部落差別判決取り消せ 植木団地追い出し  水平同盟が最高裁に迫る

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週刊『前進』04頁(3024号04面03)(2019/04/01)


部落差別判決取り消せ
 植木団地追い出し
 水平同盟が最高裁に迫る

(写真 最高裁要請行動を終えて、正門前で勝利に向けシュプレヒコール【3月22日】)


 3月22日、全国水平同盟は「大阪高裁の部落差別判決を取り消せ」「『植木団地追い出し』『膨大な賠償金』で植木・園芸労働者と家族の生活と命を奪うな!」と、最高裁に要請行動を行いました。本部を先頭に高槻支部・植木団地労働組合、西郡支部、崇仁・東三条支部、杉並支部が勢ぞろいしました。植木団地のある大阪・北摂地域の労働者、動労千葉をはじめ部落解放東日本共闘会議の仲間も駆けつけ、二十数人での要請行動となりました。
 昼からの東京高裁前での街頭宣伝、最高裁要請行動、その後の司法記者クラブでの記者会見(写真)をやりきりました。
 要請行動で植木団地の当該は心から訴えました。「結婚差別や就職差別を受けてきたが、まさか裁判長から部落差別を受けるとは思わなかった。大阪高裁の『同和事業である植木団地の使用許可を続けることが自立自営を妨げた』『部落民は甘えるな』という差別ありきの判決に、すごい憤りを感じた。だから部落差別判決を取り消せと要請に来た」
 要請団は次々と怒りを込めて訴えました。大阪高裁が「①部落差別をあおり基本的人権を奪った。②抗議行動を行うようになったから交渉を打ち切ったという高槻市の主張を擁護し、部落解放運動や労働運働の団結権を破壊した。③3億円もの法外な賠償金で抵抗する者を脅迫した。④高槻市長の裁量を拡大し、行政が生存権や団結権を奪うことを容認した」
 西郡支部の青年は、「どの部落でも若者の仕事や先輩たちが闘い取ってきた生存権を奪う攻撃がかけられている。大阪高裁の差別判決を取り消すことは、労働者の権利を奪う社会のあり方を変える決定的な意味を持つ」と述べました。
 最後に、本部の久原正子委員長が22団体、67個人の要請書を提出しました。
 植木団地裁判の判決は、安倍政権の改憲・戦争攻撃と一体です。労働者の団結権を破壊し、労働組合や解放運動をつぶして、労働者が勝ち取った権利をことごとく奪い、戦争に動員する攻撃です。今回、全国水平同盟の全国闘争として、要請行動を行いました。「やりきって、全国水平同盟が一つになった!」という思いを誰もがもちました。
 分断を打ち破って労働者階級として闘う新たな部落解放運動体である全国水平同盟が、改憲・戦争の時代にいよいよ本格的に登場しました。今回の要請行動はその画期的一歩を踏み出すものとなりました。さらに要請書を全国水平同盟に集中しよう。
(北摂労働組合交流センター・上園耕作)

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