8・6つぶし狙う拡声器条例 広島 制定阻止へ市役所抗議

週刊『前進』04頁(3014号03面03)(2019/02/25)


8・6つぶし狙う拡声器条例
 広島 制定阻止へ市役所抗議

(写真 被爆二世・三世を先頭に座り込んでアピール【2月20日 広島市役所前】)

 2月20日、昼休み時間の広島市役所前で、「8・6平和記念式典」中のデモの拡声器使用を禁止する条例制定に反対し、座り込み抗議行動が行われました。反戦被爆者の会、被爆者青年同盟、8・6ヒロシマ大行動実行委員会、改憲・戦争阻止!大行進広島実行委員会が呼びかけ、被爆二世・三世を先頭に、広島連帯ユニオン、動労西日本、高陽第一診療所労組、婦人民主クラブ全国協、市の労働者ら20人が参加しました。
 8・6ヒロシマ大行動共同代表の被爆二世・中島健さんらのアピールが注目を集め、400枚のビラが配られました。市に対しては広島と全国からの100を超える条例反対の意見書を手渡し、制定は絶対に許さないと申し入れました。
 安倍首相は8・6広島に来るたびに「ヒロシマは改憲と核武装を絶対に許さない」というデモコールに直撃され、大打撃を受けています。安倍・右翼・国家権力は、被爆者・二世を先頭とする反戦反核の闘いを圧殺しなければ改憲も核武装もできないと、広島の自民党市議、松井市長に圧力をかけ、8・6デモのコールを「暴騒音」とする拡声器規制条例の制定を強行しようとしているのです。
 市は昨年12月、「8・6式典周辺でのデモ活動についての緊急アンケート」を市民3千人に送付しました。これは、「(デモの声は)被爆者や遺族の心情を害する」「原爆死没者の霊を慰め、恒久平和の実現を祈念する式典の目的を損なう」との一方的な見解を示した上で「拡声器を規制すべきか」と問う、自作自演の「世論工作」です。
 しかし、「被爆者や遺族の心情を害」し「式典の目的を損な」っているのは誰なのか。核兵器禁止条約にすら反対し、戦争法をつくり、ついには憲法9条を破棄して日本を「戦争する国」に転換しようとしている安倍ではないか! 安倍の進める空母建造などの大軍拡、辺野古基地建設や岩国・呉の基地強化、核武装のための福島圧殺と原発再稼働などは、「過ちを繰り返すな」と訴え続ける被爆者の願いとは真逆です。米トランプ政権の中距離核戦力全廃条約の破棄、小型核開発政策を公然と支持する安倍を広島に迎え入れ「静かに祈る」ことなど、どうしてできるでしょうか。
 8・6ヒロシマ大行動呼びかけ人で被爆者の下田禮子さんは、「亡くなった被爆者の方々もみんな出てきて、大きな声で安倍首相に恨み、文句を叫んでほしい」と述べています。私たちは改憲・戦争、核武装に向かう安倍政権に対し、もっと怒り、もっと大きな声を上げなければなりません。それが声も上げられずに殺された十数万の被爆者に、そして「繰り返すな」と叫び闘い続けてきた被爆者に応えることです。改憲攻撃そのものであるこの条例を、広島と全国の怒りで絶対に阻止しましょう。
(改憲・戦争阻止!大行進広島実行委員会・宮原亮)
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