改憲阻止・乗務員制度改悪粉砕を 動労千葉 組織拡大へ定期大会

週刊『前進』04頁(2979号02面01)(2018/10/08)


改憲阻止・乗務員制度改悪粉砕を
 動労千葉 組織拡大へ定期大会

(写真 大会の最後に、田中委員長の団結ガンバロー。第3の分割・民営化粉砕と組織拡大へ闘う決意を固めた【9月30日 DC会館】)

 動労千葉は9月29~30日、第47回定期大会をDC会館で開いた。
 改憲阻止の歴史的決戦が始まり、安倍の先兵となったJRは乗務員勤務制度改悪を始めとする第3の分割・民営化攻撃を強めている。JR貨物も28日、来年度からの実施を狙い人事・賃金制度の改悪案を出してきた。動労千葉は大量退職期の中でエルダー(定年退職後の再雇用)組合員が大幅に増える組織の転換期を迎えている。大会は、これらを見据えてこの時代を闘い、組織を拡大して動労千葉の運動を次世代に受け継ぐ決戦方針を確立した。
 あいさつに立った田中康宏委員長は、首相官邸の指示でJR東日本が東労組の解体に踏み切ったこと、JRが経営計画「変革2027」で鉄道会社であることをやめる方針を打ち出したことを弾劾し、全面的な分社化・転籍の攻撃との対決を訴えた。また全日建運輸連帯労組関西地区生コン支部への弾圧を許さず、改憲のための労組つぶしに反撃しようと強調した。
 国鉄1047名解雇撤回闘争で、千葉県労働委員会が事実調べもせず結審を通告してきた事態について、「われわれが分割・民営化の真実を明らかにし、核心を突いたから労働委はすくみあがった」と述べ、労組つぶしの一環として強行された県労委の反動に立ち向かうことを呼びかけた。
 また、CTS(千葉鉄道サービス)幕張事業所での関道利副委員長の社員代表選挙での勝利を、18年に及ぶ外注化阻止闘争の成果であり組織拡大の展望を示したものと総括した。
 さらに、安倍の改憲発議を絶対に阻もうと力説し、乗務員勤務制度の改悪阻止へ来年3月のダイヤ改定を焦点にスト態勢を継続すること、エルダー組合員が大幅に増えていく現実に対応した新たな組織体制を確立すること、11・4労働者集会への総結集を訴えた。
 川崎昌浩書記長が運動方針を提案し、①1047名解雇撤回・JR復帰の闘い、②乗務員勤務制度の改悪をはじめとした第3の分割・民営化攻撃との闘い、③JR貨物の人事・賃金制度改悪阻止とCTSでの大幅賃上げ獲得を焦点にした19春闘、④改憲・戦争と労働法制解体に突き進む安倍政権と対決し11・4労働者集会―改憲阻止!1万人大行進の大成功をかちとること、⑤JRとグループ会社を貫く組織拡大、を柱とする具体的課題を明らかにした。川崎書記長は、高齢となって過酷な労働を強いられているエルダー組合員が、困難な状況の中からその現実への怒りをばねに立ち上がった時、組織拡大の展望は開けると強調した。
 討論では、検査修繕業務の外注化により車両故障が激増している現実が報告された。構内入れ換え業務に携わるエルダー組合員に清掃業務も行わせる攻撃が強行された場合、総力で闘うことを求める意見も出された。運転職場の代議員は乗務員勤務制度改悪とJRが狙うワンマン運転化への怒りを語り、貨物職場の代議員は人事・賃金制度改悪阻止へ闘う決意を表明した。
 総括答弁に立った田中委員長は、全面的な分社化・転籍攻撃との闘いは国鉄分割・民営化に決着をつけるものだと述べ、筋を曲げず闘うことに組織拡大の展望があると訴えた。
 運動方針を採択し、スト権を確立、エルダー協議会から2人の特別執行委員を新たに執行部に加える役員体制を確認した。来年3月に結成40周年を迎える動労千葉は、改憲に立ち向かう歴史的決戦に乗り出した。
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