広島 安芸太田から 改憲・戦争と地方切り捨てに怒り 安芸太田町で奮闘中!

週刊『前進』04頁(2977号04面05)(2018/10/01)


広島 安芸太田から
 改憲・戦争と地方切り捨てに怒り
 安芸太田町で奮闘中!

(写真 スーパーの前で訴える大江さん【9月15日 安芸太田町】)


 私は、安芸太田(あきおおた)町議会議員をしています。婦人民主クラブ全国協議会などの仲間と共に、地域で改憲阻止の署名活動や、町議会での改憲反対決議を求める要望書の提出を行っています。(改憲・戦争阻止!大行進広島実行委員会共同代表/広島県安芸太田町議会議員・大江厚子)

 9条改憲による「戦争する国」への転換は、地方破壊・地方自治破壊と一体です。広島や岡山などで200人を超える住民の命が奪われた豪雨災害は、改憲と大軍拡の推進のもとで地方切り捨て・地方破壊が一線を越えて進んできた結果です。改憲が実際に強行されたら、もっと地方や住民の命が犠牲にされ、戦争と軍拡が優先される世の中になるのは明らかです。
 安芸太田町議会においても改憲阻止は最大のテーマです。私は9月定例会の一般質問で改憲に対する町長の立場をただしました。
 1日目の一般質問では自民党系議員が、「皇室をいただく伝統」「国旗国歌」「愛国心」「道徳心」などの言葉を並べ、かつて「日の丸・君が代」強制に反対していた教職員組合を批判した上で、教育長に「国旗国歌に敬意を払わない者についてどう考えるか」という質問をしました。教育長は「大人は子どもたちに範を示してほしい」と答弁。明らかに、私がこの間の学校行事などで必ず行われる「君が代」起立斉唱を拒否してきたことを念頭においたものです。改憲と戦争に向けて、小さな町の隅々にまで国家主義的な支配を貫こうとする安倍政権の意思と焦りを感じました。
 私は、この質問と答弁を絶対に許しておくことはできないと、一般質問の冒頭に急きょ、「日の丸・君が代」問題についての意見と、学校での教職員への職務命令による強制、子どもたちへの学習指導要領に基づく強要に反対する意見を述べ、教育長の答弁について「卒業式・入学式などで保護者や来賓にも起立斉唱を強要するのか」と追及しました。
 教育長は「『範を示せ』というのは、一般的なことがらについてだ」などとごまかし、私の不起立については触れられませんでした。安倍・自民党や文部科学省がいかに腐敗し、そして一握りの資本家のために地方を切り捨て、荒廃させ、子どもの命を戦争で奪おうとしているかを暴き、改憲・戦争に反対する教育労働者と連帯し、さらに追及していきます。
 本題の改憲問題では町長に対し、「安倍首相は自衛隊の憲法9条明記を盛り込んだ改憲案について、秋に予定される臨時国会への提出を明言した。改憲は戦争への道ととらえる。町長はどう考えるか。改憲の動きに反対していくべきではないか」と質問しました。
 9条改憲、緊急事態条項設置は戦争ができる国を目指すものであり、実際に戦時体制に入れば地方自治は破壊され、国家による中央集権的支配が強化されます。アジア・太平洋戦争では、都道府県や市町村は戦争遂行の末端組織としての役割が兵事係の職員に課せられ、赤紙(召集令状)の配布など住民を戦場に送り出す任務を担わされました。地方自治の大きな役割は、この歴史を二度と繰り返させず、住民の命と生活を守ることです。
 この地方自治を否定する改憲に自治体の長が反対するのは、本来当然のことです。しかし、町長は、岩国基地の米軍機低空飛行問題での答弁と同じように「外交・防衛は国の専権事項だ」と述べるのみ。「地方の住民は外交・防衛に口出すな」「国策に黙って従え」ということです。これこそ二度と戦争をさせない憲法9条と一体の地方自治の全否定です。地方切り捨て・地方破壊と戦争によって住民の命を犠牲にする国・政府と闘わずして、何の地方自治でしょうか。
 定例会翌日の9月15日、婦民や組合の仲間、そして「安倍9条改憲NO!憲法を生かす全国統一署名」の人たちともいっしょに、「改憲・戦争阻止!大行進」の街頭宣伝。皆で作ったチラシと署名用紙を持ち、町で一番大きいスーパーの前で行いました。それぞれが改憲反対、戦争絶対反対の思いのたけを発言し署名を求め、楽しい街宣となりました(署名30筆)。
 「改憲発議させない!」ともかく行動、何より行動!です。私も仲間と共に議会で闘い、自治労や教組を回り、街宣を続けていきます。新自由主義と戦争によって切り捨てられようとしている地方からも、続々と11・4改憲・戦争阻止!1万人大行進へのうねりをつくりだし、安倍政権を追い詰めていきましょう。

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