第3誘導路裁判 歯止めなき拡張は違憲 弁護団が更新意見

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週刊『前進』04頁(3012号03面05)(2019/02/18)


第3誘導路裁判
 歯止めなき拡張は違憲
 弁護団が更新意見


 2月8日、千葉地裁民事第3部(内野俊夫裁判長)で第3誘導路裁判が開かれた。この裁判では、被告である国と成田空港会社(NAA)に対し、B滑走路延長、第3誘導路建設という二つの変更許可処分の違憲・違法性を追及し、B滑走路の使用禁止、飛行の差し止めを求めている。
 今回は裁判長の交代に伴う更新手続きとして、反対同盟顧問弁護団が意見陳述を行った。
 成田空港は、住民を無視した一方的な閣議決定からして憲法に違反し、国際空港の要件を満たさない欠陥空港である。その上に、当初の「基本計画」を無視して、B滑走路を短い暫定滑走路として供用を開始し、さらに北へずらして2500㍍に延長した。第3誘導路も基本計画を踏みにじって造られ、市東孝雄さんの家と住居を包囲している。
 こうしたやり放題の歯止めなき拡張によって、巨大な騒音と事故・落下物の危険をまき散らし、市東さんをはじめ空港周辺の住民の生活を現に脅かしている。さらに「空港機能強化策」と称して新滑走路を建設して敷地を2倍に拡大し、大量移転と騒音地獄を強要しようとしている。
 この二つの変更許可処分の担当者、責任者が誰なのかを明らかにし、この法廷で証言させよ!
 前任の阪本勝裁判長は、証人喚問の要求に対し言を左右にして応じないという不当な訴訟指揮を繰り返した。そのような姿勢を根本から改めるよう、弁護団は内野裁判長に強く迫った。
 次回期日を4月23日と確認して閉廷した。
 千葉県教育会館で、伊藤信晴さんの司会で報告集会が開かれた。
 葉山岳夫弁護士がこの日の法廷を解説した上で、東京高裁第4民事部が前日の7日に請求異議裁判控訴審での執行停止(担保金100万円)を出したことを報告し、一審の不当判決を打ち砕いて市東さんの農地を守る決意を表した。続いて弁護団一人ひとりが、拙速裁判を許さず空港の不正を追及することを誓った。
 最後に伊藤さんが、400万円カンパ運動の推進と3・31全国総決起集会への結集を強く訴えた。

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三里塚裁判日程

◎耕作権裁判
 2月18日(月)午前9時
 千葉市中央公園集合
 集会後、千葉市内デモ出発
 10時30分 千葉地裁

◎新やぐら裁判
 3月4日(月)
 午前10時30分 千葉地裁

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