ダイ改阻止へ決戦態勢 動労総連合が定期全国大会

週刊『前進』04頁(2999号02面01)(2018/12/17)


ダイ改阻止へ決戦態勢
 動労総連合が定期全国大会

(写真 田中委員長が、改憲・戦争阻止とJR大再編粉砕へ動労総連合の真価を発揮する時が来たと訴えた【12月9日 千葉市・DC会館】)

 動労総連合は12月9日、DC会館で第33回定期大会を開き、3月ダイヤ改定時に強行されようとしている乗務員勤務制度の改悪阻止を当面の焦点に、組織拡大で第3の分割・民営化攻撃に立ち向かう決戦方針を確立した。
 開会を宣言した石井真一副委員長(動労水戸)は、「労働組合のない社会」をつくろうとするJRに抗して、組織拡大で闘いを前進させようと呼びかけた。
 田中康宏委員長(動労千葉)があいさつに立ち、まずこの1年の闘いを総括した。1047名解雇撤回闘争はJR復帰を実現するところに手をかけたが、だからこそ審査打ち切りという労働委員会の大反動に直面していると述べ、これと対決する新たな行政訴訟が始まったことを明らかにし、解雇撤回へ闘い抜くことを訴えた。また各単組の非正規職組合員の解雇撤回の闘いも、各地の運動の結集軸となり、敵を追い詰めていると総括した。
 さらに、車掌1人乗務化反対の動労水戸のストは、東労組の現場組合員の反乱の起爆剤になったとその意義の大きさを指摘し、CTS(千葉鉄道サービス)幕張事業所の職場代表選挙での動労千葉の関道利副委員長の勝利に触れて、動労総連合の組織拡大は必ずできるし、組織拡大で外注化を阻止できると強調した。
 そして、動労総連合が先頭に立って各地で結成された改憲・戦争阻止!大行進運動は新たな可能性を開いたと述べ、来年はこの闘いを全面的に開花させ、改憲を絶対に阻止する決戦になると宣言した。
 山手線無人運転の実験が年末年始に始まるなど、JRの攻撃は激しいテンポで進んでいる。首都圏での乗務基地の再編計画も打ち出されたが、JRはそれも労組には提案しないとしている。JR東日本の深沢祐二社長は、グループ会社の社長を集め、各社に社友会を組織しろと指示を出した。田中委員長は、労組絶滅に向けた尋常ではない攻撃を見据え、改憲・戦争阻止!大行進運動の発展と一体で動労総連合の組織拡大を実現しようと訴えた。
 川崎昌浩書記長(動労千葉)が①新たな1047名解雇撤回闘争、②第3の分割・民営化粉砕―分社化・転籍・非正規職化阻止、③反合理化・運転保安確立と貨物大合理化粉砕、④ストライキの復権をかけた19春闘、⑤改憲・戦争阻止、労働法制解体粉砕、安倍政権打倒の方針を提案した。討論では外注化で事故が続発している報告が多く出された。動労水戸の代議員は、車掌の1人乗務化は運転保安を破壊していると弾劾した。エルダー(定年退職後の再雇用社員)として外注先で働く組合員は、劣悪な労働条件への職場の怒りを束ねて組織拡大につなげる意欲を示した。運転職場の代議員は、乗務員基地再編は組織拡大のチャンスになると展望を語った。青年部の代議員は、自分の職場の闘いに責任を取ることが、青年部の組織拡大の土台になると決意を述べた。
 総括答弁で田中委員長は、動労総連合の基本である反合理化・運転保安闘争に立ち返り、ダイヤ改定に立ち向かおうと訴えた。
 全日建運輸連帯労組関西生コン支部への弾圧を許さない特別決議を上げた。
 役員改選では動労連帯高崎の木村洋一書記長と動労総連合・新潟の杉野彰書記長が総連合の執行委員に就任し、それぞれ非正規職労働者と青年の組織化の先頭に立つ決意を表明した。
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