改憲阻止・公務員秋闘勝利へ 地方自治制度解体・職員半減狙う 安倍の「2040構想」に反乱を

週刊『前進』04頁(2977号02面02)(2018/10/01)


改憲阻止・公務員秋闘勝利へ
 地方自治制度解体・職員半減狙う
 安倍の「2040構想」に反乱を


 改憲絶対阻止の攻防として、公務員労働者の賃金・雇用をめぐる秋季闘争が一大焦点となった。総務省は4〜7月、「自治体戦略2040構想研究会報告」を公表し実行過程に入った。戦後地方自治制度の解体と職員半減、ウルトラ民営化を公言する改憲攻撃そのものだ。安倍はそのために評価制度の徹底と2020年4月からの会計年度任用職員制度の導入で非正規職化と団結破壊を一気に進め、国のあり方を根本から変えようとしている。秋闘で全国から反乱を起こそう。

「人口減」逆手に社会の根幹破壊

 総務省は7月3日、「自治体戦略2040構想研究会」の4月第1次報告に続いて第2次報告を公表した(表参照)。研究会の座長は安倍が重用する新自由主義の御用学者、清家篤(慶応義塾学事顧問)だ。これを受けて直ちに第32次地方制度調査会(会長は住友林業社長・市川晃)が設置され、「構想」は法改悪に向けた新たな段階に入った。
 第1次報告は「少子化による急速な人口減少と高齢化という未曽有の危機に直面している」から「2040年頃を見据え......行政の制度設計の根幹にあたる部分を含めた見直しを迫る」と公言。パソコンになぞらえて自治体行政のOS=オペレーティングシステムの書き換えを求めた。戦後地方自治制度はウインドウズやマックOSとは違う。新自由主義がもたらした人口減少を逆手にとって「OSを換えろ」と強弁する、改憲の主張そのものだ。
 報告は住民の命にかかわる子育て・教育、医療・介護、インフラ、公共交通、防災業務の維持不能性を強調して、「市町村のフルセット主義を排し」「都道府県・市町村の二層制の柔軟化」を求めた。各地の大災害をもたらした「市町村合併」をさらに徹底的に進めることで地方の切り捨て、「地方消滅」は極まる。
 第2次報告は「破壊的技術(AI=人工知能やロボティクス)を活用」「半分の職員で事務を処理する」「新しい公・共・私の協力関係の構築」を掲げた。大量解雇・総非正規職化とウルトラ民営化だ。すでに自治体や学校の教職員は人員削減と外注化・非正規職化による過重労働、労働災害の多発、業務崩壊にあえいでいる。それを極限まで進めようとしているのだ。
 総務省は来年度予算の概算要求に、データ入力作業などを自動化するロボティクス・プロセス・オートメーション(RPA)やAIを導入する自治体への補助として5億円を新規計上。東京都は10月からRPAの実験を始める。申請・届け出などの窓口業務や超過勤務データの集計、統計データの抽出作業などへの導入を例示した。

「会計年度で首」が攻撃の最先端

 第2次報告はさらに「自治体業務の標準化・共同化」を求めた。その観点から見た時、自治体ごとに雇用・労働条件が違う現行の臨時・非常勤職員制度ではなく、全国一律の会計年度職員制度の導入は重大な意味を持つ。
 各自治体の単組の闘いがかちとってきた非正規職員の一定の労働条件すらも一掃し、「会計年度」=1年ごとに解雇し、再度採用されてもそのたびに1カ月の試用期間を課して奴隷的屈従を迫る。こんな攻撃を許したら、労働者の権利も誇りも団結も破壊される。それは労働組合破壊であり、全労働者の総非正規職化に行き着く攻撃だ。
 今秋闘に対し、全国各地の自治体当局は会計年度職員制度の導入を提案してきている。安倍の「自治体戦略2040構想」攻撃との激突は、すでに会計年度職員制度攻撃粉砕の闘いとして始まっているのだ。職場の正規職・非正規職の団結を固め、会計年度職員制度導入阻止・非正規職撤廃へ闘いぬこう。

一律大幅賃上げ・評価制度撤廃を

 人事評価を口実とした昇給格差と賃下げ、一時金への成績率の拡大は、労働者の分断と団結破壊、労働者総体の賃下げ攻撃である。65歳への定年延長と合わせた3割賃下げ、定期昇給削減・フラット化も重大だ。絶対に許してはならない。ストライキの団結で全労働者の一律大幅賃上げ・評価制度撤廃をかちとろう。
 安倍の改憲・戦争と一体の「働き方改革」、民営化・地方切り捨てによる社会の破壊に立ち向かう最前線に自治労・日教組の闘いがある。自治労大会「改憲断固阻止」声明に続き、公務員秋闘を闘い、11・4労働者集会―1万人大行進に総結集しよう。

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自治体戦略2040構想研究会報告

●第1次報告 自治体行政のOS書き換え/市町村のフルセット主義を排す/都道府県・市町村の二層制を柔軟化
●第2次報告 スマート自治体への転換/破壊的技術(AIやロボティクス)を活用。半分の職員で事務処理/新しい「公・共・私」の協力関係を構築

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