闘いは進む 青年の職場から 『前進』読者会から生まれた11月集会参加 沖縄 合同労組 伊豆見健太

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週刊『前進』04頁(3004号03面04)(2019/01/21)


闘いは進む 青年の職場から
 『前進』読者会から生まれた11月集会参加
 沖縄 合同労組 伊豆見健太


 月1回の『前進』を使った読者会は今年で2年目を迎えました。
 相手は解体業で私とは異なる職種。年齢もふた回り離れているので当初はやっていけるだろうかと不安がありました。まだ日が浅い頃は「あなた方の言っていることは分からない」とキッパリと言われてヘコんだりもしましたが、問題点を一つずつ解決してやってみることにしました。
 「ゼネスト」が分からないと言われれば、韓国・民主労総のゼネスト映像を鑑賞したり、「あなた方の思想は?」と問われれば「マルクス主義です。学習会もやってます」と誘ってみたり。沖縄ゼネストの話になったら付随するように星野闘争について話して星野絵画展へ誘ってみたり、毎回トライアル・アンド・エラーの繰り返しでした。
 職種、世代が違えど労働者という立場にある以上、問題意識や怒りは同じもので、そこから徐々にではありますがうち解け合いました。およそ2時間くらいの読者会で、1時間は『前進』の読み合わせ、残り時間は雑談という感じで、雑談の中から考えさせられることがよくあります。
 ある日の雑談で、「毎日、わったー(私たち)の頭上を飛ぶ米軍機。あれ1機で学校が建つと先生にひっちぃ(頻繁に)いわれた」と言われました。長く沖縄に住んでいると、その感覚が麻痺(まひ)してくるのですが、私も小さい頃に学校の先生に言われたなと思い出しました。
 世代を超えて受け継がれる意思。——ふと今の子たちはどうなのだろうと考えてみると、教師は多忙に追い込まれ、親は仕事を掛け持ちしないと生活できない現状。メディアは当たり障りのないどっちつかずの情報を流し、または「反戦」という言葉に過敏に反応するネット右翼たち。
 これではマズイ。
 彼はいま同僚の青年を私たちと繋(つな)げようと悪戦苦闘しています。私はそんな彼に「どうしてそこまで協力してくれるのですか?」と問いかけました。彼の答えは単純なもので、「闘い方を知ってもらいたい。あなた方のようなものの考え方もあるのだということを知ってもらいたい」と。このままでは若い世代が闘えないと彼も考えたのだと思います。
 「それならだまされたと思って、11月全国労働者集会へ行きませんか?」と思い切って誘いました。彼は即答します。「『だまされた』じゃない、意地をみせてやるよ。行こう!」。彼の同僚の青年は参加を見送りましたが、今年はみんなの力が結実する1年にしましょう!
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