗勢力となりうるもの)を一掃しようとする国家権力―京大当局の新自由主義攻撃をはね返し、大衆的基盤をもって闘う新執行部が打ち立てられた。
●当局への新たな憤激の渦
 今回の選挙への京大当局―京都府警の暴力的弾圧の現実、すなわち安田君への無期停学処分や4人の放学処分、14人の学内立入禁止や、吉田寮生たたき出し、立て看板強制撤去、弾圧専門警備会社の導入、監視カメラ増設や学生ツイッターの監視は、「自由の学風」「京大はおもろい」など京大当局の標語をますます空疎にし、新たな憤激の渦を巻き起こしている。
 安田君は「私たちが当局からの憎しみ、先頭に立つリスクを全部引き受けて闘うから、みんなも動き出してほしい。その一歩としてまず私たちに信任の一票を投じてほしい」と呼びかけ、設置された投票所に自ら足を運ぶ学生は例年以上に多かった。「自由の学風に憧れて入学したが、立て看板は消え、吉田寮までつぶされようとしている。どう動けばいいか悩んでいる」という学生からの真剣な悩みも引き受けながら選挙は打ち抜かれた。
 暴力によって学生の主体性と批判精神を圧殺し、管理教育を徹底して、国際競争からの脱落を押しとどめ延命を図ろうとする日本帝国主義―京大当局のグロテスクな実態は、もはや誰にも明らかである。既に様々な学生が腐った現実に対して自主的な行動を開始している。
 安田新執行部の「総長団交実現へ! 強い自治会をつくろう!」という訴えは、腐った現実の中で日々を生きている全ての学生の様々な思いと行動を一つにまとめ、学生こそが大学の真の主人公であることを全社会的に復権し、力ある学生運動を創造していくものとなるだろう。
●全ての学生の団結をつくり出す闘い
 学生の中に入っていき、教室やサークルをまわり、一人でも多くの学生に投票を呼びかけ、全学学生自治会である同学会の存在を伝えていくことなしには、今の時代に学生の団結を復権させ、力ある運動をつくり出すことはできない。
 2012年の再建以来、全学生の中に入っていくことに一貫して挑戦し続けてきた同学会運動は、例年以上に弾圧が激化している今回も大胆にこれを実行した。学生大衆の前に登場せず、大学当局の公認を正当性の担保とするような「自治会」は、現在の「自治的なもの」を一掃し更地化する新自由主義攻撃には歯が立たない。
 また、「意識の高い学生」だけを集めた運動体も、学生の総団結・総決起をつくり出すに至らず勝利できない。学生は本物の、勝てる、活力ある運動を求めている。同学会運動は今回の選挙に取り組み、改めて学生の現実の選択肢として登場したのである。
●全国学生の活性化
 同学会選挙には、全国の学生が京大に駆けつけ、共に闘った。京大闘争は今や全国学生の未来のかかった闘いだ。全国の学生が京大の攻防に注目している。
 その中から、実際に京大に来て闘うことで、自分の大学の現実・社会の現実について再考し、自分の現場から新たな闘いをつくり出す動きが活性化し、さらに生き生きとした学生の交通が生み出されている。この動きと共に京大闘争もまた発展する。
●全学連大会に結集しよう
 安倍政権の改憲に向かう政治との関係で大学で起きているあらゆる問題を把握し、改憲阻止の全人民的な闘いと一体で各大学における具体的な運動を展開していこう。すべての学生は9・1〜2全学連大会に結集し、徹底討論しよう。300万学生の全学連―学生の総決起をつくり出そう。
 今秋、改憲阻止闘争を基軸にあらゆる運動を束ね、国会前で、各大学で、縦横無尽に闘い、新たな学生運動の歴史的登場を実現しよう!
(京都大学・T)

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