国際連帯にかけ天皇制打倒を 「在位30年」式典を弾劾する

週刊『前進』02頁(3013号02面02)(2019/02/21)


国際連帯にかけ天皇制打倒を
 「在位30年」式典を弾劾する

目的は労働運動の破壊だ

 安倍を先頭とした日帝支配階級は、今年5月1日の新天皇即位に向けて大々的な「祝賀」キャンペーンを行い、改憲・戦争に突き進むための推進力にしようとしている。天皇制攻撃が、支配階級の反動的支柱・シンボルとしての本質をむき出しにして労働者階級に襲いかかってきているのだ。
 何より、天皇代替わり儀式の日程を労働者の闘いの日であるメーデーにぶつけてきたことに核心がある。これは戦争国家化のために労働組合を解体して労働者の闘いをたたきつぶすという宣言であり、労働者階級全体にとって絶対に許すことのできない攻撃だ。
 「平成」の30年間とは何だったのか? それは、日本帝国主義の「敗北の時代」(経済同友会代表幹事・小林喜光)であり、労働者にとっては国鉄分割・民営化を出発点とする新自由主義攻撃が全社会で吹き荒れた階級戦争そのものだった。天皇アキヒトは昨年12月23日の記者会見で「平成が戦争のない時代として終わろうとしていることに、心から安堵(あんど)しています」などと述べたが、これほどの欺瞞(ぎまん)はない。
 首切り、賃下げ、非正規職化と社会の崩壊----労働者階級に必要なのは、この現実を「祝う」ことではなく覆すことだ。
 日本軍軍隊慰安婦問題をめぐりアキヒトに謝罪を求めた韓国のムンヒサン国会議長の発言に対して、日本政府は激しく非難し謝罪と撤回を要求している。「レーダー照射」問題に続き、安倍自身が先頭に立ってマスコミを総動員し、韓国への敵意と排外主義をあおりたてている。

戦犯天皇の罪は消せない

 しかし、昭和天皇ヒロヒトが朝鮮をはじめとするアジアの人々に対して行ったことは何か。
 ヒロヒトは、大日本帝国の元首かつ陸海軍を統帥する「大元帥」として侵略戦争を指揮し、2千万人以上のアジアの労働者人民の命を奪った張本人だ。とりわけ、35年も植民地支配の下におかれた朝鮮の人々は名前も言葉も奪われ、徴用工として強制労働をさせられ、女性は軍隊慰安婦として性奴隷にされた。こうした戦争犯罪が天皇の命令によって行われたのだ。
 一方で日本の労働者人民も天皇のために命を捧げるよう強要され、これに抵抗した人々は「非国民」として徹底的に弾圧された。
 ヒロヒトは訴追や処刑を免れ「象徴天皇制」というペテンの下に戦後も天皇制は存続してきた。しかし、ヒロヒトこそが最大の戦争犯罪人であることは否定できない真実だ。今も苦しむ被害者たちが心からの謝罪を求めるのはあまりにも当然である。だが、日帝はそれを踏みにじり新たな戦争へと突き進もうとしている。
 しかし、ヒロヒトもその息子アキヒトも、朝鮮をはじめとしたアジアの人々に謝罪をしたことは一度もない。とりわけアキヒトは戦争責任から逃げ回り、戦跡などへの「慰霊の旅」を繰り返すことで「戦争犯罪の主犯の息子」である自己を「国民統合の象徴」として押し出すことに必死になってきた。
 日本の労働者階級の力で、差別と抑圧、戦争の元凶である天皇制を安倍政権もろとも根こそぎ一掃しよう。2月24日午前11時30分からJR荻窪駅北口で行われる即位30年記念式典弾劾行動に結集しよう。

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