元都議・長谷川英憲さんの訴え 利権まみれの区長にひれ伏す区議会変える若い力を今こそ

週刊『前進』02頁(3029号02面02)(2019/04/18)


元都議・長谷川英憲さんの訴え
 利権まみれの区長にひれ伏す区議会変える若い力を今こそ

(写真 ほらぐちさん【右】は長谷川さん【左】の闘いを引き継ぎ選挙戦に入った【4月14日】)

 ほらぐちさんの区議当選を求める声が多くの杉並区民から続々と上がっている。その背景には何があるのか。元都議で、1967年以来杉並区議を5期務めた長谷川英憲さん(都政を革新する会代表)にお話をうかがった。(編集局)

住民を見下す区長

 「ほらぐちさんを絶対に当選させたい」「ほらぐちさんこそ区議会に必要だ」という声が杉並区民の中から上がってきているのは、田中区長の悪政をこれ以上許せないという怒りが渦巻いているからです。田中区長の不正・腐敗が次々と見つかっているのに、今の区議会には区長と決定的に対決し追い詰めてしまうような政党や議員がいない。そのため田中区長は議会をなめきり、見下しているようにすら見えます。このような区議会の惨状を変えられるのは、ほらぐちさんだけです。全学連として権力に屈せず闘ってきたほらぐちさんなら、今の区議会を必ず変えられます。
 例えば、地元住民の反対を無視して区が進めている高円寺の小中一貫校の設置があります。これをめぐって、区から校舎の建築を請け負った建設業者が、住民の反対運動を「業務妨害」とみなして裁判に訴えました。反対する住民を脅すためのあからさまな「スラップ訴訟」(脅迫訴訟)でした。ところが田中区長や区の教育委員会は、このような悪質な業者を一貫して擁護してきたのです。
 また児童館や福祉事務所が入った複合施設「あんさんぶる荻窪」を廃止して荻窪税務署と強引に交換した時も、地元の七つの町会が反対しましたが、田中区長はある町会の集まりに自ら乗り込んで住民を恫喝したというのです。田中区長が住民をどう見ているか如実にあらわれています。納得してもらう相手ではなくひれ伏させる相手でしかないのです。
 この田中区長に対して、区民の怒りや無念の思いを全部引き受け、区民と一緒になって田中区長と対決する政治家として、ぜひとも、ほらぐちさんに区議会に乗り込んでほしいのです。

汚染の上に小学校

 阿佐ケ谷再開発計画をめぐっても、まだ追及されていない重大な問題があります。杉並区は昨年、河北総合病院を運営する河北医療財団と土地を所有する欅(けやき)興産との間で基本協定書を交わしました。今後はっきりさせられなくてはならないのが、小学校の移転先とされる河北病院跡地の土壌汚染問題を、区はまともに解決する気がないのではないか、という問題です。これは築地市場の豊洲移転反対運動を取り組んできた専門家も指摘していることです。
 つまり、3者が合意した行程表では、2025年度に現在の河北病院を解体して1年間ほどの「土壌汚染対策」を行い、26年4月には小学校の校舎の建築を開始するとあるのですが、土壌汚染対策法に基づき「汚染物質の掘削除去」を行うなら、汚染された土壌を撤去した上で最低2年間の地下水モニタリング調査が必要なのです。それが行われない限り土壌汚染の「除去措置」が完了したとみなすことはできない。だから法律にのっとって厳密に進めるなら、病院解体から1年後に小学校の建設ができるはずはないんです。
 実は、3者が合意した基本協定書には河北病院に対して、土壌汚染対策法に基づく「汚染拡散防止措置(汚染物質の掘削除去をいう)」の実施を求めています。しかし汚染拡散防止措置は汚染の残置を認め、覆土すればよいというもので、汚染物質の掘削除去ではありません。河北病院に掘削除去を求めたかのように区民をだます悪質な文章です。つまり、汚染物質の掘削除去は河北財団が行うと書いてあるが、法律で厳密に規定された「汚染除去措置」に不可欠の地下水モニタリング調査は行わずに、すり抜けようとしているのです。
 河北財団理事長の河北博文は田中区長と親密な関係にあり、阿佐ケ谷再開発の流れも河北財団が主導してきました。14年の区長選では欅興産社長とともに田中への政治献金を行っています。このような癒着を背景に、土壌汚染対策もうやむやにした再開発計画が進められようとしているのです。
 子どもたちの命を踏みにじるような阿佐ケ谷再開発を白紙撤回に追い込むのはこれからです。ほらぐちさんの当選こそその突破口を開きます。
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