三里塚 第3滑走路建設許すな 周辺に訴え一斉行動

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週刊『前進』04頁(2999号04面03)(2018/12/17)


三里塚
 第3滑走路建設許すな
 周辺に訴え一斉行動


 12月9日、三里塚芝山連合空港反対同盟と支援連は、68回目の成田空港周辺情宣一斉行動を行った。
 午前8時30分、成田市天神峰の市東孝雄さん宅離れに集まり、事務局の伊藤信晴さんの司会で朝の打ち合わせを行った(写真)。市東さんは「一斉行動はすでに6年目に入り、同盟の訴えが地域に浸透してきた。今年最後の一斉行動、がんばろう」と激励した。
 決戦本部長の太郎良陽一さんは、「請求異議裁判で12月20日にいかなる判決が出ようが市東さんの農地を絶対に守るために座り込むことを、事務局会議で決めた。全国に訴え、闘っていこう」と呼びかけた。
 今回配る「反対同盟ニュース」第63号は、「農地を奪うな」の要望書の集中と12・20判決日闘争への参加を呼びかけている。さらにA滑走路運用時間の1時間深夜延長を来年10月末の冬ダイヤから前倒しで開始しようとするNAA(成田空港会社)を弾劾している。今年10月から寝室の内窓設置申請が始まっているが、申し込んだのは対象地域874軒中わずか62軒。防音工事で騒音被害が防げないことは、裁判所も認めている事実だ。
 「地域住民の声」の欄では、有機農業をあきらめざるを得なかった農家の声を掲載している。「長年の土づくりをしてはじめて病害虫に強い農作物をつくることができる。市東さんの貴重な有機栽培の農地をコンクリートで固めることは社会的損失だ」
 全員が同盟ニュースを手に担当地域へと飛び出し、対話を重ねた。多くの住民が安倍政権に対する怒りを語った。「水道民営化なんて、今の政治はどうなっている。安倍をやっつけた方がいい」「農業を継ぐ若い人がいない。食べていけないから継げとも言えない。芝山町は廃村になるしかない。安倍が悪いんだ」
 さらに、10年先の第3滑走路建設計画を理由にして、住民の道路補修要請を受け付けない行政への怒りが寄せられた。
 夕刻、ふたたび離れに戻った仲間たちは一日の集約を行った。住民から集められた要望書は48通。農地強奪も第3滑走路建設も絶対にやらせないという熱の高まりを実感した。
 最後に、12月16日、23日の天神峰カフェに多くの仲間を集めようと確認し、一日の行動を締めくくった。

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