京都・実名国賠 大阪高裁が逆転反動判決 上告し闘う決意

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週刊『前進』04頁(3018号02面05)(2019/03/11)


京都・実名国賠
 大阪高裁が逆転反動判決
 上告し闘う決意

(写真 裁判後の報告集会で上告して闘う決意を固めた【2月19日 大阪弁護士会館】)

 2月19日、京都市議会実名公表国賠訴訟の控訴審判決が大阪高裁(第6民事部・中本敏嗣裁判長)でありました。市営住宅からの追い出しに絶対反対を貫くAさんとBさんの実名を市がネット上で公開したことを弾劾し、国家賠償を求めた裁判です。
 一審・京都地裁判決では市の違法性を認めさせ大勝利しました。
 しかし、大阪高裁はそれを取り消し、「議会で実名を公表することは公益性がある」とする許し難い反動判決を下しました。一方で「公開の際には、住所氏名を秘匿扱いにすることは比較的容易であり、プライバシーの侵害においては、配慮が望ましい」と言いながら、「控訴人(京都市)と対立していたのであるから……秘匿扱いをすべきものとまではいい難い」としたのです。国や行政に逆らう者に人権などないということです。沖縄県民の怒りの民意を踏みにじる安倍政権と同じです。
 結審の時に最終意見陳述で、当該が裁判官を諭すように、「かつては青雲の志をお持ちだったと思います。権力に屈しないでください。行政の圧力なんかに負けないでください」と述べました。しかし判決は、結論ありきであり、絶対に許せません。こうやって戦争への道、改憲の地ならしがつくられていくのです。国・行政に正当性がないから強権的に抑え込もうとするのです。
 判決後、弁護士会館で、傍聴した全国水平同盟と仲間たちで報告会を行いました。弁護士2人から判決内容の概要を説明してもらい、参加者全員が意見を述べ、活発な議論になりました。抗議の声、団結の力が京都市や司法=国を追い詰めている。人権を踏みにじる国の横暴に対しては団結を拡大して立ち向かっていけると勝利感を持ちました。
 最後に当該が、「こんな国は変える以外にない」と戦闘宣言を発しました。全国水平同盟は上告してとことん闘います。

市に申し入れ行動

 これに先立つ2月15日、京都市に崇仁保育所の移転・民営化反対と南部団地建て替え反対の申し入れを10数人でやりました。昼休み街宣後、二つの担当局に行きましたが、行政の態度はこれまでとは一変し住民の声など聞かないという傲慢(ごうまん)な態度でした。回答すら拒否する市のあり方は絶対に許せません。
 同じ日、保護者が保育所民営化反対の記者会見をして、要求書を出しました。9割近い保護者が反対しています。更地化・民営化反対、改憲・戦争反対の闘いはこれからです。
(全国水平同盟崇仁・東三条支部)
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