被曝強制のオリンピック反対を IPPNW(核戦争防止国際医師会議)ドイツ支部が訴え

週刊『前進』04頁(3022号03面02)(2019/03/25)


被曝強制のオリンピック反対を
 IPPNW(核戦争防止国際医師会議)ドイツ支部が訴え


 医師の立場から核戦争反対を掲げて闘い、動労千葉などが交流を続けてきたIPPNW(核戦争防止国際医師会議)ドイツ支部が昨年来、2020年東京オリンピックに反対するキャンペーンを呼びかけています。呼びかけ文を紹介します。(一部略、編集局)

 2020年に日本は、世界中のアスリートに東京オリンピックへの参加を呼びかけている。私たちは、選手たちが偏見なく平和的に競技できることを期待すると同時に、野球とソフトボール競技が、崩壊した福島第一原子力発電所から50㌔メートルの福島市で計画されていることを憂慮する。2011年、複数の原子炉がメルトダウンし、放射能が日本列島と太平洋に拡散した。チェルノブイリの核メルトダウンに匹敵する核の大惨事となった。
 この大惨事の環境的・社会的な帰結は、この地のいたるところで確認できる。多くの家族がその先祖伝来の家から引きはがされ、避難区域はさびれ、汚染土が詰められた数十万のバッグ
(フレコンバッグ)がいたるところに放置され、森林・河川・湖沼は汚染されている。日本は平常状態へいまだ回帰していない。
 原子炉は危険な状態に置かれており、さらなる核惨事がいつでも起こりうる。海洋・大気・土壌への放射能汚染は毎日続いている。膨大な核廃棄物が原発敷地内の野外に保管されている。もし、もう一度地震が起これば、これらが住民と環境に重大な危険を引き起こすことになる。核惨事は継続しているのだ。
 私たちの関心事は、オリンピックのアスリートと訪問者が、その地域の放射能汚染により健康上の悪影響を受けるかもしれないということである。放射能の影響を受けやすい子どもや妊婦には、特段の関心を寄せなければならない。
 日本政府の公的な見積もりによっても、オリンピックには120億ユーロ もの巨費がかかる。一方で日本政府は、汚染地域に帰還したくない避難者に対して支援を打ち切っている。
 核事故に起因する追加被曝の、一般人に対する許容限度の国際基準は年間1㍉シーベルトである。避難命令が解除された地域では、帰還する住民は年間20㍉シーベルトもの放射能にさらされる。
 核産業の有毒な遺産(廃棄物)のための安全かつ恒久的な保管場所は、この地球上のどこにも存在しない。これは事実である。
 私たちは、日本の放射能汚染地域がもう安全だと装う日本政府の試みを強く弾劾する。
 私たちは、世界のすべての組織に私たちのネットワークに加わり、このキャンペーンをまとめていく運営グループをともに立ち上げていくことを呼びかける。
このエントリーをはてなブックマークに追加