改憲阻止・公務員決戦へ 会計年度職員攻撃は打ち破れる 青年先頭に労働組合再生を

週刊『前進』04頁(3004号02面02)(2019/01/21)


改憲阻止・公務員決戦へ
 会計年度職員攻撃は打ち破れる
 青年先頭に労働組合再生を

(写真 昨年の11・19特区連総決起集会)

 改憲は戦争に直結し、改憲阻止は闘う労働組合の再生と一体だ。昨年11月、自治労は青年労働者の組合離れが進み、新規採用者の組織率が2割という単組も出ている事実を明らかにした。自治労連も同じだ。新自由主義の攻撃の核心は組合破壊であり、これと正面から闘わない限り団結は守れない。青年部を先頭に職場での絶対反対の闘いに打って出よう。会計年度任用職員攻撃を粉砕しよう。

特区連秋闘勝利の教訓

 18秋闘で特区連(特別区職員労働組合連合会)は、月1万~2万円の賃下げという史上最悪の人事委員会勧告の実施を阻止する勝利をかちとった。攻撃は絶対反対のストライキの力で打ち破れる。職場全体の総力挙げた闘いこそが労働組合の団結を打ち固める。東京・特区連秋闘の勝利はそのことを実証した。

組合員数上回る職場の反対署名

 特筆すべきは、4万人の組合員が総決起し、5万5千筆に迫る反対署名を集め切ったことだ。職場の管理職や臨時職員にも働きかけて、組合員数をはるかに上回る意思を結集することができた。この力が区長会を震え上がらせ賃下げを断念させた。ここに組織拡大の展望が示されている。
 ほぼ10割の組織率を誇るA区職労の執行委員は、「職場を回って署名を訴え、ほとんどの労働者が応じてくれた。スト経験のない役員が多い中で、どうストライキをやるかを本気で議論しストを準備した」と自信をみなぎらせて語った。こうした懸命の闘いが労働組合の求心力を生み出し、団結を強化・拡大する。
 動労千葉は1980年代の国鉄分割・民営化攻撃に2波のストで団結を守り、今日の改憲阻止の闘いの土台を築いた。当時の中野洋委員長は著書『甦(よみがえ)る労働組合』の中で次のように述べている。
 「国鉄分割・民営化は……嵐が過ぎ去るのを待っていたら組織を温存できるとかそういう攻撃ではない」「現場は『もうがまんならない』という雰囲気が蔓延(まんえん)していたし『このままいったら大変』という不安や『闘ったらどうなるのか』というのも含めて混在していた。そこにストライキ方針が打ち出されたから、ものすごく締まった」「労働者は腹を決めるとすごいなと思った」。ここに階級的労働組合運動のダイナミズムがある。

低賃金を強いる人事制度撤廃を

 秋闘でB区職労は青年部が先頭で総決起集会をかちとった。他方、青年から「何も変わってない」という声も上がっている。
 昨年導入された新人事制度で、試験に受かって管理職にならない限り青年労働者は低賃金が一生続く制度に変わった。それは「努力した人が報われる」制度などではない。安倍政権が改悪地方公務員法・地方自治法を使って進める新制度は労働者を分断し賃金を下げる。同僚を競争で蹴落とすことが求められ職場の団結は破壊される。この新制度撤廃の闘いが絶対必要だ。
 正規職の新人事制度と、非正規職の会計年度職員への置き換えは、年功賃金制と終身雇用制を解体し、ストで闘う労働組合を破壊する歴史的攻撃だ。
 昨年12月、東京・練馬区立図書館司書の労働組合は民営化=指定管理者制度への移行と全員解雇に反対しストを構えて闘った。その特別職からスト権を奪い、〈毎年解雇・選別採用・試用期間1カ月〉で首を切る会計年度職員制度の導入を絶対に許してはならない。
 制度の条例化は各自治体の絶対反対の闘いで粉砕できる。断固、闘おう。

2040構想は道州制

 公務員労働者をめぐる本格的な決戦が始まった。会計年度職員制度の導入を実質的水路とする、「自治体戦略2040構想」との攻防だ。それは新たな装いをとった改憲と道州制の攻撃だ。安倍は都道府県―市町村制の根幹からの解体に踏み出そうとしている。
 昨年公表された「構想」は「少子化による急速な人口減少への対応」を掲げた。しかし少子化をもたらしたのは新自由主義による非正規職化であり、子どもを産み育てる青年層総体の貧困化の結果だ。「構想」はそうした資本主義の根本的問題はそのままに、地方自治を破壊し新自由主義を極限まで進めようとするものだ。
 地方自治制度は「国と地方自治体は同等」とする憲法8章「地方自治」に基づき、9条と共に国が行う戦争に対する「歯止め」としてあった。安倍や経団連、橋下徹・元大阪市長らが旗を振る道州制は地方自治を否定し明治憲法下の国家体制に変える改憲攻撃だ。軍事・外交は国の専権とし、沖縄の新基地建設反対の闘い、原発立地自治体の原発反対の闘いは国家の強権で潰される。道州の下部機構に位置付けられる基礎自治体は医療、福祉、義務教育という住民の生活に関わる業務に特化させられる。

怒り束ね地方の反乱へ

 しかも「構想」は、〝個々の市町村が全業務を担う「フルセット主義」を排して、大胆に標準化・共同化し、作業はAI(人工知能)・ロボットで自動処理し、私企業が全てに参入することで、職員を半分にする〟とうたう。自治体の徴税や差し押さえなど権力的業務のみを常勤職員が担い、それ以外は民営化か会計年度職員にすることがもくろまれている。
 「平成の大合併」は自治体職員の削減と民営化の結果、各地の災害を深刻化させ、多くの人命を奪った。もし「構想」の実現を許すなら、社会の崩壊は極限まで進むことになる。
 しかし今や全国で労働組合を軸に職場・地域の闘いが燃え広がっている。これが安倍の改憲・戦争を打ち破る最大の反撃だ。
 大阪・豊中市では保育所と小中学校の統廃合に反対し、保育士と保護者、住民が団結して立ち上がっている。仙台市社会福祉協議会の労働組合は解雇撤回を求め、市職労の労働者、地域運動と結合して闘っている。奈良市の現業一掃・民営化攻撃に対し、組合の再生をかけた闘いが続けられている。動労水戸と愛媛県職労、京都府職労舞鶴支部を先頭に、被曝労働反対・全原発廃炉の闘いが拡大している。何より会計年度職員制度阻止の闘いが全国で繰り広げられている。
 フランスの黄色いベスト運動も地方の反乱だ。生活破壊の燃料税引き上げに反対し、「看護師が少なすぎる」「村から産院や郵便局が消えた」と訴えて公的事業の復活を求めている。
 安倍への怒りを総結集し、改憲・戦争阻止!大行進運動を進めよう。動労総連合と共に自治労・日教組が闘いの先頭に立ち労働組合の再生をかちとろう。
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