3・11反原発福島行動へ 福島からの訴え①

週刊『前進』04頁(3008号03面01)(2019/02/04)


3・11反原発福島行動へ
 福島からの訴え①


 3・11反原発福島行動19が郡山市で開催されます。被曝強制と甲状腺検査の縮小を阻み、原発再稼働、改憲・戦争に突き進む安倍政権を打倒しよう。福島で奮闘する人たちの訴えを今号から5回にわたり掲載します。(編集局)

命を守る闘いの最前線に
 ふくしま共同診療所医師 杉井吉彦さん

3・11は大核惨事

 2011年の3・11東日本大震災・福島原発事故から8年近く経過しました。政府は、連日、福島について「安全・安心」「帰還」をキャンペーンし、「何もなかった」ことにしようとしています。しかし現実は逆です。≪3・11≫はまったく終わっていません。
 3・11東日本大震災と福島第一原発事故は、日本の歴史上かつてない大惨事であり核惨事です。それは日本の民衆の心を大きく揺り動かし、その気持ちが今も続いています。さまざまな世論調査の結果でも、60〜70%の人が原発反対の意思を表明しています。「原発の再稼働は認めない。原発はやめるべき」というのが全民衆的な合意のような状況になっていると考えていいと思います。原発と核に対する「ノー」の気持ちが脈打っているのです。
 多くの人が、原発推進に象徴される戦後の政治のあり方、それに続く現在の改憲・戦争、非正規職化の政治のあり方に対して「ノー」を突きつけています。

福島の現実伝える

 追い詰められているからこそ、危機の打開のため、安倍政権は今年〜来年と天皇の代替わりや「復興オリンピック」を大々的に行おうとしています。そして何よりも、資本主義の危機の中で改憲・戦争に突き進もうとしているのが今の情勢です。
 核武装のために、原発の再稼働と輸出も決してあきらめたわけではありません。最火点は新潟県の柏崎刈羽原発と茨城県の東海第二原発の再稼働です。とくに東海第二原発は運転開始から40年もたつ危険な老朽原発です。東海第二原発の再稼働は東京・関東の人々に大事故・被曝を突きつけるものです。
 沖縄の辺野古埋め立て強行、福島の「帰還強制」「復興」攻撃と、安倍政権はきわめて凶暴な攻撃に出ています。そのことで人民の抵抗の精神と闘いの背骨を折ろうと狙っているのです。しかし福島でも沖縄でも、「絶対にあきらめない!」と県民が本当に不屈に立ち上がっています。
 人民の命と健康を害するものとしての原発再稼働、核武装、基地建設、改憲・戦争の攻撃と、それに抗する労働者民衆の壮大な闘いが始まりつつあることがはっきりしてきます。これが今年の3・11福島をめぐる事態の根本にあることだろうと思っています。
 被曝と帰還の強制に反対する福島の闘い、反原発の各地の闘いは、改憲・戦争阻止の最前線に3・11福島を押し上げているのです。私たちは、原発再稼働と改憲・戦争を阻止し生きぬくために、全国の民衆に福島の現実をもっともっと伝えていくことが求められていると思います。

検査縮小許さない

 ふくしま共同診療所は「避難・保養・医療」を掲げて、福島の人たちの命と健康を守る活動の一翼を担ってきました。
 福島では昨年9月末時点で、原発関連死が、認定されただけで2250人にもなっています。小児甲状腺がんは今、疑いの人も含めて、公式発表ですら230人を超えています。健康と命を守るために、昨年12月時点でも4万人を超える人が避難生活を続けています。避難者・保養参加者、そして福島で生活し生きている県民。この人たちに寄り添い、診療所はこれからも活動を続けていきます。
 「ヒロシマ・ナガサキ・ビキニ・チェルノブイリ・フクシマを絶対に許さない」闘いが求められています。今年の3・11福島は甲状腺検査の縮小・打ち切りを決して許さず、被曝強制に反対し、原発再稼働、核武装、改憲と戦争を絶対に許さないための闘いです。

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福島は絶対負けない!
3・11反原発福島行動19
 3月11日(月)午後1時集会(正午開場)
 開成山公園・野外音楽堂(郡山市開成1―5開成山公園内)
  *午後3時デモ出発(郡山駅前まで)
 主催 3・11反原発福島行動実行委員会

2・16反原発舞鶴行動
 2月16日(土)
 東舞鶴駅南公園(JR東舞鶴駅南)
 午後2時〜アピール行動、2時30分〜市街一周デモ
 よびかけ 反原発舞鶴行動実行委員会(連絡先/京都府職員労働組合舞鶴支部)

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