豊中市・庄内地域つぶすな こども園・小中学校統廃合反対を

週刊『前進』04頁(2991号03面03)(2018/11/19)


豊中市・庄内地域つぶすな
 こども園・小中学校統廃合反対を


 今、大阪府豊中市で激しく統廃合の攻撃が始まっています。庄内地域の公立こども園の8園を4園にするという統廃合と、小学校6校と中学校3校を2校の小中一貫校にする計画です。「将来の少子化に対応する」という説明ですが、今現在は子どもの待機児童も多く、特に2歳以下の乳児の入園には全く対応できない状況です。子どもを持つ保護者にとって全く理解できません。なぜこんな計画がまかり通るのでしょうか。豊中の労働組合つぶしが目的だからです。

戦争と地域破壊進める安倍政権

 本来、自治体労働者、教育労働者の労働組合は戦争に反対する労働組合です。なぜなら、かつての戦争で自治体労働者は赤紙を配り、教育労働者は「お国のため」と子どもたちを戦場に送る戦争動員の役割を担ってきたからです。それを総括して「二度と戦争協力しない、教え子を戦場に送らない」をスローガンとして、組合はさまざまな戦争反対の闘いをやってきました。戦後一貫して、国鉄の労働組合と公務員の労働組合が戦争反対で闘ってきたのです。そして現場でも戦争反対の教育、保育を取り組んできました。
 今、安倍政権は「自治体戦略2040構想」を出し、公務員の非正規職化、統廃合と地域破壊を進めています。この攻撃との闘いは安倍政権との攻防です。

団結して闘えば計画止められる

 この戦争反対の思いは、地域に住んでいる労働者住民の思いと同じです。戦争体験者は「戦争は絶対にあかん」と学校や公民館で戦争の体験を子どもたち、青年に伝えている。それは国の領土の分捕りあいのなかで、子ども、青年がどんなに悲惨な状況で死んでいったかを痛いほど知っているからです。そんな大人に育てられた子どもたちは、たとえ毎日戦闘ゲームを楽しんでいても、「人を殺したらあかん、戦争はあかん」と知っています。教育でも保育でもそのことをしっかり伝えてきたからです。
 だから今回のこども園、小中学校の統廃合は、その教育つぶし、組合つぶしなのです。また豊中市の庄内地域でつくられてきた住民の団結への破壊攻撃です。
 一方的に押し付けられた地域の再編計画は納得できない。この予算を本当に子どもたちのために使えばいろんなことができるなーと思えるような莫大(ばくだい)な市の財政をつぎ込んでこの計画は進められようとしています。しかし職員(労働組合)、保護者、地域住民が力を合わせれば、絶対に計画を止めることができると確信しています。

階級的労働組合現場から作ろう

 今回、統廃合反対のビラと婦人民主クラブ全国協の新聞を庄内地域に1万部まきました。その中で多くの人とつながりました。
 地域でさまざまに活動してきた人たち、労働組合で闘っている人、安倍政治に怒りを持つ人などなど。家の前にポスターを貼ってくれた人もいました。みんな地域の解体に怒りを持っています。住民の会が発足しました。保護者も立ち上がりました。自分たちで他の廃止される園に行って署名活動をがんがん始めています。「知らなかった」「子どもを預けるところがなくなったら働けない」----など率直な感想が寄せられ、署名がどんどん集まっています。さらなる署名と保護者説明会の要求が今後の方針です。
 そんな中で、労働組合を変えていく闘いに入りました。本当の階級的な労働組合をつくる闘いです。民営化・統廃合に対し闘う方針を出さない豊中市職に対して、現場からの闘いを組織していくことが今後の職場闘争です。
 そして「改憲・戦争阻止!大行進運動」を地域で拡大して、戦争反対の大きなうねりをつくり出していきたいと思っています。
(豊中市職保育労働者・深町加代子)

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11・23こども園・小中学校の統廃合に反対する交流集会
 11月23日(金)午後5時~
 豊中市立労働会館集会室
 (阪急宝塚線・庄内駅下車徒歩約13分)

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